植物の写真の撮り方の講座に参加してきました。
場所は、月山の登山口に近い六十里越街道の一部で、しばらく使われていなかった街道の一部を石畳を発掘して、また歩けるようになったところでした。
山の草とか花とか虫とか-六十里街道の一部

六十里越街道は、山形と鶴岡を結んだ昔の街道で、途中には月山など出羽三山もあったため、山形からの参拝の道でもあったそうです。
かれこれ、5年ほど昔でしょうか。このルートを再発見しましょうという企画で、この街道を数十キロ歩いたことがありました。(そのときは、ぼくはここまでは来なかったのですが)
山の草とか花とか虫とか-石畳

道沿いには常夜灯やいろんな石碑、石畳にも距離などを示す文字が彫られていたりと道自体も面白いところです。
山の草とか花とか虫とか-常夜灯

で、写真家さんは、植物を研究する方でもあり、図鑑を何冊か、説明に、写真にとひとりでまるごと書いてしまうような方でした。
山と渓谷社の「日本のスミレ」「日本の野菊」など。
山の草とか花とか虫とか-アングル
使っているカメラの本体は、ぼくの使っているものとおなじキヤノンの60Dでした。
もちろんもっとすごいカメラもお持ちなのですが、仕事で使うのにも、もっと廉価なものでも良いし、フィールドで使うので、重いのは辛いよねということでした。
レンズは、一番多く使っていたのは180mmF3.5のマクロレンズでした。結構、長めのレンズですね。そのほかにも、風景として撮るようなときには10mm~20mmくらいの広角のレンズなどを使っておりました。
使っていたレンズはどれも庶民的というか、普通のレンズで、もしかしたら、アマチュアで写真に凝っている方のほうが高価なレンズを使っていそうだなという具合でした。
やはり、違うのは被写体を見つける視線なんだろうなと思いました。

興味深いのは、撮っている角度で、うえの写真くらいの低さ(ほとんど地面にべったり)から、数メートル先の被写体を撮っておりました。
低くして撮るのは、草が花と茎と葉とどれにもピントが合うようにするためと、背景を林の中の日陰の部分などにして黒バックの効果を使うためとのことです。

なお、絞りは180mmのマクロレンズではF5前後で撮っているそうです。
あまりに絞ると背景のディティールが出てきて、見せたいものがごちゃっとなってしまうからだと思いました。風景などは、F10くらいまで絞ることもあるそうです。
(一眼レフを使わないかたには、なんのこっちゃ、という感じですみません)

でも、今回は、そうですね。
カメラを持たないで参加しているかたもいるくらいに、写真の講座というか植物観察会というか、そのような感じでした。

先生の写真家さんもたいへんに気さくで自然体なのと、集まっている方々が草好きなかたばかりで、みんなでいろんな草を探しながら散策という雰囲気になりました。
(遠くは関東からもいらっしゃった方がいたようです)

ええと、今回のレッスンを活かして撮っていれば良かったのですが、ついついいつものとおりに撮っておりました。

紅葉は、陽の透けたようなのも面白いです。
山の草とか花とか虫とか-オオカメノキ 紅葉

おお、これはコシノカンアオイ。
山の草とか花とか虫とか-コシノカンアオイ

クロバナヒキオコシは、ほんのちょっとだけ花が残っていました。
こういう時期になると、花の付いている花序のつくりが見えて面白いものですね。
山の草とか花とか虫とか-クロバナヒキオコシ

ハリギリ(センノキ)の葉は、いち早く黄色くなって落葉していました。
山の草とか花とか虫とか-センノキ ハリギリ

道。明るい雰囲気の道で、こういうところを歩きながら道端の草をみんなで、あれこれ話しながら歩きます。
山の草とか花とか虫とか-道

アキノギンリョウソウ。
これは花の終わって実が熟しつつある株でした。
左下のが入らないほうが、写真としては良かったのでしょうね。
見せたいものをはっきりとさせて、背景や全景はなるべくすっきりと。
山の草とか花とか虫とか-アキノギンリョウソウ
この写真家さんの面白いのは、背景が邪魔だからと周りの草をちぎったりしないところでした。
そういうのは、ちょっと横の別な草の茎にかけるとか、それでもだめなら、木の洗濯ばさみでやわらかくはさんで置くとか、あるときには、クモの巣もなかなか良いから一緒に収めましょう。とか。ほんとね、草が好きなんだなあという具合で、「原っぱの錬金術師」だそうです。

イタヤカエデ。
山の草とか花とか虫とか-イタヤカエデ

今回は、紅葉のシーズンを狙っての開催だったのですが、今年は紅葉が遅れていて、ほんのちょっとだけ、という感じでした。
それでも、まるっきり紅葉している風景は誰でも撮るけれど、これからはじまるよ、という時期はあまり撮っていることが少ないので、ブナの四季というのだと、やはりこんなふうに一部が秋の気配というカットが入ると、季節の移ろいを感じるにはすごく動きが出るよね、ということでした。
山の草とか花とか虫とか-ブナ

