Shran Andria のメモちょう。 -50ページ目

Shran Andria のメモちょう。

思いつきです。
笑ってご容赦を・・・

五章  シュランの悪夢 その3


ここまでつつがなく事態は進んでいた。

しかし、シュランが次の指令を出すのには時間を要した。

ここを指令塔にして、作戦は遂行する。

情報を集め、状況に応じて指令を出す。情報収集とともに、タカミが補正計算を行い、シユウがコントロールパネルに反映する。ここまではロジカルに決まる。

中間地点で、搬送波の微調整を行うもの、建てやに侵入する者を決める。ここが難しい。状況判断を中間地点でするか、侵入者が行うかだ。情報が完全に収入できるなら、中間地点で瞬時の状況判断をした方が良い。しかし、不測事態となれば侵入者が自立的に行うべきだ。

リスクは明らかに侵入者が追う。

感情を伴なってはいけない。任務遂行が第一だ。

考えあぐねるシュランを見て、オーケンがこう言う『私が侵入しましょう。』

すると、経験豊富なサルシアが『私の方が機転がききます。』

機転がきくということは、かなりマズイ状況を考慮しての発言だ。

シュランはこう言った。『この作戦は、秘密裏に行う必要がある。事故と見せかけて爆破するのだ。でなければ、全面戦争に突入する。そうなれば、残念だが、今の我々は、消耗戦で負けるだろう。』

皆、アンドリアの科学力が劣っているのは知っているし、言わずともわかるが、同時にシュランに戸惑いがあることを見ぬいていた。

万が一、施設内でドンパチが始まれば、ラムラン司令部に情報が上がる前に爆破する必要がある。当然、侵入者には帰還する時間はない。

果たして、それをとげれるのは誰か?

みずから行くことも考えた。しかし、失敗時の作戦立て直しはサルシアでも無理だろう。寧ろ、サルシアは横で参謀をつとめるべきだ。

リスクの度合だ。シュランの中では、オーケンかオトノが侵入者になるしかないと思っていた。

オトノは、キラキラとした若い瞳でシュランを見ている。志願もためらう程に若いのだ。だが、アンドリア国のためにこの隊に入ったことを誰より喜んでいたのは彼だった。

希望、誇り、ついでにカッケー仕事。

この目だった。シュランが少佐に就任したころ、サルシアは彼のはじめての部下となった。

シュランは既に、格好い仕事では無く、犠牲をどれだけ少なく抑えるしか、良心のもとにできることではないと知っていた。

サルシアには、打ち合けてそのことを教え、懸命に指導してきた。

もはや、サルシアにその輝く瞳はない。

シュランは決断した。『オーケンは、中間地点で搬送波の調整と、オトノへの指令を出せ。オトノは、施設に入り、プローブを付けて、施設内のマッピングをしろ。侵入後、1時間以内にだ。』

オトノは、任された任務に小躍りした。

他はだれ一人声を出さず、頷いた。


シュランの苦悩は始まった・・・。


つづく