ブログを書く時間もなく、ただいつも気になっている方々のブログを読ませていただいていました。
退院してからは忙しい毎日でした。
本当は受け入れ先の在宅医療の先生や介護申請など入院中にすべてカンファレンスしてから先生の退院の許可が出るのですが、夫の場合医療麻薬の副作用で幻覚症状が強く出てしまい、私にホスピスか在宅での看取りか、早く決めてほしいと先生から言われ、ホスピスにすれば転院するまで夜は側で付き添うように言われました。
ホスピスも早くて一ヶ月から一ヶ月半、それまで私も病院に缶詰め状態です。
家に帰れば少しは気持ちも落ち着いてくれるのではないかと期待して退院してから在宅ホスピスの申込みの手続きをしました。
今は娘たち二人も嫁ぎ、家は夫と二人暮らしです。
家に帰ってきてからの夫はやはり医療センターの先生が言っていたように数分毎に症状が変わります。
今回の入院で医療麻薬の量がいきなり三倍に増えていました。
体力の落ちた夫の体には負担が大きすぎたと思います。
幻覚症状が出るのは病院にいたときと同じ夜中がほとんどです。
在宅の先生は偶然にも5年前に家で看取りをした母の先生と同じでした。
五年前と比べ、かなり規模も大きくなって入院病棟や、大きな介護施設なども出来ており、先月まで勤めていた職場にも同じクリニックから先生が来ていましたが、母の主治医とは会うことはありませんでした。
各地域毎に先生が決まっているようです。
母を何年か診ていただいた先生なので家の事情や私の体調などとても心配してくれ、母が亡くなった後も近所にきたからと私の様子を見に来てくれた優しい先生です。
母に続きご主人も?
貴女も休む間もなく大変ですね!
様子を見ながら入院やホスピスも考えて行きましょう!
絶対に一人で抱え込まないようにね!
何でもいいから心配な事があれば電話してね、と言ってくれました。
先生は女医さんです。
関西弁のとてもやさしい先生です。
最後まで信頼出来るこの先生に夫を診てもらおうと思っておりますが、毎週きてくれる先生が往診が終わると電話をくれます。
医療センターの紹介状には余命一ヶ月から三ヶ月と書かれていました。
その事は夫は知りません。
夫の耳に入らないように後で症状について電話をくれます。
医療センターで処方されていた医療麻薬の量も相談しながら、ほんの少しずつで減らして行きたいと思っております。
訪問看護もきてもらっています。
家に帰ってきてから血中酸素の値が下がりすぐに在宅酸素を使い始めました。
薬はオキシコドンをやめてフェントステープに変わりました。
オキシコドンが入院中に三倍になり幻覚症状が出てからテープにかわりましたが最初は二枚貼ってありました。
早く家に帰り薬の量を減らしたいと思い、先生と相談しながら今は2ミリ一枚とコデインリンサンを一日4回、オキノーム5ミリを数回飲んでいます。
ごはんが食べられないのでエンシュアも処方されています。
後は痰を切る薬や食欲が出るからとステロイドも飲むようになりました。
夫の幻覚は少しずつ落ち着いて来ていますが、やはり夜は怖くてあまり眠れないようです。
退院してからすぐは少しの物音でも気になり、夜中でも夫の様子を見に起きていましたが、夫は夜中の不可解な行動は全く覚えていません。
何をするのか心配で同じ部屋で寝てみたのですが、すぐに起き出しゴソゴソと意味のない行動をしています。
布団に戻し、部屋を明るくして手を繋ぎながら寝るのですがすぐに起きてしまい、私が眠れない日が続きストレスと疲れで倒れそうです。
ここままでは私が先にダメになってしまうと思い、昨夜から別々の部屋で寝ることにしました。
最初は安定剤や眠剤も全く効かなかった夫ですが夕べは何度も様子を見に行くとしっかり眠っていました。
でも朝は早いです。
五時頃は起きています。
先生からは間に合わないかも知れないけど、私の体を心配してホスピスの申込みだけでもしておきましょうと言われました。
薬のせいでまだ時々会話がおかしい時もありますが、少しずつ夫らしさを取り戻しています。
先生からは電話であまりいい状態ではないから覚悟しておくように言われています。
酸素を取ると、とても苦しそうです。
夫の願いは最後に苦しい思いをしたくない!
頼むから最後は楽に眠らせてくれと言います。
私の父が肺癌で亡くなったとき夫にトイレまで連れていってくれとお願いしたとき、自分で動けるうちは人を頼っちゃダメだよと一人では歩けない父に言ったのに、その父は在宅で最後までお医者様が驚くほど苦しいのを我慢して、二日ほど体をよじり口も聞けないのに、病院行こうか?
そう言っても頭を横に降り続け苦しみながら旅立ちました。
もちろん痛み止も医療麻薬も何も使わず、本当に強い人でした。
そんな父に対してあの時お父さんは辛かったのに、ひどい事を言ってしまったと今更ながら後悔しているようです。
寝る前に父の遺影に手を合わせています。
父はきっと許してくれて守ってくれていると思います。