どうも就労移行で支援員をしている網川ニールです。
今日は「統合失調症」の人と接する際に気を付けていただきたいことを書いていこうかと思います。
ただ、今回書く内容は医学的な知識よりも、私の支援員としての過経験と実体験に基づいたものです。なのでもしかしたら、医学的にはそうじゃない!とお𠮟りを受けるかもしれませんのであらかじめ言い訳しておきます(汗)
まあ、そんな大したことは書きませんけど・・・・・・
〇そうか、そうかの精神〇
統合失調症の人は自分の感情や思い、行動をまとめたりするのが苦手です。そのせいで周りから見たら「ちぐはぐな行動」をとることがあります。
例えば「私の病気は安定していてもう働けるんです!」と言った直後に感情が溢れて、号泣して過呼吸になってしまったり、「僕にはこの仕事をが向いていると思います、頑張ります!」と言った翌日に「僕にはこの仕事は向いてない!なんでこんな仕事を支援員は勧めるんだ!」と言ったりします。
また相手の言葉や事実を極端に受け止めてしまうこともあります。
例えば、「軽作業系の仕事得意そうだね」と言った支援員の言葉を、極端に解釈して「事務の仕事は向いていないといわれた!」と思ったりすることもあります。
そういった統合失調症の方の言動を見たとき、多くの人は「否定」をしようとします。
「言っていることと行動が違うよね?」
「意見がコロコロ変わりすぎじゃない?」
「あなたの解釈はおかしいよ」 などなど
実はこれはNGです。
統合失調症の人がちぐはぐな行動を取ったり、極端に事実を受け止めてしまうのは、多くの場合、体調が悪いときです。
ストレスなどの様々な要因で体調が悪くなっているときに、否定的な意見や正論を伝えても、その言葉は入りません。体調不良を悪化させるだけです。
混乱しているときに新しい話なんて入っていきません。
皆さんだって、忙しいときに新しい仕事を頼まれたら困るでしょ? それと一緒です。
統合失調症の人がちぐはぐな行動をするときは脳が考える仕事でいっぱいいっぱいな状況のわけです。
でも移行の職員はそんなことお構いなしに、相手の意見を正そうと否定的な意見を言ってしまうことが多くあります。
「そんなんじゃ仕事できないよ」とか「前と言っていたこと違うよね」、「私はそんなことを言っていないよ」など。
そして結果として体調が悪化して移行に通えなくなることも・・・・・・
じゃあそんなときはどうしたら良いのか。
結論から言えば統合失調症の人がちぐはぐな行動をしたり、極端な行動を取ったときは、否定をせずに「そうか、そうか」と聞いてあげるだけでいいです。
聞くことで感情が高ぶり、余計混乱する人もいるので「じゃあ、また落ち着いてから話聞くね」と答えても良いと思います。
プラスで、言うことがあるすれば「こういうつらい時に飲むお薬ある?」とかくらいですかね。
統合失調症の人が大変そうなときに大事なのは「これ以上、混乱させないこと」です。
伝えたいことがあるなら、ある程度冷静になったときに話をすることをお勧めします。
というより時間が経過すると自分で立ち直れることも多くあります。
あと時折、
否定をしない=肯定をする
と勘違いしているいますがそれはまた意味合いが違いますので気を付けてください。
受け止めると、受け入れるは違いますから。
仮に体調悪い時に言ってきた「あの職員から悪口を言われた!!」という言葉を「そうか、それは酷いね私から悪口を言わないように伝えておくよ!」と肯定してしまうと、その言葉は冷静になったときも残っていたりします。
そうなると「悪口を言われた」ということが「他者も認める事実」になっちゃうんですよね。
実際にそれで困ってる支援員多いんですよね。
特に新人さん・・・
さてさて、以上統合失調症の方との接し方でした。
統合失調症は様々な誤解が多い病気の一つです。
でも接し方を知っていれば、しっかりとコミュニケーションも取れる病気です。
移行から就職される方もたくさんいらっしゃいます。
皆さんも怖がらずに「そうか、そうか」とお話を聞いてあげてください。