浅野
カウンセリングサービス の浅野寿和 です。いつもご覧いただきありがとうございます。

それでは今日のテーマです。

好きになった彼は「よく知っている人」だから・・・


例えば、同級生、昔からの男友達を好きになったとき。

一緒に食事や飲みに行くことだってしばしば。彼と一緒に遊びに行けばとても楽しい。彼
も楽しそうに見えるし。

お互いに昔のことや恋のことも話したことがある。お互いのことを知らないわけじゃないから私も一緒にいてとっても心地いいんです。

そして何時からか、このままずっと一緒にいたいなって思うようになった・・・けど。
もう一歩前に進もうと思うと、そこで立ち止まってしまう私がいる。

私がこれ以上の関係を求めようとすれば、もしかすると今の関係を失ってしまうような気がして。

ということで、今日はそんな「よく知っている人」との恋について書いてみたいと思います。よろしければお付き合いください。

■さて、まず友達や同級生、同僚など、あなたがよく知っている人と、そうではない人との恋愛について書いてみたいと思いますが。

心理学には単純接触効果という言葉があります。これをとてもシンプルに表現すると「繰り返し接すると好感度などが高まるという心理効果」ということになるんですけどね。

この心理効果から考えてみれば、昔からよく知っている、いつも一緒にいる時間が長いということは「彼との親密感やいい意味での印象はある程度高まっている状態」であると考えていいと思うんです。

これは恋を始める上での大きなアドバンテージなんですよね。

全く知らない相手と恋を始めようとすると、まずこの親密感を築いたり、信頼関係を結ばないといけませんから、少し時間がかかるのですが、もうその土台はある程度でき上がっていると言えるわけです。

しかし、多く「よく知っている人」との恋愛のご相談、つまり「お悩み」は、上に書いたように、「友達、同僚、同級生・・・だから、なかなか好きだと言えない」という部分が多いように思います。

昔から知っているだとか、気の合う友人として長く付き合ってきた人だからこそ、「何勘違いしてんの?といった手痛いしっぺ返しが怖い」だとか「好きになっちゃったからこそ今の関係を壊したくない」というリスクを考えてしまって、好きになっちゃったけど好きと言えないままでいる。

今ある彼との親密感が壊れてしまうのをどこか怖れてしまう気持ちが沸き上がってくるのかもしれませんね。

心理的にみれば、親密感の対極にある心理は「分離感」ですから、どこかで私が彼との関係を壊してしまい、このまま友達でもいられなくなってしまうのではないか?と感じることは、確かに気持ちの流れとして不自然ではないと思うんです。

もちろんそう感じる人と、感じない人がいるのも事実なんですけどね。(その違いについてはあとで触れます)

だからといってこのままあなたの「好き」という気持ちが盛り上がっているのに我慢しているのも切ないですし、またその「好き」を我慢している時間が長いだけ、あなたの気持ちも冷めちゃったり、諦めモードに突入してしまうかもしれませんし。

それは少しもったいないのかな?と思います。

■では、「よく知っている人」との恋について、じゃあ相手の男性はどう考えているのか?についてなんですが。

もちろん一概には言い切れませんけど、あなたが感じているような「親密感があるからこそのリスク」を同じように感じている男性は多いと思いますよ。

もちろん男性は男性なりの発想を持っていますけれど、この部分に関して突き詰めていくと男女の違いが殆どないって発想でいいと思います。男女の違いというより、その人のタイプ的な心理の違いと考えたほうが良さそうです。

では、よく知っている人だからこそ、なかなか好きを切り出せない人と、そうではない人の違いは一体何なのか?

好きと素直に言える人は「好意を伝える」ということにマイナスなイメージを持っていない、ということが考えられますね。

特に知人に告白されてNOと言うことも、逆にNOと言われることも、ちょっと辛いことですからね。よく知っているからこそ、友達だからこそ傷つけたくない、という思いがありますよね。

このお互いの「優しさ」が、相手を傷つけたくない、今までの信頼関係を保ちたいという発想を生むのですが。何故か心の中で「好きだと言うことがどこかで悪いこと、迷惑なこと」のように変換して感じてしまうことがあるのです。

これがいわゆる「罪悪感」の効果なのですが。

あなたの中でどこか「きっと相手も今の関係を壊したくないだろう」と勝手に想像して、この関係を壊す自分はとてもイケナイ人だ、と感じてしまうという罠

これに引っかかると、「好きということ=悪いこと」という構図が心の中ででき上がるので、あなたが優しくて気遣いがあって真面目な人であればあるだけ、前に進めなくなってしまう。この罠に引っかかって悩みやすくなりますね。

