中国へ来ちゃった会社員 ブライツです。
 
今回は、読書感想文です。
坪内知佳 著 「荒くれ漁師をたばねる力」です。

写真の方が坪内さんです。
前回のDeNAの南場さんとは全く違った感じですが、女性経営者さんの話になります。
女性経営者って書くとジェンダー的にあかんでしょうか。
 
それはいったん置いておいて、著者は縁も所縁もない山口県で漁師の親分(社長)として働いています。
この時点でかなり不思議な展開ですが、先細りの懸念がある漁業で打開策を模索していた漁師さんが、
著者に声をかけたことが始まりになります。
新規事業を立ち上げたいので、社長になってくれと頼まれます。
事業は、簡単には軌道に乗りませんが、ケンカしながら進めていきます。
本当にケンカしてます。寺内貫太郎一家みたいな感じだと思います。
ジュリィーですね。 いや古いか。
比喩ではなく、このレベルでケンカしてたみたいです。
 
現在HPを見てみると、会社の規模は大きくなっているようです。
うまくいっているということですね。
 
この本でブライツが思ったのは、当事者意識をどう持ってもらうか、どう持つのかです。
著者は、漁業の新規事業を始めます。
それは市場を通さず顧客と直接取引するのでが、これが大変でした。
最初は、顧客とのやり取り・クレームをすべて著者がやっていましたが、売上が伸びるにつれ一人では対応しきれなくなります。
それで、漁師さんそれぞれに担当を割り振るのですが、そうなるとクレームの荒しです。
漁師さんも、普段しない仕事に加え、顧客の細かな要求に応えきれずに不満がたまってきます。
まだ手探り段階で思ったほど利益にならない。そんな中、漁師さんは辞めたいと言ってきます。
漁師さんは、当事者意識が無かったのです。
本当は、自分たちの現状を打開するために始めた事業なのに、やらされていると感じてしまっています。
 
どうやって当事者意識を持たせたかは、読んでいただきたいのですが、
一言だけ、背中で語る ってやつですね。
著者の根性が半端ない。
その理由もこの本では書かれています。
一度漁師さんが当事者意識を持つと、みるみる変わっていきます。
それにより事業も前に進んでいきます。
 
この本では、漁師さんの言葉も少し書かれています。
その中で、著者のことを、初めは天使だったが、のちに悪魔だと思ったとこと。
いやーどんだけすごいんだか。
 
著者は、カンブリア宮殿にも出演しており、ブライツはそれで初めて著者をしりました。
去年か一昨年くらいにドラマ化もされております。
 
起業したいとは思えないかもしれないですが、元気はもらえそうな一冊です。