杏仁霜とは、甜杏仁粉に澱粉や香料が加えてあるものです。
以前杏仁霜を「作り方によっては粉っぽい」と書いていたのですが、杏仁霜には澱粉=コーンスターチが添加されているので、粉っぽくなるのはこのコーンスターチにしっかり火が通されていない場合なんです。
例えば今ちょうど私の手元にある杏仁霜の容器に書かれているレシピでは、牛乳とあわせた杏仁霜を寒天液に加えたら、「弱火で温めて火を止める」とあります。これでできないことはないのですが、説明がざっくりしすぎです。
コーンスターチが糊化しないと、粉っぽくなるのは当然なので、だまにならないように溶き、しっかりと火を通すのがポイントです。
ただあまり加熱しすぎても香りが飛ぶともされていて、杏仁霜にももともと香料は添加されているのに結局最後にアーモンドエッセンスを併用すると言うレシピもあったりします。
加熱しても全く香りがなくなってしまうわけではなく、食べた時に口の中にほんのり広がるくらいがお好みの方にはちょうど良いと思いますし、それも使用する量を加減することである程度は調整できるので、配合は色々と探してみると良いと思います。
そして香りについては何よりも、賞味期限は長くても開封後はあまり長くかかりすぎるとその分の香りも飛んでしまうので、早めに使い切ることも大事です。
とここまで粉っぽくならないためのポイントを載せましたが、必ずしも粉っぽいから悪いわけでもないようで、多少粉っぽくなっても、風味のためにしっかりと加熱せず、何度か漉すと言う作り方をされる方もいらっしゃるようです。
それができるのも手作りの良さで、自分のために作る自分の好みのお菓子には正解も間違いもないので、色々と試して美味しいレシピを見つけてください(←結局これ)
さて杏仁豆腐って寒天のものだと結構好き嫌いが別れますが、私はなぜか杏仁豆腐として食べるならゼラチン、フルーツポンチに入れるなら寒天、と言う好みがあります。
今回はフルーツポンチ用に杏仁寒天を作ったので、果物と混ぜる前に写真を撮ってみました。せっかくなので今回は杏仁霜と、私もよく使うアーモンドエッセンスそれぞれで作る場合のレシピを載せておきます。
ゼラチン×杏仁霜の、寒天とは違ったなめらかでクリーミーなレシピは、また次の機会に。
↑2gでしっかりめに作っています。柔らかさは寒天の量で調整。
シロップの有無はお好みで。好みで牛乳の一部を生クリームに替えて風味UP。
~材料~
3人分
☆杏仁寒天
牛乳 200cc
水 100g
グラニュー糖 20~25g
粉寒天 1~2g(柔らか目が好きなら少なめに・写真は2g)
杏仁霜 10~15g(大さじ1~1.5)
または ビターアーモンドエッセンス 小さじ1/2(35滴前後)
☆シロップ
水 50cc
グラニュー糖 20g
クコの実(ドライ) あれば適量
~シロップの作り方~
①シロップの材料は煮立たせてグラニュー糖を溶かし、粗熱が取れたら冷蔵庫へ
→クコの実は一緒に火にかけることでふっくらと戻る
~杏仁霜を使った杏仁寒天の作り方~
①牛乳はレンジや火にかけて40~50度に温める
→後で寒天と混ぜる時、冷たいままだと均一に固まらず食感が悪くなりやすい
②小さなボウルに杏仁霜・グラニュー糖・粉寒天を入れ、小さな泡だて器でよく混ぜてダマを少なくしたら、分量外の水20~30ccを加えてよく溶いて、小鍋に移す
③分量の水を加えて混ぜながら中火にかけ、沸騰したら弱火で1~2分軽く煮立った状態を維持して粉類を完全に煮溶かし、①を加えて混ぜたら火を止める
④タッパーや流し缶などに入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固めてスプーンですくったり賽の目に切り、好みでシロップをかける
~アーモンドエッセンスを使った作り方~
①牛乳はレンジや火にかけて40~50度に温める
→後で寒天と混ぜる時、冷たいままだと均一に固まらず食感が悪くなりやすい
②水と寒天を鍋に入れて混ぜながら火にかけ、沸騰したら数十秒煮立たせて完全に寒天を煮溶かす
③グラニュー糖を加えて中火で煮溶かしたら、①の牛乳とアーモンドエッセンスを加えて混ぜ、火を止める
→アーモンドエッセンスを加えなければ、普通の牛乳寒天
④タッパーや流し缶などに入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固めてスプーンですくったり賽の目に切り、好みでシロップをかける