これは、ぼくが設定を試していただけなのですが、ブナの葉の一部だけ紅葉しているところです。
撮った場所はほとんど同じなのですが、露出(明るさね)が違っています。
これは、紅葉して、かつ陽の当たっているところが面白いので撮ったもの。
山の草とか花とか虫とか-ブナ紅葉の始まり 暗いほう

こちらは明るめに。
山の草とか花とか虫とか-ブナ紅葉の始まり 明るく

うむ、ついついいつものとおりという具合になってしまったのですが、ちょっと撮り方など頑張ってみようかという気持ちになりました。
さて、昨日の日曜は、植物の写真の講座(ワークショップと書いてあった)へ行きました。

でも、その前に、この日は、小屋閉めの日で小屋番さんが山を下る日です。
山岳会の先輩が迎えに上がるとのこと。ぼくもそちらにも行きたかったのですが、体がひとつしかないので残念でした。
山はもう雪の季節になっていきます。雪の山、ちょっと見に行きたいな。

山の様子も気になったので、集合時間までちょっと古寺鉱泉付近へ行きました。
紅葉の時期で、駐車場はもういっぱいいっぱいに混んでいました。(月山や蔵王の駐車場に比べればたいへんちいさな駐車場なんですが)
見知った先輩のクルマと小屋番さんのクルマとがとまっていました。
県外ナンバーもかなりの多さで、百名山の名前の効果というのはすごいものだなあと思います。
しかし、何時間も運転してそれから山へ登るというのだからすごいものですね。中型くらいの観光バスもあったりしました。
ぼくならクルマの運転に疲れて山に登らずに帰ってしまいそうです。
山の草とか花とか虫とか-古寺鉱泉

登山道の保全作業をした古寺山付近まで行けたらよいのですが、なにせ時間がそれほどあるわけでありません。
これは古寺鉱泉裏の尾根まで上がる途中のちいさな沢の作業箇所。
う~む、なるほど。これは効いておりますね。木の枝の下は沢がちょろちょろ流れていました。
階段もしっかりと定着していました。
山の草とか花とか虫とか-保全作業したところ

てくてくと歩いていくのですが、1時間歩いて、それから戻るというくらいですから、登るというよりも道端を見て歩くのに余念がありません。
これは・・・。地衣類のなにか・・・ハナゴケ科のなんでしょう。です。
地面に生えていました。
地衣類は、藻類と菌が共生してできるものだと聞きます。
つまり、二種類の生き物が一緒に住んでいる住処なのですね。
二種類の生き物が一緒に暮らしているものを分類して整理するというのもたいへんそうです。
あ、でもそれを言ったら、ヒトだっていろんな菌やら虫やらが体に住んでいるし・・・。
山の草とか花とか虫とか-地衣類のなにか

ぼくの歩いている間にも、そうですね。5名くらいが追い越していったかと思います。
ご夫婦で楽しそうなかた、辛そうに地面ばかり見て登っているかた、トレイルランニングというものなのか、ちいさな袋を背負ってすたすた登る方、いろいろいるものですね。

登山道にはブナの根がひろく広がっているところもあります。
この根の範囲から上を見上げてみると、葉の範囲よりも根の範囲が広いのだなあと思いました。
山の草とか花とか虫とか-登山道と根っこ
ブナは、林業や材木を扱う方にとっては、日本海側のブナと太平洋側のブナとは違うものだと聞きます。変化は連続しているので、図鑑によっては分けてあったり無かったりするわけですが、日本海側の葉の大きいものをオオバブナとするのもあります。
オオバクロモジやマルバマンサクの例とおなじく、木の種類は似ていても木材として使うのにはまるっと性質が違うのだそうです。
日本海側のブナの場合には、幼木のころから雪につぶされながら育つので、それに耐えられるしなやかで粘りのある材質になるのだそうです。
ブナは、いくつか漢字の表記があり、そのなかで「木」に「無」と書いて橅(みなさんのパソコンでも表示されるでしょうか?)は、ブナは材木として使い道が無いのでそういう表記がされるのだということです。
ところが日本海側のブナは、粘りがあり床板などにも使われたそうで、例えば山形の天童あたりで戦前から産業となっていた成型合板などはブナを使ったものだった、なんてことも聞きました。

そんなわけでブナの葉を眺めたりしながら歩きます。
今年は、標高の高いところではブナハムシの食べ跡がたくさんありましたが、標高の低いところではあまり見かけません。この食べた跡は成虫のほうの食べ跡みたいです。
8月だったかに行った月山では、山頂の方向へとたくさんのブナハムシが飛んでいきました。
ブナに詳しい方に聞いたところ、だんだんブナハムシの発生している標高が高くなって来ているとのこと。山頂まで到達したら、どこに行ってしまうんだろうね?ということです。どこに行っちゃうんでしょう?どこまでも走っていくレミングたちを想像しました。
山の草とか花とか虫とか-ブナの葉

