連載 第10回目 マルメゾンのブルゴーニュ料理とワイン | ロスからの声

ロスからの声

物足りないロサンゼルスについて書いています。

この記録は1976年 から1977年 の2年間のものです。

前回の記事はこちらです。




気がつくと迎えの車がシャンゼリゼの
通りに停車しドライバーがタバコを燻らせながら待っていた。

車に乗るとスムーズに予約したレストランへと出発しました。
30分くらいで到着するというこだった。

シャンゼリゼを北上しポルトマイヨーの
劇場(パレデコングレ)を右に見ながら走ると少し景観が変化をした。
 
ポルトマイヨー
 
パレデコングレ 劇場内です。

ヌイです。
通りの右側がヌイです。
 
中に入ると静かな街です。

ヌイという街はパリで言うと16区に匹敵
する、高級住宅地のひとつです。

素晴らしい住宅が溢れていて、パリの隣
に位置し西側にはあの広大な森、ブローニュの森に隣接しています。
 
ブローニュの森の地図です。
 
広い森の中にはこのようなレストランもあります。

そして突き当たりにはラデファンスというエリアに
ぶつかりました。
街中で古い建物(100年い所の歴史のあるものも含めて)壊し、広大な土地がまるで
大きなクレーターのように掘り返されていたのです。

2000年のミレニアムを目指し作られていた街がラデファンスでした。
 
現在のラデファンスです。

もう周りには不思議な建物が沢山建っていました。元々この土地に住んでいた人々のために建てられた市営のアパート群です。
 
このようなアパートが当時既に出来合っていました。
 


建物を囲むように大きな蛇の彫刻が
作られていたり、窓が奇妙な形をして
色もまちまちで現代アートのような
不思議な空間が広がっていました。

そこからさらに西へ進むと静かな古典的で
歴を感じる住宅街にたどり着きました。

ナポレオンの奥方で有名だったジョセフィーヌが住んでいた場所です。

マルメゾンというエリア。
ナポレオンがエジプト遠征をしている間に
ナポレオンの勝利をあてにしてここにあった
マルメゾンという宮殿を買い、ナポレオンが激怒したといわれる大邸宅です。


その後区分けをして売買され現在も高級住宅街になている場所。

近くにはパリウィ流れているセーヌ川が流れていた。

そのセーヌ川に船を浮かべレストランが
あり、そこへ連れていかれたのです。

素晴らしい景観でした。
林に囲まれた河岸に船がうかんでいる
景色を想像してください。
 

街灯が並ぶ静かな細い道をセーヌ川沿いに
車がしばらく走ると10台ほどの車が静かに駐車していた。

車を降りると木々の香りが心地よく、
セーヌ川を流れる水の音が微かに聞こえて
来た。

たった30分ほどのドライブでこの様な場所に
出会え、幸せな気分になった。

船に乗ると例によって食事をしている
お客達が何かを語り合いながら食事をしていた。

マルメゾンあたりのセーヌ川です。

友人の家を訪ねたような気分になったし
ゴージャスという言葉が似合うムードが
そこにはあった。


「ここはブルゴーニュの料理屋だ」と
パトリースが話してくれた。

ブルゴーニュとはパリから南東に100キロくらい車で走ると行ける、フランスの三大ワインカントリーの一つで、食事に関しても有名なエリアです。

ワインの葡萄種はピノノワール。
素晴らしいワインが生産されるエリアです。
ロマネコンティが生まれる場所なのです。

そんなことを何も知らない頃だったのです。

ギャルソンが早速ワインのオーダーを取りがてらメニューを持ってきた。
メニューは手書きのフランス語のメニュー
れ、何を書いてあるか分らなかった。

パトリースが説明を始めた。
しかし、どんな味なのかが上手く伝わって
来なかったので「にくがたべたい」と
つたえた。
「ビーフブーギニヨン」と聞こえた。
「二人ともきいる。ティピカルな
ブルゴーニュ料理だよ」
サラダは「サラダデニソワーズ」
ニース風サラダだった。
テーブルはバゲットが用意され
ピノノワールのワインだ。
「これもブルゴーニュのものだよ」

日本でライブツアーを始めて5年以上が
経過していたから日本中の美味しいもの
知り尽くしていたし、日本酒も大好きな
ものだった。
必ず地酒を飲み既に純米酒が好きだった。


ここで飲むワインもそんな感じで
美味しく戴きました。

ビーフブーギニヨンはビーフシチュー
のようなものでした。
旨かった。
ワインの味もほんのり香るものでした。
 
何をしても、何を聞いても不思議に思ったり
素晴らしいと感動したりする1日がこうして
終わって行きました
 
そしてこの日を含めて3日連続でこのようなことが続き
一体いつになったらアパートが見つかるのか??
レコーディングをどのように進めるのか等の
大切な会議が行わられずの日々が続き
胃の痛くなるような事態に入っていました。
 
郷に入っては郷に従うとは言いますが
従うわけには行かな事態が続く日々でありました。
 


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