「あなたそれはねー」と勝手にアドバイスする事をクソバイスと言うそうです
大型GW
皆さまいかがお過ごしですか？
昔、NHKの人形劇なども度々手がけていたホリヒロシさんという人形師さんが、電車に乗っている時などにも常に「あの人の鼻をもうちょっと治したい」などと思ってしまうと言っていました
これなんかも、口に出したら典型的なクソバイスになりそうです
クソバイスが、なぜクソバイスになるかというと
「求められていない」からなのですよね
そして、そこには正解という概念がある
正解は、人の数だけあるのだから
クソバイスするおばさまにとっての正解と、される方の考える正解が違っていたら、
つまり「それが出来れば苦労しないんだよ」と思うことを助言されたら
自動的にクソバイスだと感じ
ムカつくか
傷ついて
結果的にはアドバイスされると余計に疲弊するわけです
しかし
アドバイスされる側が反応する
ということは、たまに言われたくない事実を突かれているから、という場合もあります
反応できればまだマシだけれど
あまりにも言われたくない事や
実現不可能すぎると感じる事は
既読スルーしてしまうことがある
何が言いたいかというと
このところ何人かから「あの時はそういうシンプルな事さえ気付けなかった」「シンプルに考えることができなかった」というワードを聞いて
シンプルに考えられない
つまり渦中にいる状態の時に脳内で何が起こっているのかを考えてみたのです
一言で言えば
自己防衛とホメオスタシス(変化を嫌う)が働いて
脱出口を見えにくくしている
ということなのでしょうけれど
それを逆手に取って考えれば
グルグルから一刻も早く抜け出したいなら
クソバイスは本当にクソまたはクズなのか
ちょっと立ち止まって考えてみると良いのかもしれない、ですよね
それができれば苦労しない
出来もしない助言なんて何の価値もない
という考えが浮かんだら
『いや、待てよ』と立ち止まってみる
例えば
誘いを断ってはいけないと思いつめて疲弊している方が居ました
断ることが出来ないので、
不本意ながら誘いに乗るか、
スマートな断り方を延々と考えるかしなければならない
どちらもエネルギーを使うので
彼女は益々疲弊していきました
スマートな断り方というのは、穏便で正当な理由があって、
しかも2度と誘われないような断り方です
そんな事で疲弊するなら
誘われた時にハッキリ断ればいいじゃない
と、見兼ねた友人たちから何度かアドバイスされました
それができるなら苦労も疲弊もしないのです
その方が誘いを断りたい理由は「疲れるから」でした
そういう方は多いと思います
しかし、その当時の彼女にとって、(そして多くの方にとって)疲れるから、は正当な理由ではありませんでした
だから「疲れるからって言えば？」というアドバイスは、ハッキリ断れなくて悩んでいる人にとってクソバイスにしかなりませんでした
彼女が持っていた前提は
・疲れていても明るく振舞わなくてはいけない
・疲れるという理由は、あなたは私を疲れさせる人だと言うに等しく失礼だ
・正当な理由なく断ってはいけない
・正当な理由とは、2度と誘われないほどインパクトがなくてはならない
・しかも誰も傷つかないものでなくてはならない
・私は社交すると疲れる
やがて彼女は会社にも行かれなくなりました
彼女自身は社交生活が問題だと思っていましたがそれ以前に
すでに仕事やプライベートの問題で疲れきっていたのです
もし、こういう方を身近で見ていたら
会社にも行かれなくなるほど疲れてしまう前に
「断ればいいじゃない」
と誰もが思うでしょう
けれども渦中にいると
そんなシンプルな事さえ分からなくなってしまいます
「あんた自分の身体の方が大事よ。断わんなさいよ」
と助言してくれるクソバイスおば様
通称クソババアも少なからずいたはずです
けれども、あなたは
それができるなら苦労しないんだよ
平気で自分を優先できるあんたが非常識なんだよ
断ったらどんな事になるか分からないんだよ
と思ったでしょう
しかし既に
私は社交すると疲れる
どころか
私はいつも疲れている
状態だったのですから「社交を断る」は、一種の象徴的な出来事だったというだけで
ブレーカーが落ちてしまうまでは、誘いに乗るかどうかにかかわらず時間の問題だったのです
それができるなら苦労しないんだよ
という言葉が浮かんできたら
ブレーカーが落ちる前に
出来ない
やっちゃダメだ
人として如何なものか
と思う
それ
を直ちに実行すれば
きっとブレーカーを落とさずに済む
出来ない、と思うし
非常識な事をしたら
どんな事になるか分からない
けれど
もっともらしい理由を考えるのに
時間と体力も使うより
「最近疲れやすいので
社交生活は少しお休みしたいのです」
と本当の事をシンプルに言う
シンプルな答え
落ち着いて眺めてみるとそんなに失礼な感じは受けないのではないでしょうか？
鬼ヶ島に小動物だけを連れて乗り込んで行くよりは
ずっとマトモに思えると
98/100くらいの方は納得してくれるでしょう
断ったりしたら
どんな事になるか分からない
と思うかもしれませんが
鬼だらけの場所に小動物とダンゴのみで乗り込むよりは、全然非常識でも無謀でもない
(どんな比較だ)
出来もしないことを助言するのはクソバイス
かもしれないのですが
今回に限っては
国民的ヒーロー桃太郎より
クソババアの方がずっと戦略家かもしれません
渦中にいる時は
シンプルに考える事が、想像以上に難しいのは良く分かります
シンプルに考えられないからグルグルしているんですものね
だから条件反射で
それができれば苦労しない
と思った時はすかさず
ホントか？と自分にツッコム
どんな事になるか分からない、のに
そこに突っ込んで行くのは非常に勇気がいります
鬼ヶ島は鬼だらけだけれど
実世界に鬼はそれほど居ません
でも、もし
ブレーカーが落ちるまで頑張るのなら
あなた自身が「自分に鬼の仕打ち」をしていることになる
疲れやすい状態が慢性的に続くのは
身体が、そろそろブレーカー落としますよーと警告している状態です
処理する仕事が多過ぎるという合図です
肉体的な仕事処理だけでなく
精神的な仕事処理も合算されるので
寝てるから、休んでるからといって
大丈夫なわけではありません
どうなるか分からない所へ飛び込むのは
本当に勇気がいるけれど
警告が出たら
救えるのは自分だけです
勇気は必要ですが
鬼ヶ島に小動物だけを連れて乗り込むのとどっちが良いか考えて、自分の背中を押してみて下さい
「最近疲れやすいので
社交生活は少しお休みしたいのです」
なかなか上品だし
これで傷つく人は非常に少なそうです
勘の良い人なら疲れている様子を察して「ゆっくり休んで」と言ってくれるでしょうし
もし相手が怒り出すなら
あなたは既に鬼ヶ島にいる確率が高いので
環境を変えることを考えたほうが良いでしょう
ところで長々書いてきて今気づきましたが
こんなに引っ張らなくても
グルグルした時はシンプルに表現してみて♪
と
爽やかに一言で済んだ気がします
貴重なGWのお時間を頂き
どうもありがとうございました
素敵なお休みをお過ごし下さい
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