浅野

カウンセリングサービス の浅野寿和 です。いつもご覧いただきありがとうございます。

さて、今日のテーマはこちらです。

一人でいたい=愛していないとは限らない?

恋愛のご相談の中で「彼はどこか一人になりたがる」「あまり一緒にいてくれない」「連絡をマメにしてくれない」というお話をお聞きします。

かといって、一緒にいる時はすごくいい関係で、彼も二人でいることを楽しんでいるような雰囲気。

パートナーシップの中で、どこか一人でいる時間が長いと「不安」でいっぱいになったり。彼がどう思っているかわからないし、寂しいし、これから彼とどう関わっていけばいいの?と考えてしまうこともあるかもしれません。

ということで、恋愛中に「一人の時間をたくさん作る」男性について今日はお話してみたいと思います。よろしければお付き合いください。


■さて、恋愛中にパートナーとともに過ごす時間をあまり持たない男性の心理についていくつか書いてみたいと思います。

・「感情的なもの・行為に苦手意識があるタイプ」

感情的なものと聞くと、ケンカのような激しい要素を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、それだけではありません。愛を伝えあうことも、自分の内面をあいてに見せることも感情的なもの・行為に含まれます。

これは男性に限ったことではありませんけど、「人との間で感情的なコミュニケーションを避けたくなってしまう」そんな心の状態ってあるんです。コミュニケーションを何故か避けたくなってしまう、避けるようについ行動してしまう、そんな心の動きです。

何故そうなってしまうか?にはいろんな理由が考えられます。

過去に誰かに傷つけられた、責められた、強い感情をぶつけられた、など、とても傷ついたり、嫌な思いをしたことがある、だとか。
いつからか人にどう思われるかをとても気にするようになって、それ以来、人と深い関わりを持つことを恐れるようになった、だとか。
自分が関わると誰かが苦労する、大変な思いをすると感じて、自分から人との関わり(多くは親子関係ですが)を避けて一人でいるようになった、とか。他にもいろいろありますが人それぞれで違うものです。

どこかで人と人との間のコミュニケーション、特に感情的なものを感じることから回避したくなって、結果深い人間関係を構築しない、一人でいることを不思議と望むようになるんですね。

すると恋愛でも、パートナーを愛しているけれども、パートナーと近い距離にいると自分の意識とは別に、心理的な抵抗感や、嫌な気分がして、距離をとりたくなるんですね。

・「孤独を恐れるタイプ」

男性が一人を好む傾向があるといっても、やっぱり一人は寂しいものです。そもそも男性は一人でいることを心から望んでいるというより、心のバランスを取るために一人になっていることが多いようですからね。

また、孤独にならないためなら、二人で一緒にいたほうがいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。それはおっしゃる通りなのですが、それでも孤独を恐れるからこそ一人の時間を作りたがる方はいます。

それはこのような発想なんです。

孤独にならない方法=はじめから孤独なら「孤独にはならない」

何もなければ失敗しない・傷つかない、という防衛的な発想です。何とも切ないお話ですけれども、そう感じるほどに、人との分離で傷ついたり、大切な人との離別などの経験があった場合、このような発想を持ってもおかしくはないんですね。

それに、私たちにとって「誰かがそばにいるのに、そばにいるような感覚がしない。いつも孤独を感じている」ことって本当に辛いことかも知れませんから。


・「自分の存在を大切な人から遠くに置くことで愛情を表現するタイプ」

例えばこんなケースを想像してみてください。

ある小さな男の子がいるとします。そして彼はお母さんのことが本当に大好きで、いつもお母さんには元気で、笑顔でいて欲しいと願っていたとします。

しかし、何かしらの理由でお母さんの表情が冴えない。どこかイライラしている・・・そんな状態になったとき。このような発想を持つ子供さんがいるんですね。

「僕がお母さんの負担になっているのかもしれない」

だからいい子になります。お母さんの言うことを聞き、負担をかけないようにど心を砕きます。

そしてこの方法でお母さんの笑顔を作ることに成功するかどうか?も影響はあるのですが、そもそも「自分がいるからお母さんの負担になる」という発想自体が「無価値感」という自分には価値がない、「罪悪感」自分は邪魔で迷惑な存在だ、といった感覚を作り上げていくのです。

