カヌレとは“溝”や“ぎざぎざ”などという意味の、フランス・ボルドー地方の修道院で作られていた伝統的な焼き菓子。
外はカリッと、中は柔らかくもちっとしている、カスタード風味です。
焼き色が濃く、切り口に蜂の巣状の“す”が入っています。
12本の縦溝が入った特徴的な型に生地を入れて焼きます。
ちなみに、カヌレの他にもマカロンにルリジューズなど修道院生まれのお菓子が多いのは、家庭でオーブンを持つことが難しい時代、権力を持っていた修道院や教会などにあったオーブンを農民に使わせる代わりに、バターや卵などを納めさせていたことがきっかけだとか。
カヌレに蜜蝋が使われるのも、修道院で養蜂してて蜂蜜やろうそくを作っていたことからだそうです。
今は家で美味しいカヌレを好きなだけ焼けるなんて、とても贅沢で幸せな時代ですよね。
~作り方~
約6cmのカヌレ型 5個分
卵黄 35g (M2個分)※
卵白 20g (M~L1/2個分)※
グラニュー糖 110g
薄力粉 55g
牛乳 250g
バニラビーンズ 1/2本分
ラム酒 15~25g
溶かし無塩バター 10g
無塩バター(あればみつろうでも) 適量
①牛乳と、削いだバニラビーンズを小鍋に入れて50~60度まで温め、香りを移し、常温まで冷ましておく
→加熱しすぎると焼いた際に生地が暴れ、目詰まりの原因にもなる
②ボウルに卵黄・卵白・グラニュー糖を入れて混ぜ合わせ、ラム酒(好みで増減)で溶き伸ばし、薄力粉とバターを順に混ぜ合わせる
→なめらかに混ざればOK、薄力粉がグルテンを形成してしまうのであまり多く混ぜすぎないこと
③冷ましておいた牛乳を少量混ぜ合わせ、よく馴染んだら残りも加えて混ぜ合わせてから、冷蔵庫で12~24時間寝かせる
→休ませて全体を馴染ませないと、生地が暴れる原因に
→型に柔らかく練ったバターをむらなく型に塗っておく
④生地をお玉で底から何度か混ぜてから茶漉しで漉し、室温に戻す
⑤オーブンを210度に予熱し、生地を型に8~9分目まで流し入れて約60分焼成
→焼成温度・焼き時間は型の材質やオーブンにより調整、しかし温度が低すぎると目が詰まった仕上がりに
→しっかりとバターを塗っておかないと美味しそうな焼き色がつかず、うまく外れにくくなり、外れないからといて勢いよく振って取り出してしまうと生地が底に偏って目が詰まるので、必ずバターをまんべんなく塗っておくこと
→上面に焼き色がつきすぎそうな時にはアルミホイルをかぶせて火を通す
~保存・期限~
常温で、翌日まで(食感が良いのは粗熱が取れてから半日~当日中)
~卵について~
このレシピでは卵黄を1個15g、卵白は1個35g程度で計算しています。
卵により卵黄の重さにも幅があるので、55gからその時に使う卵黄2個の重さを引いた値を卵白の重さとしてください。
~型について~
型がなくても作れますが、カヌレは形の雰囲気も味のうちです。
銅、鉄に加工したもの、シリコンゴム、ステンレス…その他色々な材質のカヌレ型がありますが、焼き色が大切なお菓子なので、これから選ぶ場合は熱伝導率が良いものをおすすめします。
既にシリコン製のものを持っている場合などは、焼き色がつきにくいので、パンチされた天板を使ったり、温度を10~20度上げるなどして調整します。
一般的に業務用やレシピ本などでは銅のものが使われていることが多いですが、高価なので、私は鉄にテフロン加工されたものを使っています。
ただテフロン加工のものは、紅茶やコーヒーを加えた生地を流して焼いた場合、タンニンと結合して化学反応を起こし黒い斑点模様が出来る場合があるので、人体に影響はないものの気になる人は注意が必要かもしれません。
~焼き色をつけるコツ~
きちんと休ませた生地を使った上で、使用する型やオーブンの癖に合わせて焼き時間や温度を見極めることがポイントです。
庫内の温度が下がりやすい、上火または下火が強い、焼き色がつきやすい場所、つきにくい場所、焼き菓子に適した段など…
それにより、表面に焼き色がつきにくい場合は、パンチされた天板や網に乗せて焼いたり(底面にも熱が通りやすくなる)、温度を上げたりと対処します。

