潤side


れいが急に立ち上がって、自分の部屋にあるクローゼットに向かう。


両手にある服を俺に見せてくる。



「若葉の結婚式、どれがいいと思う?てかもう買った方がいいかな。いいよね?」


「トレンド的なのは?」


「最近呼ばれないから分からないんだよねぇ。

古い気がする。」


「そしたら買えば。」



買いたくてそんなことを言ってるんだと思って、

買えばいいって言ったら、なぜかムッとした口をする。



「じゃあ、、、そのラベンダー?のやつは?」


「うーーん?これって季節に合う?」


「でも海外でやるんだろ?」


「まぁ、、、うん。そうなんだけど。」


「なら、まなかに頼めば?」



何が気に入らないのか、自分の部屋に入って

戻ってきた時には、手には何も持ってなかった。



「意外と大変なんだよ。服を買うでしょ?そしたら靴が合わない、バッグが合わない、アクセサリーが合わない。」



さっきとは違うことで悩んでる。

……相変わらずれいのこういうところはよく分からない。



「先に寝るね。」

って言いながら、俺の手を掴んでくる。


「先に寝な。セリフ覚えなきゃ。」


「もうだいたい覚えたでしょ?」


「覚えてるけど、やっぱりやらなかったときに

後悔したくなくない?」


「まぁ、、うん。そう、、、だよね。」



残念そうな、声を出す。

一緒に寝よってたぶん、誘われてる。

だけど、もう本番が目の前に来てるときに

練習であってもヘマはしたくない。



「じゃあ、1回だけ。」



そう言って、俺にキスをしてこようとするから、

それを素直に、唇で受け取った。



***