さてさて、道ばたの草たちもいよいよ観察の時期となりました。

建物のあいだのちいさな路地に咲いていたのはタネツケバナでした。
これはちいさめで、乾燥しがちな道ばたにちらほらといくらでも咲いているのでミチタネツケバナのほうだろうかと思いました。(ミチタネツケバナは、割合と最近に海外から入ってきて増えている草だそうです)
田んぼのあぜなどに見る、これより全体も花も大きめなのがタネツケバナのほうだろうと思います。
田んぼのあぜのタネツケバナのほうは、葉が柔らかで山菜として食すと聞いたこともあります。
また、山のほうに行くと、それよりさらに大きなオオバタネツケバナというのがあります。
そちらは、コンロンソウなどといっしょに生えているのを昨年に観察しました。
オオバタネツケバナなどはもう花が立派で、山野草、というような雰囲気になります。

しかし、ミチタネツケバナ。この路地などは、上の屋根がちかくって雨も当たりにくいのによくぞ咲いております。
高い山に行くと、高山植物たちが過酷な環境に関わらず健気に咲いている様子に心打たれるのですが、この子だって、都市部にしっかりといつのまにか、高い山とおなじくらいに過酷な環境に生きているのでした。
山の草とか花とか虫とか-ミチタネツケバナ

茎などは、つるりとして、もう実が実り始めていました。
山の草とか花とか虫とか-ミチタネツケバナ全草

花はとても小さいのですが、これもアブラナの仲間の草で、花びらは4つ。
ちいさいけれど、十字架、いや、十字花になっておりました。
いくつも咲くこの花を、じっくりと眺めていくと、この白い花にちいさな赤いかわいらしいダニが住んでいることがあります。そういうのを探すのも、道ばたの草観察の一興です。
山の草とか花とか虫とか-ミチタネツケバナ花

実は、いかにもアブラナの仲間で、これから熟して乾燥するとたくさんのタネを飛ばすのです。
なお、ご存知のかたの多いとおり、タネツケバナの名の由来は、田植えの準備のためにイネもみを水に浸すころの春の早くに咲くのでタネツケバナ。だそうです。
たくさんタネをつけるので、タネツケバナ。ではないそうな。
山の草とか花とか虫とか-ミチタネツケバナ実

さて、それではもう一種類。
こちらも、あちこちの花壇などにいつの間にか生えてくるオランダミミナグサ、ですね。
ミミナグサのほうは、ちょいと農村のほうに行くとありますが、これは都市部に多く見られるオランダミミナグサだと思いました。
花が咲くころには、その違いがはっきりとしてくるのですが、これはまだちいさくってわかりにくいのでした。生えている環境(町のほうで観察したから)から、オランダミミナグサかなと思いました。
山の草とか花とか虫とか-ミミたち

さて、ミミナグサ。となあ。
ミミナグサの「ミミ」、は耳で、「ナ」は菜のな。
以前に、「一体なんの耳?」と思っていたのですが、これはどうやらネズミの耳のかたちに似ているから、というような説明のあるものがありました。
なるほど、ねずみたちの耳かあ~。
そう思って眺めてみると、これはちいさなネズミたちが頭をよせあって、こそこそばなしをするようです。
山の草とか花とか虫とか-オランダミミナグサ

そうか、オランダのねずみたちかあ~。
なおオランダ、というのはこの草も外国から来た草の仲間のようで、名前をつけた時期には外国=オランダだったのでしょう。

毛のふわふわした葉の奥には、つぼみがもう出来ておりました。
山の草とか花とか虫とか-ミミナグサのつぼみ

ぼくが、ちいさな路地やら花壇の雪解けからようやく出てきたようなところを眺めていると、通行人たちが、なにがあるのかしらん?と覗いていきます。
「あらまあ。草が生えてきて、これはそろそろ草取りしなくっちゃね」
と、ネズミたちが青くなるような声もありました。

花壇にはパンジーなどが冬を越したのが咲いていて、ぼくには園芸種の草も、野の草も、草は草でどちらも面白い(どちらかというと、野の花のほうがなんだか貴重な気持ちがあるのを否定できませんが)と思っているから、せっかくどちらもおなじように冬を越したのだから、パンジーたちもこの一冬の友が抜かれていくのは寂しかろうと思ったりもいたします。
おなじく咲いた花なのに、あちらは良くて、こちらはいけない、ぼくにはそういうむつかしいことはよくわかりません。

Plant×50

タネツケバナ(ミチタネツケバナ)、オランダミミナグサ・・・2種×50=100円

4月1日から累計600円 

2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円
まだこないだの日曜日のおはなしです。

夕焼けを眺めたあとの帰り道、今度はいつものところに星を眺めたいのと、撮りたいのとで向かいました。夕焼けを撮ったところは、残念ながら街灯が近くにあって、星を撮るには向かなかったのです。

大きく輝くのは、夕方のそらに高度を上げている金星と、右下に月山。
町の明かりも見えますね。
山の草とか花とか虫とか-金星と月山

大朝日岳が下にちょっと写っています。
そのうえには、西に傾いた冬の大三角です。
オリオン座の足は、山の稜線に沈み行きます。
山の草とか花とか虫とか-沈みゆく冬の大三角

大朝日岳の稜線のあたりは、なぜだか背景が黄色く写っていて、これはなんだろう?
向こうに黄色い光源があるのか、それとも黄道光、というものなのか?
右には金星の輝きです。今は恐ろしいくらいに明るくなっていますね。
山の草とか花とか虫とか-冬のオリオンと金星

大朝日岳とシリウス。
いつもは、星が点に写るように(星の像が流れないように)レンズの焦点距離にあわせた秒数で撮るのですが、今回は星の動きがでるように、長めにシャッターを開いてみました。
山の草とか花とか虫とか-大朝日岳とシリウス

