浅野

カウンセリングサービス の浅野寿和 です。いつもご覧いただきありがとうございます。

気持ちがブレてる。そんな彼のこと。

■例えばこんなケース。

彼と知り合ってからまだ日が浅いんですけどね。二人の関係はうまく行っていると思うんです。
ちゃんとお互いに連絡を取り合ってるし、デートも楽しいし、彼も優しくしてくれる。

うん、私、幸せ・・・だと思う。いえ、そう思うようにしているんです。

一つ気になることを除いては。

例えば、彼。二人がラブラブに過ごした後に、いつも「ゴメン」みたいなネガティブなメールが来るんですよね・・・。
楽しくご飯を食べてお酒を飲んで・・・。私は幸せな気分でおうちに帰って、彼に「楽しかったね」ってメールを送るんですけどね。

翌日に彼から「昨日はゴメン。俺が言ったことは無かったことにして・・・」とか「たくさん期待させちゃってゴメン。俺は何とも思ってないから」とか、とてもヘヴィでダークなメールを送ってくるんですよ。

そのメールがもうショックで。こんなタイプの男性、私は初めて出会ったっていうか・・・。でも、その後で連絡すればまた復活して、またデートして・・・。そしてまた同じメールの繰り返し。

一体何?って思うんです。今は私もあえて触れないようにしているんですけど。ただ、私もちょっと不安というか、彼を信じていいの?って思っちゃうんですよね・・・。

ということで、今日は「どれが本当の気持ちなの?」とカレのことが分からないというケースのお話。よろしければお付き合いください。


■「私、もしかしてデートで何かいけないことした?」と振り返ったり、自分を責めたり。時にはお友達や占いで色々聞いてみたり。

私が「どこかに彼の気分を害してしまうことをしたんじゃないのなかな?」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

カウンセリングの実際でも、そんな不安を抱えてご利用いただく方もいらっしゃいますし。特に表面的な関係はとてもうまく行っているわけだから、彼の言動に?がついてもおかしくありませんしね。

さて、今回のような彼の反応。

確かあなたが彼の何か地雷を踏んじゃった・・・というケースでも起こりうると思うんです。

ただ、そうじゃないケース・・・どこかあなたに何ら落ち度がなくてもこのような事が起こる場合もあるんですよね。

今日はそんなお話です。

僕自身、このようなカウンセリングを担当させていただく時、必ずといっていいほどお尋ねすることがあるんですね。

「彼って、過去の恋愛で何かあったのでしょうか?そんなことはまだ聞いてませんか?」と。

もちろん過去の恋の傷って、大人でいろんな経験をしていれば誰でも多少はあるはずですよね。

ただ、ここまで明確に心のパターンが現象として出てくるということは、僕は彼の「恋の傷」が気になってしまいます。もちろん彼の親子・家族関係や彼の成育過程の問題も、深く心理分析すると引っかかってくるのですけども。

例えば、

婚約までした元カノとうまくいかなくなって別れることになった、だとか。
彼が離婚していて、そのプロセスがちょっとキツかった、とか。
本当に結婚を考えるぐらいの女性にフラれた。
本当に好きで付き合っていた女性と、どうしようもない事情で自分から手放した、とか。(遠距離になっちゃった、仕事を優先せざるを得なくなった、地域や家独特の問題など)

どうしてこのような事を僕が気にするか?というと、今回のような彼の反応って殆ど「罪悪感」そして「親密になることへの怖れ」のからくるものだと思うからです。

例えば、

・結婚=責任→答えられるかな?→怖れ
・過去の経験から自分は女性を大切にできない→罪悪感・無力感→あなたを不幸にするのでは?という「不安・怖れ」
・過去の経験から助成に対する苦手意識を持つ→(本来は自分自身や過去の女性に怒りも感じる)+怒りとセットの感情「怖れ」

と、今回はざっと書いてみましたが、もしかすると彼の中にこのような思考・心の動きがあるのかもしれない。

その結果、「あなたと距離をとりたくなる」という感じですね。だから、楽しかったという親密感を感じる出来事の後になると、あなたと感じた親密感分、あなたと距離を取ろうとする言動が生まれて来る、という感じ。

