■カウンセリングサービス
の浅野寿和
です。いつもご覧いただきありがとうございます!
めっきりオリンピックモードな感じの毎日ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?このブログがアップされる頃、TVではサッカー日本代表・男子の準決勝なんですよね。
もちろん僕もTV観戦するつもりで、今から楽しみにしているのですが、んーどうしても途中で睡魔に負けてしまう自分がいるのですね・・・。
と、そんな話を今日、ある同僚と話していたら「それは甘い!根性がない!」と一喝!「君には計画性がない!」と教育的指導までいただき。じゃ、どう睡魔と付き合っているの?と僕が質問をすると、彼は仕事をさっさと切り上げて帰宅し、20時には寝るそうで。そして夜中に起きてオリンピック観戦しているそうです。
「なんて情熱だ!それはすごいね」と答えると、彼が一言。
「ただ次の朝、妻と子供の目が冷ややかなことだけが難点だ」と・・・。
僕は彼の奥様がとても彼を大切にしていて、かつとても情熱的な人であることを知っているだけに、「それは大きなリスクを背負った情熱だ。うん、君のことを勇者と呼ぼう!」と心の中でつぶやいていたのでした。
オリンピック終了後、彼はきっと家族を今まで以上に大切に大切にすることでしょう・・・。
■それでは今日のテーマです。
「結婚に踏み切れないのは仕事が理由?」
今回は男性の結婚(恋愛)でのお悩みという形で書いてみたいと思います。いつもとは違う、カウンセリングで例えるならば、男性とのやりとりのようなお話になるかと思いますが、よろしければお付き合いください。
例えばこんなケース。
「私にはお付き合いしてもう数年に彼女がいるんです。彼女もそろそろ結婚を意識しているのかな?と感じていて、私も結婚をどうしても意識してしまうのですが、どうしても結婚に踏み切れないといいますか・・・。
実は今、新しく仕事を始めたばかりで、毎日長時間仕事に費やしていて、経済的に不安定なりがちなんです。彼女と結婚するなら、もう少し仕事も経済的に安定してからという想いがずっとあって。もちろん早く安定させるように必死で頑張るつもりなんですが、かといって、もうお互いに年齢のことを考えると、特に彼女のことを思うと、ここは少々の無理をしても早くしたほうがいいのかなとも思うんですけど。
今のお互いの信頼関係を考えると、待ってくれとお願いすれば彼女も分かってくれるかもしれない。でもそれも心苦しいというか・・・。今も十分すぎるぐらい彼女は僕を待ってくれているんですから。
かといって、結婚して自分の不安定さから彼女に不自由な思いをさせると思うと心苦しくて・・・。
そう考えると、なんだか自分に自信が無くなるんですよね。自分のことばかり考えている私はワガママで、彼女に申し訳ない気持ちになってしまうんです。このままじゃ私は彼女の時間を無駄に使わせているだけなのか?とも思ってしまって。」
男性と仕事の関係、そして彼女との結婚の問題。男性にとって仕事は大きな問題になりやすい側面を持ちますから、悩まれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
結婚だけではなく、男性の中で仕事の問題があると、恋愛に踏み切れない、恋をしている場合じゃないと感じてしまうかたもいらっしゃるようです。
■さて、男性にとって仕事や経済力というものは、ある意味で自己価値を図る尺度になりやすいもの。
心理学でも仕事やお金、成功や人脈といったものは「男性性」が司るとも言われるぐらいで、仕事やお金の問題は男性にとって心理的な側面での生命力、意欲、活力に深く影響を与えるものです。もちろん男性だけに限ったお話ではないかもしれませんけどね。
だからこそ、経済的に不安定という現状は、その男性が客観的に見てどれだけ素晴らしくても、本人の感覚としては「自信が欠如したような感じ」や「自分が何もできない、力のないような感覚」を感じてしまい、思い悩まれることもあるんですよね。
そして結婚となれば、女性の方はもちろん、男性にとってもとても大きな出来事。特に男性は「扶養家族が増える」とか「一生、経済的に十分に面倒を見てあげなれるだろうか」ということを一人で考えてしまいがちです。
だからこそ、男性も慎重になりますし、彼女に自分は何ができるのか?何を与えられるのか?を真剣に考える方もいらっしゃるでしょう。
人によっては十分じゃない自分を感じすぎて「終わり」について考え始める方もいるぐらい。
ここで言う「終わり」とは命の終わりという意味よりは、「ひとつの関係性の終わり」という意味なんですけどね。
だから、今回のようなお悩みを持っている男性の中には「彼女との関係性を終わりにしようか?」という想いが存在する可能性だって否めません。もちろん男性の中でそれを望んでいるかどうか?は別問題なんですけどね。時として、うっかりそんなことを口に出してしまう男性もいるかもしれませんが。
見方によってはとてもワガママで、自己完結しているだけの発想と思われるかたもいらっしゃるかもしれませんね。ただ、このような想い、自立した男性ほど持ちやすいもので、かつ男性の中ではこれも「ひとつの愛情だ」ぐらい感じている場合もあるんですよ。
しかしそれは愛情というよりは罪悪感とそれが生む未来への怖れであることが多いもの。
私たちは強く罪悪感を感じると、自分の近くにいる人を愛せなくなります。罪悪感は自分を毒であったり、不幸のシンボルのように感じさせますから、どうしても大切な人の気持ちに向き合えなくなったり、相手を遠ざけようといった想いに駆られることが多くなります。そして相手の思いにも答えられなくなってしまうものです。
更に、今の罪悪感を通して想像する未来は、明るくて豊かで成功する毎日が待っていると思えるか?という部分。もしかすると未来の自分が頑張って成功している、彼女を幸せにしているというイメージすら持てていないのかもしれません。