あれあれ、上の写真のブナにちょっといつもと違った感じがあります。
ブナの葉脈のさきっちょに鋸歯がついています。
毛がなんとなくまとまっているのかなと伸ばしてみたりもしましたが、毛だけでなく葉のふちもでっぱって確かに鋸歯のようになっておりました。
これも、ブナに詳しい方に聞いたら、ムカシブナの系統のブナの葉がそうなるとのことでした。
植物は図鑑に種類としてまとまって載っているのですが、実際にはそれぞれ一株一株に違いがあるものですね。
同じ種類の木でも、山ごとになんだか雰囲気が違うなあなんて感じることもあるし、標高に尾根に沢に斜面に風向きによっても、土壌の水分の様子でも違うものですね。偽高山とされるような標高のものは、葉の緑が濃く表面はつやつやと常緑樹かと思うほどにばりばりとするのに、ここの標高の低いところのものは、まだ毛が残り新緑のころのようなマットな表面です。
山の草とか花とか虫とか-ムカシブナ系統のブナの葉

なお、これがこないだの中ツル尾根の1400mくらいの高さのブナの葉。
ハムシの食べ跡がたくさんあるし、毛は無くなり色は濃く、表面はつやっとして、全体がくるんと波打つようです。
高いところの風があたり水分も少ない尾根では乾燥に対応してこうなるのかもしれません。
標高の高いところに、低いところの株を持っていったらどうなるんだろうとか、逆はどうだ?とかいろいろ想像したりします。
山の草とか花とか虫とか-中ツル 偽高山帯付近のブナの葉


あらま。文字数ばかりが増えていきます。
紅葉は低いところではオオカメノキなどはもう一足早く赤くなっておりました。
山の草とか花とか虫とか-オオカメノキ 紅葉

ブナの葉も、枝によっては黄色やオレンジに。
山の草とか花とか虫とか-色が付いてきたブナ

ヤマモミジはまだまだ夏と変わらないような葉の色合いでした。
山の草とか花とか虫とか-ヤマモミジ

そんなふうに登るというわけでもなく、一服清水の手前の平らになる手前ほどまで行き、引き返しました。
時間にまだ余裕があるなあ、ぼくもいつもぼんやりしているわけではないんだ、と集合場所へ向かったら、なんとまあ。集合場所を間違っていて、慌てて本来の集合場所へ向かう始末になりました。

Plant×50

ブナ(オオバブナ、ウラブナ、シロブナ、山毛欅、橅、椈)・・・1種×50=50円

10月1日から累計 750円

2012年9月:3,700円
2012年8月:3,100円
2012年7月:4,150円
2012年6月:3,750円
2012年5月:2,450円
2012年4月:1,450円
2011年9月~2012年3月:16,700円
2011年4~8月:18,150円

天日乾燥している稲がだんだん乾いてきました。何回かのかけかえをじいさまが毎日ちょっとずつやってくれていて、来週には脱穀できそうです。

昨日は、農作業小屋に乾燥機を組み立て。
山の草とか花とか虫とか-乾燥機

乾燥機と言っても、おおきな枠を組み立てて、そのそこに金網のような細かいのを敷いて、そのしたから原始的なファンヒータのようなので温風を送るだけ、という装置です。
何十年前のものだかわからない骨董品のようなもの。
天日乾燥だけでも自家用には大丈夫なのですが、出荷するには乾燥度合いを仕上げないといけないのです。
山の草とか花とか虫とか-乾燥機の燃えるとこ

おやつは、いただきもののりんご。
これは紅玉(こうぎょく、と呼んだり、べにだまと呼んだり)です。昔からある品種で、しっかりした酸味が特徴的で、ぼくは甘いだけのりんごよりも好きです。今年はなぜだかすごく味わいが濃い感じに仕上がって紅玉じゃないみたいになったとのこと。おいしゅうございました。
山の草とか花とか虫とか-紅玉
昨年の今頃だったかに、りんごは手で割って食べたほうが美味しいと書いたのですが、後日、友人から、「普通は手では割れないからさあ~」と。
いえいえ、腕力ではなくて、こつがあるのです。

で、組み立ては午前中で終わって、そういえば虫のついてしまって出荷できない栗を欲しがっていたかたがいたので届けにでかけました。そしたら、夜にそのかたのおうちで夕食をいただくことになり、その場に、植物の写真家さんや植物の専門家のかたもいてついつい夜中までおはなしをしてしまったのです。

で、翌日(今日ね)は、朝はちょっとだけ山に行き、その後その植物の写真家さんの、植物の写真の撮り方の講座へ参加しました。

そちらの様子は、改めて明日にでも書くことにしたいと思います。
写真の撮り方、あらためて教えていただくと面白く興味深いものですね。