五章 シュランの悪夢 その3
ここまでつつがなく事態は進んでいた。
しかし、シュランが次の指令を出すのには時間を要した。
ここを指令塔にして、作戦は遂行する。
情報を集め、状況に応じて指令を出す。情報収集とともに、
中間地点で、搬送波の微調整を行うもの、
リスクは明らかに侵入者が追う。
感情を伴なってはいけない。任務遂行が第一だ。
考えあぐねるシュランを見て、オーケンがこう言う『
すると、経験豊富なサルシアが『私の方が機転がききます。』
機転がきくということは、かなりマズイ状況を考慮しての発言だ。
シュランはこう言った。『この作戦は、秘密裏に行う必要がある。
皆、アンドリアの科学力が劣っているのは知っているし、
万が一、施設内でドンパチが始まれば、
果たして、それをとげれるのは誰か?
みずから行くことも考えた。しかし、
リスクの度合だ。シュランの中では、
オトノは、キラキラとした若い瞳でシュランを見ている。
希望、誇り、ついでにカッケー仕事。
この目だった。シュランが少佐に就任したころ、
シュランは既に、格好い仕事では無く、
サルシアには、打ち合けてそのことを教え、懸命に指導してきた。
もはや、サルシアにその輝く瞳はない。
シュランは決断した。『オーケンは、中間地点で搬送波の調整と、
オトノは、任された任務に小躍りした。
他はだれ一人声を出さず、頷いた。
シュランの苦悩は始まった・・・。
つづく