■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもご覧いただきありがとうございます。
今年は節電の夏！ということで、テレビでも「でんき予報」なるものが登場しましたね。先日、ニュースを眺めていて驚きました。
それぐらい節電って切実な問題だということなんですね。もちろん僕もできる限り協力しようと心に決めております。
ということで、今年の夏はできる限りうちわで乗り切ろう！と考え、自室のクローゼットに確かあったであろう、うちわを探していると・・・一体何年前のうちわ？どう考えてもこんなに必要ないよね？というほどにワンサカ出てきたんですよ。
そういえば、僕が以前に足繁く通っていた夏のロックフェス。その会場で貰ったうちわを数年もの間、溜め込んでいたようで。今、部屋の中がうちわだらけになってしまいました・・・。
何だかエコを求めたにもかかわらずエコじゃない感じが微妙です。
■さて、今日のブログのテーマはこちらです。
「心のシャッターが下りたままの彼」
今回も前回同様、彼があなたの思いを受け取らないときシリーズなんですけれども。
例えば、こんなケースを想像してみてくださいね。片思い中でも恋愛中でも、もちろん夫婦であってもいいんですが・・・。
結構優しい彼だったんですよ、最近まで。ホントいい感じで過ごしていたのに、彼の態度が急に冷たくなったんです。
実は、ケンカして(ワガママ言ってでもＯＫ)ちょっと彼を怒らせちゃったんですけど、それ以来、口を聞いてくれなくなったんですよね。
彼がちゃんと私のことを分かってくれないから、私だって寂しかったから、彼に少し冷たくしたんですよね。そしたら倍返しで冷たくされちゃって・・・。
私はそんなつもりじゃなかったんですけど、今はとっても後悔しているんですけど、彼は・・・。
おだててもダメ。謝ってもダメ。押しても引いてもダメ。何をしたって彼は動かない。
「あぁ、やっちゃった・・・」という後悔と、とにかく何も受け付けない彼を見て、とても辛い気持ちになったり、悲しみに襲われたりすることも少なくないのかもしれません。
そんな時、「私は元の関係に戻りたいんですけれど、彼が何を考えているか、どうすればいいか分からないんです」というご相談はとても多くいただきます。そして、そんな彼の心は「シャッターが下りたように」何も受け付けない状態になることも少なくないようです。
ということで、今回はどうして「彼が心のシャッターを下ろしてしまっているのか？」という部分について、ひとつの考え方を書いてみたいと思います。
■では、一般的に考えて「人が心のシャッターを下ろすとき」ってどんな時なんでしょう？つまり、自分自身が心のシャッターを下ろしたくなるときって、どんな時でしょうね？
・・・。
人によっていろいろな理由が出てくると思うんですが、心理的に見ると「他から感情的な影響を受けたくない」ときであることは多いでしょうね。
自分の心の中にいろんな気持ち・・・例えば辛さ、苦しさ、怒り、などがあって、その気持ちを揺さぶられたくないと思えば、感情的になる状況や物事を避けますし、感情的にならないようにと我慢すれば、彼の表情は無表情になることが多々あります。
更に、自分が感情的になりそうになると我慢して気持ちを外に出さないように、心の中であふれ出る想いを抑えつけるわけです。
これは非常に疲れますからイライラもしますし、心の状態としてはラクではない、むしろ息苦しくなるでしょうね。
そこまでしても「とにかく感情的になりたくない」という強い意志があって、それが心のシャッターを下ろさせているわけなんです。
■では、どうして彼はそこまで感情的になりたくないと思うのでしょう？
今回のケースのように「ケンカした」となれば、あなたにはもちろん、彼にも何かしらの言い分があるのでしょう。そしてあなたの言動で彼が感じた何かもあるはずなんです。
ただ、彼が本来は優しい人であったり真面目な人であれば、こう考えることも少なくないんですよ。
「女性を責めるなんてこと、男のやることじゃない。」
もちろん誰もが人を責めたくて責めているわけじゃないと思うんですけどね。
ただ、男性の心の中にはどうしても「女性を守る」という発想が根強く存在し、これは男性が感じる強さや価値、自信といった要素と強く強く結びついているんです。
だから「女性を傷つける自分は弱い・最悪」といった感覚を強く持ちやすくなります。もちろんこの感覚をあなたの前で彼が認めるかどうか？は人それぞれなんですけども。
感情的になりそうだけど、できれば彼女を責めたくはない。
そう感じたときに多くの男性は、自分の中のあらゆる感情を抑えつけにかかります。男性は女性と違い感情的なものに慣れていませんから、とにかく怒りだろうが愛だろうが喜びだろうが悲しみだろうが、何もかもを一気に蓋をするわけです。