だから、あなたの言動に非があるとは言い難いケースも十分にありえるんですね。


■ただ、このようはお話をさせていただくと「じゃあ彼は私のこと愛してないってことですか?」というご質問をかなりの確率でいただきます。

「うーん、そういうことじゃないと思いますよ。彼は彼なりにですけどあなたのことを愛していると僕は思うんですよ。だから彼も、自分のネガティヴさに飲み込まれても、もう一度あなたと近づこうとするのではないでしょうか?」

「あなたの魅力や素敵な部分、彼は知っているはずです。彼がそこを知っているから不幸にしたくないという発想を持つんじゃないでしょうか?」

そうお話することが多いでしょうか。結局、彼の中に心理的な葛藤が起きていることに気づかないのが罠なんですね。

・愛してるX愛してはいけない
・近づきたいX近づいてはいけない
・大切にすると言いたいXそうしたら相手が不幸になる

このような感じで彼の心理が葛藤状態になるので、相反する2つの彼が登場する。

ただ、この葛藤するポイントはとても男性的であることが多いので、女性には何で?と思うことが多いのかもしれません。

ちなみにこのあたり、男性には「あぁそういうことね」と理解できることが多いもの。なので、このような彼が悩んでいる部分って、あなたの男友達がご存知である場合もあります。

ただ男性によっては、男性ならではのナイーヴな感情の動きを少しまどろっこしく感じる人がいて、「もうそんな男やめときなよ」という男性もいらっしゃるかもしれませんけどね。そのようなお友達のアドバイスも、僕なりに噛み砕くと上に書いたような事を感じた結果である場合も多いんですよ。


■もちろんこのようなお話をすると、女性から「何それ?」「そんなの言ってくれたらいいのに」というご意見をお聞きします。いや、ごもっともだと思うんですよ。

ただ、彼の罪悪感や怖れの強さが大きければ大きいほど、日常的にはこの感情に気づいていない事が多いのです。カウンセリングで男性の皆さんから「どうしてこうなっちゃうんでしょう?」というご相談を伺うことがあるほど気づかないものです。(心の深くに抑圧してしまっているのです。)

だから、こういうケースってあまり彼の真意を疑うと、あなたの不安が増幅してしまうことが多いんですね。むしろ深く疑うと彼の罪悪感の罠にハマりますから。

実は、今回のケース。僕も「うーん」と少し悩むところがあります。それが、男性の中でも特に優しさや誠実さにこだわっている方ほど、罪悪感に弱い側面があるということなんですよ。

例えば、過去の経験で女性を幸せにできなかったという男性ならば、「自分は誰も幸せにできないのだから、女性と関わらない方がいい」という発想を、「半ば誠実さのように感じておられる」男性がいらっしゃいます。これは罪悪感ベースの発想。「自分が関わらないこと=相手のため」でそれが正しい!という罪悪感の囁きなんですよ。愛がベースの発想じゃないんですよね。

このような男性は自分がやっていることが正しいとどこか感じているので、自分の正しさをなかなか手放すことがないという側面があるんです。(もちろんそれがダメなことという意味じゃないですよ。)


■もし、あなたがこのようなパターンを持っている男性とお付き合いしていこうとするならば、今の彼の行動を深く捉えすぎず、彼の心理を少し頭に入れながら、やんわり「一緒にいると楽しい・嬉しい」「こうしてくれると嬉しいな」と自分の思いを伝えながら、彼にもあなたを愛する道筋をみせてあげるといいかもしれません。

結局のところ、うまく愛せないという失敗感は、うまく愛せているという達成感である程度書き換えられるものなので。

とはいえ、このプロセスって彼が前をなかなか向かず、あなたがちょっと切なくなることもあると思うので、そのあたりはお友達やカウンセラーなどサポーターと共に頑張ってみてください。一人でやるとたまにごっつい凹んで、自信を失ってしまうこともあるようなので。

そして彼ではない「次」にあなたが向かったって何ら問題がない、という発想だけは持っておいてくださいね。じゃないと更にあなたが追い込まれますからね。


■最後に、もしあなたがこのようなタイプの男性と多く出会い、気持ちが引っかかったり、恋に落ちるとしたら、もしかするとあなたはとても自分に厳しい人かもしれません。

そしてどこか彼を助けることで、自分を助けたいと思う心理が働いているかもしれません。

別にそれはそれで構わないと思うんです。けれど、もしそうならばあなたが普通の恋愛が出来ないと自分を責めている状態である事が多いので、その自己攻撃はやめましょうね。そんなことをしなくてもあなたには素敵な恋をする力はあるはずだから。

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

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