感謝することの大切さは皆様良くご存じのとおり
今日は、「感謝しているのに、いつまでたってもうまくいかない」のはなぜか？ということから感謝の中身について考えてみたいと思います。
まず、感謝は、豊かさの創造にも大きく関わっていますが、ここにねじれの弊害 が介在してしまうと、感謝しても豊かさを実現できない、ということになってしまいます。
豊かさとは、お金だけではなく精神的なゆとりや充足感も含まれます。
マイナスをいくら積み重ねてもマイナスにしかならないように、マイナスな感情から発して感謝だけを念仏のように繰り返していても、プラスに転じることがないのが宇宙の法則のようなのです。
それではいくら時間をかけてもお金も充足感も生まれてきません。
私は12年間キリスト教の学校に通っていたので、当時は毎日のように「神に感謝」と言っていました。
ところが、実際はただの条件反射で、少しも「神に感謝」なんてしていませんでした。当時の私が思い描いていたのは神との取引だったからです。
良い子にしていれば神様はご褒美をくれる、くらいに考えていました。
良い子で居れば、神様は必ず見ていて下さるから。
良い子で居ればより良い未来が待っている。良い子で居れば評価してもらえる。
「今の私は欲しいもの（持っていないもの）がたくさんあるけれど、神様に感謝して良い子にしていればきっと未来はお姫様（イコール、今は持っていないものが手に入る）になれる。」
大人になってからも、基本的には同じように考えていたのです。
神さまは取引には応じてくれません。
取引に応じるのは悪魔だけです。
心の中で、今、持っていないものを数えながら闇雲に神に感謝しても、神様に聞こえるのは赤字の部分だけです。
私は、持っていない、感謝、良い子、未来はお姫様、持っていない
なぜでしょう？
当時の私は、今、欲しいものを与えてくれない神様に心の底では不満を持っていました。
それでも、感謝しなければもっと悪い状況になるから感謝していた、というのが本当のところだったのだと思います。ねじれています。神さまは口で言う言葉よりも、潜在意識に持っている思いの方を採用します。ですから、赤字の部分しか聞こえないのと同じなのです。
もう一つは、当時、神父様は、今日ご飯が食べられることに感謝しましょう。ご両親が愛情を持って育ててくれることに感謝しましょう。勉強ができることに感謝しましょう。と、キチンと教えてくれていました。
でも、そんなことは当たり前だと思っていたし、神様はもっとすごい奇跡を起こしてくれるはずだとも思っていたのです。
今、持っているものは既にプラスの物です。ですから、それらに感謝すれば、さらにプラスが生まれます。一方、今持っていないものはマイナス。そこにたとえ新しいものを持ってきたとしてもマイナスがその分減るだけで相変わらずマイナスからは抜け出せません。
だから、念仏のようにただ「神に感謝」するよりも、具体的に何に感謝しているのかを考えた方が良いのです。
「事故を起こさずに車で往復することができた」
「今日も子どもたちが無事に帰ってきた」
「友人と楽しい時間を過ごすことができた」
「嬉しい言葉をかけてもらえた」
「仕事が楽しい」
集約すれば「神に感謝」なのですが、大切なのは
マイナスをプラスに転じさせるのではなく、プラスにプラスを積み重ねる
神さまと取引しようとしない
「ありがたい！」と実感できることに感謝する
ということなのです。
