浅野
カウンセリングサービス の浅野寿和 です。いつもご覧いただきありがとうございます。

また台風が来ていますね。今年の名古屋は何だか水曜に大雨や台風に会うことが多い気がします。どうしてそう思うか?というと、水曜は面談カウンセリングのために毎週名古屋カウンセリングルームに向かっていまして、外にいるんですよね。

先月、東海地区のゲリラ豪雨も水曜でしたし。ルーム前の道が川になっていて驚いた記憶があります。

そして、このブログがアップされるころは、東海~関東地方に近づいている頃ですよね。通勤時間帯に近づいてくるとの予報。皆様、お気をつけ下さいね。

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それでは今日のテーマです。

未来を選べない彼とのこと。

例えばこんなケース。

彼が私との未来(恋愛や結婚)についてずっと迷っている様子なんです。

彼はまだ若くて20代後半。最近は私といると彼の表情があまり冴えない感じで。私は彼と一緒にいると幸せだなって感じるけれど、明らかに彼はそうじゃない感じ。

仕事のストレスがある?それとも結婚とか未来を意識した時に責任を感じてる?

そんな感じで悩んでいるのかな?とは思うんですけど。彼はいつも何だかずっと答えは出さないままいつもごまかしてる。でも私とは一緒にいるって感じ。

まだ彼、自由でいたいのかな?遊びたいのかな?とも思うんですけどね。だから私も重くなり過ぎないように気をつけてはいるんですけど。でも、そんな気を使う関係にも疲れちゃった感じで。だってお互いにもうそんなに若いって感じでもないし、結婚を意識する頃じゃないですか?

だから、彼にその気がないなら・・・って私も思うんです。

でも彼がどう思っているか?分からないから決められないっていうか。そんなに男性にとって未来のことって重たいもの?

彼が悩んでしまって動かなくなった関係って不安だし何だか切ないですよね。今回は「未来を選べない彼側の心理」について、一例ですがお話してみたいと思います。よろしければお付き合いください。


■さて、何事も「選べない」という状態に付き物の感情。

その代表例が、罪悪感であったり、無価値感であったり、無力感であったり。その辺りのネガティヴな感情であることが多いんですね。

何故そうなのか?少しご説明すると。

私たちの学ぶ心理学では、ココロは「○○できない」というカタチで自分の気持ちを認識しないと考えられています。

特に「できない」という言葉ってとても曖昧な表現で、自分としては「そりゃ無理だよ」と感じていることでも、対外的には「本当は頑張ればできるけど、本当はそうしたい気持ちはあるんですけど、でも無理なんです」といった少し本音とはズレたニュアンスを持たせて使われることが多いでしょう?

なので「○○できない」という言葉をそのまま心の声として採用することは難しい。つまり「選べない」という言葉は、心の中では「選ぶ」もしくは「選ばない・選ぶことを望まない」「選んではいけない」といったカタチで存在しているものなんです。

なので、今回のケースような彼の心理って、「未来を選ばない・選びたくない」もしくは「未来を選んではいけない」といった感覚を持っていることがとても多いんです。

未来を選ばない・選びたくない」ってかなり後ろ向きな感じがしますね?

未来を選んではいけない」って、かなりネガティヴな印象+強い禁止が入っていますよね?

だからこそ、そこにつきまとう感情・心理はやはり「罪悪感」「無価値感」「無力感」などのネガティヴな感情であることが多いということ。そしてそれが少し強まっている状態であると言えるでしょうね。


■では、彼はどうして未来を選ぶことが難しいと感じているのでしょうか?という部分なんですけど。これは正直言いまして、様々なパターンがあります。

単純に彼が自分から、未来から逃げたいと思っている場合にも起こりえますし。
自己嫌悪が強くて、誰かを一緒ににいることを望まないだとか、コンプレックスをずっと隠しているケースもあるでしょう。

その中で、「本当は未来を見据えていきたいと思っていても、心の中で何故か先ほど書いたネガティヴな感情が動いてしまう」ケースがあるんです。そして、そのような方の深層心理をカウンセリングなどで深く見つめていくと、両親との関係性に行き着くことって少なくないんです。

今日はこのケースについて書き進めていきますね。

■例えば、思春期まででこんな経験をお持ちの男性はいらっしゃらないでしょうか?