シリウスが光の矢のように大朝日岳に向かっていきます。(シャッターを開けている時間を長くすると、星の跡が長い線になります)
山の草とか花とか虫とか-シリウスの矢

星を線のように撮るには、今回は3分から5分ほどで試してみました。
やはりもやがかかっているので、色合いなどもまだ納得いく感じではないのですが、こうするとまるで星の降るように写るのでした。シリウスはもう大朝日岳の向こうに沈み行きます。
山の草とか花とか虫とか-沈むシリウス

春の夜は、まだまだ寒いとはいえレンズが凍りつくほどではなく、今回の写真は雪の上に三脚を立てて撮っているのですが、足元は冷たくても、空気はもうふわんと温かみを感じるほどでした。
(とは言っても、寒いんですが、冬に比べたら雲泥の差なのです)

西の空を、一枚に4~5分ほどかけて幾枚も撮影している間には、ぼうっとあちこちの空を眺める時間です。
天高くを駆けるしし座、しし座には今、火星がならんでいて、また高さを増すおとめ座のスピカの近くには土星が寄り添っておりました。

そんなことをしている間に、東からはこと座のヴェガ。
東は街のある方向なので、写真のしたのほうはかなり明るくなってしまいました。
山の草とか花とか虫とか-街からはこと座のヴェガ

時間を長めに、夜空を眺めていると、星が沈んでは昇り。

もう冬の大三角は、山の向こうに去り、夏の大三角のひとつのヴェガが昇ってくる時期になったのですね。
日曜日に午後から裏山で朝日連峰を眺めたら、これはぜひ大朝日岳の山頂と夕日の重なったところを撮らなくっちゃという気持ちになりました。
ここ最近の夕日の沈む方角と、地図を見比べてみると、どうやら見られるのかな?という場所が思い当たりました。

という、ことでここへ。
太陽は、この写真の上のほうにあって、逆光気味なので霞がさらにかすんでみえます。
大朝日岳は、写真の右側のちょこんととがったところ。
ここから見る大朝日岳は、うちのところから眺めるよりもピラミダルな山容に見えました。
山の草とか花とか虫とか-大朝日岳遠望

さて、思い立ったまま来てみたら、日没まで1時間くらい早くにつきました。
そうそう、携帯電話に、太陽と月の出没の時間が書いてあって便利です。
山の草とか花とか虫とか-携帯電話

自宅から割合離れたところまで行きましたから、まわりの植物なども気になりました。
さて、時間が近くなるまでに山の木でも眺めましょう。
山の草とか花とか虫とか-根開き 白鷹山

木の根っこのまわりの雪の無くなったところに生えていたのは、ヒメアオキのようです。
これはここ数日か、当日にでも雪のしたから出てきたのでしょうか。
葉っぱには雪につぶれていたときのような折れ目が残っていました。
山の草とか花とか虫とか-ヒメアオキ 雪のしたから

どれどれ、太陽はだんだんと西に近づいてきましたよ。
大朝日岳にどれくらい近づいてくれるかな。
山の草とか花とか虫とか-西に傾く夕日1

だんだんと山の端に太陽が近づき、色合いもオレンジ色に徐々に近づいていきます。
太陽の動きを眺めていると、う~ん、これは大朝日岳には沈まない・・・???
山の草とか花とか虫とか-西に傾く夕日2

むむむ~。
この日は、ばっちり大朝日岳に太陽がかかったら、この望遠鏡ででも撮りましょう、ということで持ってきていましたが、出番はあるのかなあ。
山の草とか花とか虫とか-望遠レンズ

だいぶ山の端に近づきました。
あらら、やはりこれは大朝日岳からはだいぶ南にずれました。
地図を眺めるのにテキトウに角度を見込んで、とりあえず行ってみよう、くらいなもので来たからそんなに上手くは行きませんね。
山の草とか花とか虫とか-夕日山の近くに

大朝日岳にかかる夕日は撮れなかったのですが、なんでしょう、霞がかかってなんだか色味を抑えたようなオレンジ色と青い空もなかなかの風景でした。
山の草とか花とか虫とか-夕日山の近くに縦


太陽はもう山の陰に入りつつあります。
山の草とか花とか虫とか-夕日 山にかかる

望遠鏡も持ってきていたので、それで撮ってみるとこんな感じになりました。
小屋もはっきり見えています。
これで、小屋のあたりとかに夕日がかかって、シルエットとかになったら素敵だろうな。
またはお月様の三日月などでも素晴らしいだろうと思いました。
山の草とか花とか虫とか-オレンジ色をバックに大朝日岳

夕日が山の向こうに行ったあとも、色合いの変化をしばらく見ていました。
しっかしなあ~。ここからの大朝日岳は、ほんとうにカッコいい。
山の草とか花とか虫とか-日暮れ後の朝日連峰

空を見ると、空高くを行く飛行機にはまだ陽射しが当たっていて、こちらにピカピカと夕陽を反射していました(反射している様子は残念ながら写りませんでした)
飛行機雲も色の濃くなった紺色の空に白く鮮やかです。
山の草とか花とか虫とか-飛行機が通った

だんだんとオレンジ色は薄くなり、風景は彩度を失っていきます。
山の草とか花とか虫とか-日暮れ後の色の変化

このあと、晴れているものだから、いつものところに星を撮りに行きました。
春は夕暮れを過ぎても、冬ほどには冷え込まないので、ついつい星が出ていると星を観たくなります。
冬はね、寒すぎるのでずっと星を観るにはたいへん過ぎますね。
ぼくの夜にうろうろするのも春の到来でしょうか。