潤side


電話してまだ1分も経ってない。

なのに電話の向こうから声が聞こえなくなった。

たぶん、寝た。


電話しながら寝るって滅多にないから、珍しい。


反応のないれいに「おやすみ」ってつぶやいで電話を切った。



翌朝、れいからのLINEが届てた。

《おはよう。昨日、電話で何話してた?電話したって記憶しかないの。なんか変なこと言ってた?》


〈電話しながら寝てたよ。変なこと言ってなかったけど、聞かれたくないことでもあった?〉


《ないない!寝てるときって寝ぼけてるから、それで支離滅裂な話してなかったかなって。》



いじわるなことを言ってみる。

文字上でもれいの反応が想像できて面白い……

だけど、その顔は面と向かって見たかったなぁとも思う。



〈好きそうなやつ残してあるから、帰ってきたら食べて。あと、他にも残ってる。〉


《ほんとに?今日買って帰ろうとしてた!

やっぱり多かったねー。でも私が食べるからいいや。

実はそこまで考えてた…》



相変わらず、食いしん坊で笑えた。


食うのがほんとに好きで、幸せそうな顔してんの。

今回、しばらく緩んだ生活をしていた期間に

れいと食事行ったりもしたし……

なんなら2人とも予定ない日には昼間からめっちゃ食って飲んだし。

そのおかげで……俺の体重がかなり増えたし……

たぶん、れいも…丸くなった。



喧嘩という単語が俺らの間にはもうなくて、

仲良くというか、

変な気を使うとかもなく過ごしてる。



***



こちらはとても幸せな日々をお過ごしのようです。