風に吹かれて | 3号倉庫

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気がついた時には、風が吹いていた


肌を切るような


冷たく痛い風が吹いてた


(たぶん気がつくまでは、風に乗っていた)


人は風が吹いていることに気がつくことを”誕生”と呼ぶ


風に動じない大きな石に憧れて


風に逆らって生きたつもり



ある朝、目覚めたら石になっていた


どんな風にも揺るがない自分の強さを知り


強さという権力を行使するために風と遊ぶものを嫌った


(それは風と遊ぶものへの嫉妬だった)



いつのまにか砂になり


相応の風に遊び


羽よりは、静かに深く・・・


石よりは柔軟に・・


そして眠りにつくということ



理解したのは



風に吹かれるために生まれてきたんだということ