平成30年 夏期講習会 第4期 ⑨ | ✿.*普段着の折伏✿.*




訳︙  「今一重立ち入った法門である。故に、この法門を説くならば必ず魔があらわれるのである。魔が競い起こらないならばその法が正法であるとはいえない。止観の第五の巻きには「仏法を持ち、行解が進んできたときには三障四魔が紛然として競い起こる  だが三障四魔に決して随ってはならない。畏れてはならない。これに随うならばまさに人を悪道に向かわせる。これを畏れるならば正法を修行することを妨げる」等と書かれている。止観のこの釈は日蓮が身にあてはまるばかりでなく門家一同の明鏡である。謹んで習い伝えて未来永久に信心修行の糧とすべきである。この釈に三障というのは煩悩障・業障・報障のことである。煩悩障というのは、おのおのの生命にある貧・瞋・癡等によって仏道修行の障礙があらわれるのである。業障というのは妻や子等が仏道の障礙とあらわれることである。報障というのは億王や父母等が障礙とあらわれるのである。また四魔のなかで天子魔というのもこの報障と同様である。」 




魔は仏様には勝てない


池上宗仲(兄) 
池上宗長(弟) 

池上左衛門大夫(父) 


池上家の本来の姓は藤原。
摂政 藤原忠平を父に源能有の娘を母に持つ藤原忠方が天慶3年に起きた平将門の乱の平定の為に京都より戦功を立て武蔵国千束池のほとりに住居をかまえて池上の名を持ったのが始まり。 

池上兄弟の父は鎌倉幕府の作事奉行として武蔵国池上にある千束の郷を賜っていた。 
また「吾妻鏡」に暦仁元年(1238)6月 将軍頼経の春日神社の社参の衛兵である「池上藤兵衛康光」と記載されてる文書があるが これは池上兄弟の父親の事である。

池上兄弟は入信されたが父は真言律宗の極楽寺 良観を師匠と仰いだり、また念仏を信仰していた  

父と兄弟の亀裂が生じ、親子の縁を断絶される 

断絶(勘当)はただ単に父と兄弟という血縁関係の断絶だけではなく経済的保証を奪い取り、社会的な破滅も含まれ家督相続権を譲るのを拒否されていた。(勘当は合計2回) 

日蓮大聖人様は兄弟達を心配されて魔に負けずに父を折伏し正法へ導くようにと書いて下さった御書が「兄弟抄」


【三障四魔】⬇️
 
①煩悩障  ↔ 貪り・瞋り・癡か・自分自身の煩悩が信心修行の妨げとなる事。 

②業障 ↔ 悪業によって仏道修行の妨げとなる事。たとえば妻や子などが魔に変わり邪魔をする場合もある。 

③報障↔過去世の悪業の報いとして現世に受けた悪い境涯が仏道修行の妨げとなったり国王や父母など自分が従わなければならない存在から邪魔をされる場合がある。

【四魔】⬇️

①陰魔。修行者の五陰(心や肉体の働き)の不調和が妨げとなる事。 

②煩悩魔。煩悩が起こって信心を破壊する事。

③死魔。 修行者の生命を絶つ事で修行を妨げようとしたり修行者の死をもって他の修行者を動揺させて信心に疑いを持たせようとする 

④天子魔。 他化自在天子魔の略。他化自在天王(第六天の魔王) 最大級の魔。悪鬼入其身。 

魔が競わなければその法が正法である事を知ることはできない、むしろ「この法門を申すには必ず魔出来すべし」「魔が競うようでなければ正法と思ってはならない」という強い意味が含まれている。 

三障四魔について ~三沢抄~ ⬇️

「仏にならむとする時には・かならず影の身にそうがごとく・雨に雲のあるがごとく・三障四魔と申して七の大事出現す、設ひ・からくして六は・すぐれども第七にやぶられぬれば仏になる事かたし、其の六は且くをく第七の大難は天子魔と申すさ物なり」  

三障四魔のなかでもっとも天子魔が強烈な魔であると示されている。この天子魔は第六天の魔王より起こるものである。では魔はどのようなものであるのか。魔の本性とはなんなのだろうか? 

治病大小権実違目⬇️ 

「法華宗の心は一念三千・性悪性善・妙覚の位に猶備われり元品の法性は梵天・帝釈等と顕われ元品の無明は第六天の魔王と顕われたり」


祈祷抄→ 「元品の無明と申す第六天の魔王が一切衆生の身に入つて、仏をあだみて説かせまいらせじとせしなり」 


人の命に法性(悟り)と無明(迷い)とあって法性も無明も一体。 

命に迷いが起き、元品の無明が第六天の魔王の働きとなって顕われる。

魔はどこかとんでもない遠いところから襲ってくるわけではなくて自らの命から現れる 

現れたならすぐ題目を真剣に唱えて追い払う(普段から朝夕の勤行、唱題を重ねておけば魔と見破れる) 


魔は仏様には勝てない 

逃げだしたい……辛い思いをしている……苦しい……もう辞めたい…
だが その魔から逃げずに闘い、見破ると今度その魔が自分自身の味方になる 


弟の宗長へ父親が家督相続 財産を譲るからその代わりに信心を退転するように誘惑される。
宗長は財産権に目が眩み父に従おうとして宗仲と兄弟喧嘩が起きてしまう。 
宗長は父に勘当されて給料も少なく妻子にひもじい暮らしをさせてしまったからという思いもあった… 


「今度はとのは一定をち給いぬべしとをぼうるなりをち給はんをいかにと申す事はゆめゆめ候はず但地獄にて日蓮をうらみ給う事なかれしり候まじきなり」 


お前はきっと退転するだろうな 
退転することをとやかく申すつもりはさらさらない 
だがな!地獄に堕ちてから怨んでも知らんぞ!



「わどの兄をすてゝあにがあとを譲づられたりとも、千万年の栄へかたかるべし」


兄を捨てて裏切って家督を継いでも千万年も栄えることはないぞ!  



かなり厳しい御指南をされ続けましたが それは宗長が誘惑魔に敗北し地獄へ堕ちる事がないようにする日蓮大聖人様の心遣いなのです。 


そしてついに弘安元年(一二七八年) 

父親が念仏を捨て、信心に入信されました 

二十年間にわたる折伏戦でした。 



……20年って……かなり長いですね…でも最後まで諦めずに目標達成したんですよね… 


私だったら(´•J•`)……どうだろう 

もうこの人は無理だからと勝手に決め付けて他をあたっていたりして……  


もう今年の半分過ぎて今は七月 
今月から本山でも毎朝 唱題会が行われています 

私自身も折伏して なんとか目標達成出来るように真剣に唱えて折伏成就していきたいと思います 



⑩~番外編~へ続く