一方で、感情は感じること、表現すること、心の中から開放することでその質量を減らすことができると心理学では考えます。
ということで、今の状態では彼の感情って心の中にずーっと存在したままなんですね。
だから彼は心のシャッターをおろし続けないといけなくなるんです。我慢が続くんですね。
だからこそ彼は、極力感情的な刺激を避けるような態度をとって、ある程度自分の感情がおさまることを時間をかけて待ち続けていることも大いにありえるんですよね。（実際には感情を抑圧しているだけであることが多いんですが。）
その彼の姿は時として、あなたに興味が無いだとか、あなたの気持ちを考えていないといった、何だかわがままで冷たい人のように感じるかもしれません。（確かにそういうケースもないことはないかもしれませんけれど・・・それには客観的な視点と見極めが必要ですね。）
しかし、冷たい態度というのは感情的ではない態度のこと。
２人が近い距離にいて、かつ彼が何も反応しない時って、あなたに興味関心が無いというより、何かに興味を持つと感情的になってしまうので、それを避けていることもあるわけです。
そして元々の２人の関係、その心理的距離が近ければ近いほど、この彼の態度は強くなることがありますね。２人が心理的に近いということは、お互いに相手の感情の影響を受けやすいということでもあるからです。
ただ・・・彼のその態度もまた一般的に見てあまり「いい態度」とは言えないので、彼の心中は非常に微妙な感覚～罪悪感と自分を正当化しようとする心理～に支配され、素直になかなかなれないこともあるわけです。
そんな時にあなたが感情的になることは、どこか彼の抑えている感情を引っ張り出そうとしているようなもの。そんな時、彼はあなたの言動で幾重にも心のシャッターをおろすか、もしくは距離を取り始めるかもしれません。
もちろんお互い想いの全てを吐き出しあうことができるならいいのですが、彼がひたすら黙っている時はちょっとタイミングとしては違うのかもしれませんね。
■ケンカして後悔して、彼の態度で「拒絶された感覚」を感じる。
これは辛いと思います。どうにかして彼の態度を変えたいと思うこともあると思います。
ただ、私達にとって「相手の気持ちを考える」時というのは、感情の力はもちろん、自分の中にある想像力を駆使しているわけです。
「彼は一体何を考えているんだろう・・・」とあなたが考えた時、ネガティヴなストーリーを描くのも、ポジティブなストーリーを描くのもあなたのマインドの状態によるわけです。
彼の態度から感じるメッセージが全てではなくて、彼の態度を見てあなたが感じ、描いているストーリーがネガティブだから、彼の気持ちが知りたくなるんです。どこかで彼の気持ちが分かれば自分の不安が消えるように感じるから。
しかし実際にはどうなんでしょう？彼の気持ちが分かって安心はできるかもしれませんが、現実に彼に愛されていると感じることはできるでしょうか？そして仲直りできた後でも、不安のしこり、残りませんか？
もしかすると、あなたの中に愛されてない恐れや不安が強くあって、彼の態度で刺激されたその感情を扱いきれないでいるのかもしれませんね。
そしてそれは過去の経験や感情の傷が作り上げていることが多いもの。もしかするとあなたは必要以上に大きな不安を感じている可能性だってあるんです。
だからこそ、もしあなたが彼を愛していて彼との今後を真剣に考えようと思われるのであれば、そんな時は一度自分の気持ちと向き合う時間を作ることをオススメしたいんですね。彼に少し時間をあげる、その時間を使って。
どうしてこんなに不安になるんだろう？どうしてこう感じるんだろう？
この感情のルーツを探っていく体験こそ癒しでもあるんです。カウンセリングではよくこの作業を行うのですけどね。
そしてあなたの中の不安を和らげた上で、こう考えてることができると理想的ですね。
「どうしたら、二人の幸せをかなえられるだろう？」
自分が我慢しないために想いを押し通すのでもなく、彼に悪い事したな・・・と罪悪感を感じたくないがために彼に合わせるのでもなく、「彼も幸せ、私も幸せ」と感じられる状況を考える癖をつけることが大切なんですね。
もちろん不安が強いと難しいときもあるかもしれませんが、ココロは全て癖のもの。友人や頼れる人と相談しながらでもＯＫ。ぜひこう考える習慣をつけてもらえればな、と思います。
以上、皆さんの参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました！
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