心理学では、
心の一番奥底にある思いが、
思考や感情、行動を
突き動かしていると見ています。
それらは、無意識の領域にあることが
ほとんどです。
ですから、悩みの本当の原因は
自分でもよくわからない
心の場所にあります。
悩みを解消するためには
その気持ちの奥に隠れている
不安や怖れに気づく必要があるんですね。
下の図は
よくフロイトの
意識、無意識の概念を表すのに
使われています。
水面上が顕在意識、
水面下が潜在意識、無意識の世界です。
顕在意識の世界は
五感を中心とした
頭で意識できる世界。
では、この図を使って
セラピストとして私がさぐっていること、
理解したいと努力していることを
シェアしたいと思います。
では、
自分を掘り下げると見える世界について
解説していきますね。
１．ディフェンス・メカニズム：
悩みを生み出す本当の原因は
無意識の世界にあるといっても、
意識や行動の表面に
ちょくちょく姿を現します。
それが、ディフェンス（防御機能）。
傷ついたり、嫌な思いをすることから
自分を守ろうとする無意識の反応のこと。
例えば、自分を責める人がいたとします。
あなたの自動的な反応はどんなのですか？
その人に対して
攻撃的になる、
その人から逃げる、
何事もなかったかのように振る舞う。
人それぞれ、自分なりの防御システムがあります。
ディフェンスメカニズムは
水面下にあるさらに大きな不安や怖れに反応して
出てきます。
もし、「いつもぶり返すいやな感情がある」
「よくないと分かってても自分の行動を変えられない」
そんな悩みがある方は、
意識の上で感じている
嫌な気持ちや不快な行動を
どうこうするのではなく、
その嫌な気持ちが突き上がる原因を
探る必要があります。
２．愛される条件を満たせない不安や怖れ：
親や重要な人の価値観や行動基準を
取り入れることで
愛され、受け入れられる条件を
満たそうと健気に頑張ります。
誰でも、「認められたい」「受け入れられたい」という
承認欲求、所属欲求があります。
３．自分の存在価値を失う怖れ：
「～でなければ自分はダメな子」という怖れ。
自分はダメという信念は、
ほとんどの場合、
親との関係でつくられることが多いです。
親の価値観を満たせないことは、
見捨てられる恐怖につながる。
子どもにとって見捨てられることは、
死を意味する。
だから、
自分のだめな部分を徹底的に否定し、
自分の欲求や希望を殺して、
大切な人の価値観に従って
自分の存在価値を何とか守ろうとします。
そうすることで、
その人との絆を保てるからです。
４．自分の無価値感：
「自分は取るに足らない人」
「いなくてもいい存在」
この気持ちを感じてしまったら
死んでしまうほど辛いので、
絶対に感じないようにしようと
上記の様々なアプローチを総動員して
自分を守っている。
５．宇宙と一体の大生命：
生命の一番奥底に本然的に内在する、
一切を活かす力。愛。
より深い成長と幸福を求めてやまない衝動。
どんなネガティブな力にも左右されない。
生命の淵底には、
慈悲や愛が、力強く脈動しています。
この生命観は、
仏法や他のスピリチュアルな思想、
死にかけて、精神宇宙に行った経験のある人など、
古今東西、言われていることです。
どういうことかと言うと、
自分であることを掘り下げていくと
つまり
自分が目を背けてきた部分に
１つ１つ向き合って
自分の本当の気持ちを
ありのまま感じ尽くすと、
自分の中から
自分を引き上げる力が
湧き上がってくるんです。
さらに前へ
さらに深く
さらに大きく
そう希求してやまない衝動が
静かに、でもどんどん力強く
出てくるものなのです。
私自身の経験からもそう確信するし、
多くの方々のプロセスに携わって
ああ、これが、
生命がもともと持っている力なんだと
確信するようになりました。
自分の中に、厳然と存在する
生命の力を信じることが
折れない希望となるのではないでしょうか。
自分自身であることを
とことん掘り下げてみてください。
今の悩みや問題は
あなたが、自分自身の生命の力に
目覚めるためなのですから。
あなたが「自分である」ことが嬉しいと
心から感じられますように．．．
私も、本気で自分を生きます。
今日も読んでくださりありがとうございました。
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