とにかく罪悪感があるといい意味で欲張ろうとしません。あれもこれも手に入れる!と思いにくくなります。むしろ、今の自分に見合った分だけ(今の自分が感じている自己価値の分だけ)の幸せで十分、という感覚が強くなりますから、本当に大切なものや欲しいものを手放してしまいそうになるものです。
特に男性は罪悪感ベースで物事を捉えますからね。僕自身も同じ男性としてすごく気持ちはわかるんですけれど。ただ、これら全て彼女の気持ちを汲み取る前に出している答えですから、逆に2人の信頼関係を壊しかねないな、とも思うのです。
■これは余談ですが、僕も何事も一人で考え自己完結することがとても多かったのです。そして結婚前には同じような不安を感じていました。
かつて僕は会社員を続けながら、同時にカウンセラーになることを志し勉強をしていたわけですが、カウンセラーという職業より会社員であることの方が「安定」していた現実がありました。
だからカウンセラーになりたいと家族、親族、昔からの友人に話すと、「今のままが一番いいに決まっている」「もったいない」と何度も言われ続けたものです。「結婚して落ち着け!」とも(笑)
それだけ心配してもらってたんだな、ということなんですけどね。
なので、自分が安定を捨てカウンセラーになろうとしていることを考えると、安定の質のギャップが大きすぎて、とても結婚や家庭を持つなんてことは考えられないなと感じていた時期があったのです。未来に自分はほかの男性のような、女性を安心させることができるような、安定感のある責任の果たし方ができないかもしれない、と思っていたからです。
僕は元々不安を強く感じるタイプなので、しっかり責任を果たせない自分になってしまうことをとにかく恐れていました。
だから結婚や家庭を持つことと、自分の思いとのバランスが取れずに一人で悩み、葛藤し続けた時期があったんですよね。結婚をどこか重荷のようにも感じていた時期も、正直ありましたよ。
でも、僕が結婚し、カウンセラーになることを一番喜んでくれ、最後に僕の背中をどーんと押したのは妻なんですよね。重荷だなんてとんでもない!もう感謝しっぱなしです。(ま、頭が上がらないとも言いますが・・・。)
結婚するということは、ある意味、チームを組むということ。(恋愛・パートナーシップも同じですね)いろいろな役割の分担ができて、それぞれが得意なことで頑張ることができるようになるんですよね。とてもバランスのいい状態になっていけるものです。それが「結婚すると落ち着く」 なんて言葉にあらわれるのかもしれませんけどね。
ただ、僕が一人で悩み続け、誰とも関わろうとせずに答えを出していたら・・・。今の自分はなかったと思うのです。
■さて、話を戻します。
今回のようなケースって、深くお話を聞いて行くほどに、男性も女性もお互いに愛情を持っているがゆえに、自分の想いを伝えていなかったり、自分の気持ちよりも相手の気持ちを大切にしようと考えている部分が見えることが多い、そんな気がするんですよ。
多分彼女も、彼が考えているだろうことを想像して、何も言わないのかもしれない。ずっと待っているという信頼を彼に向けているのかもしれない。そう考えれば、男性が取るべき行動は・・・本当に大切な彼女を、本当の意味で不幸にしない選択はどこにあるのかな?と感じるのです。
「もちろん結婚が全てじゃないと思います。
でももし、あなたが彼女を幸せにしたいと考えているなら、彼女の望みを叶えてあげたいと思っているとするならば、彼女があなたに向けている、愛情や信頼に応えることも、経済的な問題と同じぐらい大切なことではないでしょうか?
そして、何事も一人で考えて結論を出す世界を変えること。そのひとつが結婚、共に生きることだと考えられませんか?
だから、自分で答えを出す前に、彼女と十分コミュニケーションしてみて下さいね。」
そうお伝えすることもあります。
ただ、男性、特に自立した男性って女性のみなさんほど「愛されている」ことに敏感じゃないんですよね。僕自身の体験からも、カウンセリングでの経験からもそう思うんです。特に罪悪感が先行するとパートナーとのコミュニケーションが怖くて仕方ないってこともよくある話で、この状態で彼女になんて言えばいいんですか?なんて質問をお受けするほど。
でも、私たちは自分にないものを無意識的にパートナーに求めるものなんですよね。そしてそれをパートナーの魅力だと感じる。
だとすれば、あなたが魅力的に感じているパートナーはあなたのないものを持っているということでもあるんです。今、必死に悩んでも見つからない答えは、自分とは違う物事の見方や発想をするパートナーがもっている場合だって大いにあり得ます。そして、おたがいにサポートしあうことで、不可能なことも可能になるものです。
この状態を心理学では相互依存なんて呼びます。一人で頑張る世界から抜け出し、その向こう、より成熟した関係性を手に入れること。
ただ、私たちの学ぶ心理学にはこんな言葉があるんです。
「天国には一人で入れない」
そんな天国の扉を開く鍵があるとするならば、それはお互いの思いが重なるトコロにあるのかもしれませんよね。だから一人で悩んで決めるより、二人で決めましょう、というご提案をさせていただくのです。
そして最後に女性のみなさんへ。
もしあなたの大切な人が仕事で悩んでいたとしたら。その向こうにはあなたへの愛情が隠れていることだって少なくないもの。彼の苦悩の向こうに見える、あなたを愛そうとしている彼の大きさを感じたなら、それを彼に伝えてあげて欲しいなと思うのです。
うまく気持ちを表現できない男性の「感情」をあなたが上手に受け取って表現してあげてくださいね。
今回は以上です。どこか男性に向けたメッセージっぽくなってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました!
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