振り返ったその人は、ほほ笑んでいた
(お母さんは、人を差別しちゃいけないって、僕に教えてくれた)
その人は優しそうにみえた
(ハンディを背負った人がいたら手をさしのべなさいって)
顔に、微笑む口もと以外つるりとして何もなかった事以外は
(他人を醜くおもうのは、自分の中身がそうなっているから)
微笑んだ口もとには、微かに見覚えがあった
(世の中に悪い人なんていないのよ)
「タスケテ」 と その人は言った 妙に微笑みながら
(ただ ある一種類の一族を除いてはね みんな 良い人ばかり)
その人の顔のない仮面を剥ぎ取ると、僕は、その人を頭から囓り食いちぎった
(ゲンシリョク 議員 デンリョク 役員 以外はね)
あの事故のあと、生き残った人の遺伝子はぐちゃぐちゃにくずされて
ニホンコクミンと呼ばれていた人々は、見た目以上の化け物になった
いつも資料にして持ち歩いているアルバムのゲンシリョク関係者を狩る事以外は、悪い事もしない
見た目だけで怖がらないでほしい
あなたが、原子力を推進した人でなければね