両親の仲があまり良くなかっただとか。表面的には夫婦であり、自分の父と母だけれども、時にはケンカをしていたり、お互いがちゃんと向き合っていない感じがしていた、だとか。

すると、多くの男の子(男性)は、まず母親の味方をする事が多いと心理学ではよく考えるんですよ。お母さんを守ることって、男の子にとっての成功体験ですからね。

そこで母を守り、母や家族を悲しませる父親と対立状態になるのです。まぁ父が嫌いだったり、父は家族の中で邪魔者!みたいにまで思う人もいらっしゃるかもしれませんけども。

ただ、ここで子供の心理ってすごく複雑な動きをすることがあるんですね。

「母を守ろうと選ぶ」ことはまぁ自然なのですが、問題は「母を守る為に、父を切り離し対立した」という感覚を持つことなんですよね。ここで強い罪悪感を子供は感じることがあるんです。

心理学では本当に小さい頃の私たちは、両親が大好きで最高な存在だと感じているものと考えられています。だからこそ、両親と対立することはやっぱり望まないし、できれば仲のいい両親に愛されたいと願っているもの。

しかしそこで母を守るという大義名分があったにせよ、自分の意志で愛すべき父と対立することは、「自分が愛している人を切り離す選択をしたことには違いがなく、それは愛に背いたい事だ」という感覚が心の中に入り込むことがある

するとこの感覚が心の中に残り続けることがあり、大人になってからもパートナーを選ぶということに対してもそうですが、何事も自分で選択することに心が抵抗感を覚えるようになることがあるんですね。

ここでは、未来を選べない自分を感じてネガティヴになると同時に、選ぶことへの抵抗感、気まずさ、何だか悪いことをしているような気がする、という感覚がやってきます。

そんな男性って「未来にパートナーを愛せなくなった時のことを考えて、今何も選ばない」という選択をする可能性があったり、意識的には「あなたを傷つけたり不幸にするような気がするし、君の期待には答えられないよ」といった感覚を持ったり、そういう言葉を伝えてくる男性もいらっしゃるかもしれませんけども。

カウンセリングの観点から見ると、そもそもは過去の経験から「選ぶことへの罪悪感」が心の中にあると考えていい場合があるわけです。

と、ここでは代表的な男性と親子関係の心理を書きましたが、それ以外にも友人関係、先輩後輩の関係の中で、自分がどんな事情があったにせよ、誰かを傷つけた、裏切ったという「愛に背いた」思いを強く持つと、それ以降自分が「幸せ」を選択することに躊躇するようになることって少なくないんですね。


■ということで、実はこのタイプの男性って表面的な部分は別にして、基本孤独であることが多かったり、誰にも内面を見せないなんてことが多いようなんですよね。

ただ、ここが今回のケースの最大のポイントで、ではどうしてそもそも孤独であったり、自分に幸せを許さないような男性が、スパっと決断できないにしても「あなた」と一緒にいようと思うのでしょうか?という部分。

彼は未来を選びたくないわけじゃない。選んじゃいけない気がしていると考える事もできるんですよね。

きっと彼はあなたの魅力や才能、優しさや愛情に惹かれているはずなんです。むしろ「あなたに魅力がないから未来を選ばない」というケースではないと考えてもいいんじゃないか?と。

もちろん彼は「自分が幸せを選んじゃいけない」と思っている可能性があるので、あなたはそう簡単に褒められることはないかもしれません。それはそれでとても悲しいことかもしれませんけども。

ただここで考えていただきたいことが、パートナーシップの大原則。

「あなたの強さは彼の弱さ。彼の強さはあなたの弱さ」

ならば、彼が愛を選べない理由、「自分があなたにとって十分な存在ではない、自分はどこかあなたの愛情に背いてしまうような、そんな悪い人間である」といった彼の感覚を少しづつでも拭ってあげればいい=愛してあげればいい、ということなんですね。

特にこのタイプの方は(男性に限ったことではありませんが)人一倍、相手に対して心を砕いている人が多いもの。ただ、考えすぎて身動きが取れなくなっていたり、自分の罪悪感などのネガティヴな感情が強くて、自分が相手に対して愛情表現をすることをいつもためらいます。

だから、迷っている彼にイライラすることもあるでしょうが、本当に彼との未来を考えるならば、彼を愛してあげてみてはいかがでしょう?

彼がいかに素敵な人で、たくさん愛情を持っているのか?彼の存在で私がどれだけ幸せか?と承認してあげる方向がいいと思います。

それは強引に相手に愛情を飲み込ませるのではなく、どこか彼の前に丁寧に置いて行く感じでもいいかもしれませんね。「私はこう思うんだけどね~」と。

お互い大人ですから。自分で考えて結論を出すって大事なことだと思うんです。

だからあなたから無理に引っ張らないこと。そしてあなたが自分を責めず自信を失わないこと。僕はそれが何より大切だと思うんですよね。

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。


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