逆に「好き」ということの何が悪いの?相手のことが好きだってことは素晴らしいことじゃない?と感じている人は、好きと表現することにプラスのイメージを持っているので、前に進んでいけるわけです。

もし結果うまくいかなくても、プラスのイメージがあるからお互いの今までの信頼関係はマイナスにはならないという発想。

たとえ相手が引いたとしても私は「悪いことをしていない」し、それは相手の問題だよね?と、そもそも「罪悪感」を切り離せていたり、相手の反応を「コントロール」しようとする発想を手放しているのです。

また、「好き」と伝えることを、たった一回のチャレンジで全てを決めようとしないのもプラスのイメージを持っている人の特徴。

人が人を好きになることって、劇的!な変化の場合もありますけど、そんな運命的な感じばかりじゃないのも事実。ジワジワ好意が高まる場合がありますから、好きにプラスのイメージを持てば持つほど、その流れに対応できるようになりますよね。

まぁ、もちろん好きということは恥ずかしい気持ちや怖れも生まれますし、そうは簡単にいかないものかもしれませんけどね。

ただそれと「今の関係を壊したくなくて好きと言えない」心理はまた別の話、と考えていただければと思います。

なので、ここで大切なのは「あなたが好意を伝えるのはマイナスじゃない!」ということをちゃんとハートで理解することなんですよね。毎日呪文のように唱えてハートに刷り込んでみてもいいかもしれませんね。

■ただ実際のカウンセリングの中で、「そうは言ってもなかなか前に進めないよー」というご感想もお聞きするんです。
ということで、もう少し続けて書きますね。

ここで登場するのが、あなたの「自己嫌悪」なんですね。

自己嫌悪は自分が嫌い、あまり好きじゃないという感覚を生み出すもの。だからそもそも人にあまり近づかれたくない、自分を見られたくない、知られたくないと感じている部分がある。

だとすれば、そもそも「あなたのよく知っている人」という感覚自体が、一般的な感覚と比べて「相手との心理的な距離感をかなり作っている状態」だということもある。これ、日常では意外と気づかないんですけどね。

つまりあなたの自己嫌悪の度合いだけ心の中で【あなたの人との距離感 > 彼の人との距離感】となることがある。

すると、彼とあなたの関係で、「彼にとってあなたはまだ遠い」けど、「あなたは近くに感じている」なんてケースもあるんです。

そこであなたからもし好意を伝えたとすれば、彼としてが「あなたとの間で恋愛って発想を持てる距離感じゃなかった」ということで、NOと表現してくるかもしれない。

本当は彼の方にもう少し踏み込んだほうがいいケースなのに、結果あなたの勇み足になってしまってうまくいかないケースが出来上がるわけですね。

すると、うまくいかない結果で、あなたは傷つくやら恥ずかしいやらで、更に自己嫌悪を強めることがある。

すると、また人との距離感ができて、彼との友人関係の距離感もできて・・・・というループにハマることがあるのです。

なので、実際のカウンセリングでは、実際に人との距離感を測ってみましょう!と体験していただいたり、人との距離感を見直すために「あなたの自己嫌悪」を作るものについて見つめなおしたり、というプロセスをご提供するんですけれども。

この「あなたの自己嫌悪」を作るものは、コンプレックスだったり、過去のハートブレイクだったり、幼少期から刷り込まれたあなたの観念だったり、といろいろ。

この辺りはかなり心の深いレベルの観念になっているケースもあるので、人の意見を聞いたり、相談したり、時にはカウンセリングなどをご利用いただいたり、と客観的な視点がある方がいいかと思います。

■最後に、じゃこの状態をどう抜け出せるの?という部分ですが。

よくご提案するのはモデリングかな、と思います。

ちょっと自立的なやり方ではあるのですが、好きに関してマイナスイメージを持っていない人と話す、そばにいる、真似る。これはとても効果的で、やってみるとあまりに自分の発想と違うので驚くことがたくさんあるかもしれませんよ。これは僕自身も勉強のためにやってみたことでもあります。

それがうまくいかないなぁ~という場合は、カウンセリングなどで自分の内面を見つめるという方法もあります。どちらがいいというわけではなく手法の違いと考えていただければと思います。

とにかく大切なことは「あなたが今の自分はこんな人」という中の「ネガティヴな観念」にこだわりすぎない、執着しないことなんですよね。

自分を変える気持ちと、自分が何故今こうなのか?という理由を探す気持ちって似ているようで、実は違うもの。

もちろん、今自分がどうしてこうなっているのか?に興味をもつことは、現状を知ることなのでとても大切ですが、理由探しばかりすると、今の自分に執着してしまうこともある・・・。

なので、自分をよりよく成長させたいな、という気持ちがあればあるだけ、自己嫌悪が癒せて前に進んで行けますよ。

今日は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

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