そんな男の子が大きくなって、この感覚をまだ心の中に残していたとしたら?パートナーであるあなたとの間に距離を作りたくなっても不思議ではありません。

あなたが大切な人だから、あなたの負担にならないように、あなたが自由にいられるように距離をおく。

そんな「悪意なき分離」のようなもの。これがその彼の「人との関わり方」「愛し方」になっていることだってよくある話なんですね。もちろんこれは男性に限ったことでもないんですけどね。


■とはいえ、では彼はいつも一人でいるのか?と言うと、意外とそういう人ばかりではないというもの事実のようで。

仕事関係での人間関係や友人などはしっかり持っていて、中にはいつも人と一緒にいる、忙しく人と関わっている人もいらっしゃいます。

完全に人と分離したまま日常生活を送ることはどこか難しいものですし、大切な人や仲間がやっぱり欲しいものです。

だから自分の内面にある「心理」に蓋をして、外向きの自分(ペルソナという仮面)を作って生きて行くことが多いもの。時には役割や義務感「そうしなければならない」という感覚で、もう一つの自分を作り上げていく感じですね。

だから表面的な彼の行動を見ただけでは分からないなんてこともよくある話なんです。

逆に、彼がどこか素の自分を表現し始める時に出てくるのが「彼はどこか一人になりたがる」「あまり一緒にいてくれない」「連絡をマメにしてくれない」という現象でもあります。

それはどこか「親密感」を感じたときに表面化する彼の心理パターンと言え、つまりはあなたとの関係に彼が親密さを感じた一つの証拠とも言えなくはないのです。


■さて、このタイプの彼に対してどう接していけばいいの?という部分ですが。


二人の距離ができて「不安」が生まれた時に見えなくなるもの。

それが彼の「怖れ」の部分です。彼は怖いのです。感情的なものや、孤独や、誰かの重荷になることが怖いのです。つまり「怖れ」と「あなたに対する嫌悪感」は全く違うものだということ。

そしてその彼の怖れは「怖がっていると意識で捉えられるような怖れ」とは質を異にするからなかなか手強い、とお伝えしておきたいと思います。

だからこそ無理矢理に彼をこっちに向かせようとすると逆効果だったり、彼を責めると、彼は自分を責めることになることも。そうではなく、「まぁ仕方ないねー」「そんなこと気にしなくていいよー」といったスタンスで、一度、今を疑わずに、ゆっくり親密感を作り上げることが大切なんですね。

もちろん彼が心理的に恐れを抱えているから、あなたの不安をほうっておいてもいいってことにはなりません。彼に距離を取られてはその不安は増すばかりかもしれない。我慢するのも苦しいと思います。

ただ、男性がこのような心理パターンを持つと、愛したいしあなたに近づきたいと思っても心理的な抵抗感が生まれてうまくいかなくなることがあるのも事実です。僕自身、そういう場面に何度も出会ってきました。

怖いのはお互いが恐れていることや不安にしていることを、相手の前で一気に爆発させてしまうこと。

そうなる前に、僕がカウンセリングの現場にいてお話することは「まずはそのあなたの不安をケアした上で、よくよく彼という人を見つめてみてはいかがでしょうか?」ということ。

彼があなたにとって大切なのであれば、あなたのハートのケアをしながら、何が良くて間違っているのか?という土俵から降りてみてほしいと思います。

■最後に、では彼をどうすれば深く理解できるか?について書いておきたいと思います。

男性それぞれに心の中に、「あるストーリー」を持っています。彼は今まで色々なプロセスを経てそのストーリーを心の中で作り上げたのです。そして今、あなたと出会っているのです。

もちろん、彼はそうそう自分のそのストーリーの成り立ちについて語ってくれることはほぼないかもしれません。しかしよくよく彼の話を聞いていれば、あれっ?とあなたが聞いていて違和感を感じたり不思議な感覚がするようなことを話すこともあるはず。

もし可能なら、彼の友人、知人や家族にちょっと聞いてみてもいいと思います。彼がどんな人だったのか?どう周囲から見られていたのか?などなど。するともっと彼が理解できるかもしれませんね。

そこで見えてくる彼の一人になりたがる意味。それをあなたの不安を解消する一つの要素にしてもいいし、彼を理解していく鍵にしていかれてはいかがでしょうか?

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。


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