鐘年老いた住職は、鐘を撞く 若い頃、寺は、海岸にあり この鐘の音で、灯台の明かりのように船に、針路を知らせた 海岸は埋め立てられ、今そこには、ビルとアーケードと公園が、できた 海などどこにも見えない 今日、住職は、町を往来する人に向かって、鐘をつく この鐘は、昔は船乗りのために そして今は、聞く人は変わったが 人が迷わぬようにと、鳴り続ける 力いっぱい鳴らし続ける 届いて欲しいと願うから 進路を正して欲しいから