時差症状の成因として、生体リズムと到着地の生活時間との間に大きなずれができること、ずれた体内リズムはしだいに現地の生活時間に再同調していくが、リズム間に同調速度の差があり、そのためリズム間の協調性が乱れ、脱同調を起こすことが考えられる。
さらに、高度約3万フィートの、減圧、低酸素という機内環境や東行夜間飛行などの睡眠不足、疲労感が重なり、時差ボケに影響する。
以上のような状況で生体リズムが再同調していく過程が時差ボケとして体験されるのである。
それでは実際の時差症状を起こした例について述べてみよう。
時差症状の実例症例は28歳の女子客室乗務員、経験年数は6年である。
3年くらい前より国際線の乗務となったが、最近、フライト中の睡眠不足がひどくなってきた。
寝つきはいいが入眠後、平均2~3時間で目が覚めてしまい以後眠れない。
そのため、頭がボンヤリするし、食欲低下、心身ともにだるく、仕事に余裕がなく、追いかけられるようで不快な疲れが残ってしまう。
そのせいか、目の周りや口の周辺に皮膚炎が起こりその治療中である。
睡眠障害は帰国後も回復せず、やっと5~6時間眠れるという日々が続き、十分回復しないまま次の常務につくという状況であった。
この傾向は、アメリカや、北回りのような時差の大きい長大路線の時にひどい。
時差がないフライトの後では8時間くらい眠ってしまう。