ASN公式声明 | 福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳

福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳

双方とも原発大国でありながら、福島の原発事故に対して日本メディアと論調が違うフランスメディア。その中から毎日いくつか記事をピックアップして、日本語での要約を掲載。

約束どおりフランスのASN、国家原子力安全委員会の本日20日の声明を要約します。
ちょうど今から2時間前の、フランス時間20日の13時に発表されたものです。


ASN - Autorité de sûreté nucléaire
3月20日付 公式声明

Communiqué de presse n°14 du dimanche 20 mars 2011 à 13h00

http://www.asn.fr/




<要約>
・状況は危機的かつ深刻なものだ。この数日間において目に見えた進歩は皆無である。放射線の放出も継続されている(主に圧力を抜くために開栓するときに)。

・放水車による水の放出は、燃料プールからの莫大なる量の放射能の放出を防ぐことができた。とはいえ状況は油断を許さない。特に第3号機は、冷却が少しでも途絶えたら危険な状態にある。

・第1号機、2号機、3号機の状態は数日間動いていない。海水による冷却は継続されているが、破損により水が規定の量注入できていないのが現実だ。原子炉内の圧力は上昇し続けているため、継続的に圧力の解放をする必要があり、放射性物質が漏れ続けている。

・東電の作業員たちは通常の冷却装置の復旧に力を注いでおり、原発付近まで高圧電線を引っ張ってくることには成功したが、我々の情報によると未だ装置は復旧していない。

・現時点で既に大量な放射能が放出されている。今後どのような展開になるとしても、これらの後処理は困難を極め、長期間に及ぶであろう。

・現場周辺は放射能の濃度が非常に高く、作業員の出来る活動範内容はとても限定されている。

・現時点では、東京においては特別な対策は必要ないであろう。

ISNAフランス原子力安全委員会が行ったシミュレーションによると、フランス領土における福島の放射線の影響は心配ない。



以上です。また後で面白そうな記事があったら要約します!
みんな気をつけて