今日の話す声のボイストレーニングのワークは横光利一の随筆『梅雨』
季節に合わせて選んだつもりが、今日は昨日と打って変わって清々しい青空に
この随筆では横光利一と川端康成が北海道行きの奥羽本線を青森の方へ行く車中、キリストの話で盛り上がっ事について書かれています。
『青森県の八戸で崇神天皇の時代にキリストが八戸へ来て、住まい、ここで死し、墓場もこの地にあるとある雑誌で読んだが、その荒唐無稽さに驚きながらも、このような夢を持たねば生きられなくなった現代人の頭について興味を持って話し合っていると八戸に着きました。
するとそこに黒い詰襟の老人が弁当を持ってベンチに座っていたが、その顔がキリストそっくりで、
横光「君あれ見たまえ、キリストそっくりだ」
川端 「ほんに、似てるなあ」
この弁当を持ったキリストのような老婆にあったことで、曇天の下で一つの現実の姿とならぬとも限らず、川端くんもわたしも危うくキリストの夢を見た。
しかし津軽を渡って北海道へ行くと、その地の伝統はキリスト教だと明瞭に感じられ、キリストの顔が頭から離れなかった。』
というような内容で、梅雨期の幻想として書かれています。
この説は現代の今でも時々に耳にすることがあります
青森県には伝承館もあるそうですよ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240603/20/love-com231215/94/4f/j/o1080081015447074081.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240603/20/love-com231215/ed/88/j/o0810108015447074083.jpg?caw=800)