現実に押しつぶされそうでも、前に進む
夫がやっと離婚に同意する意思を見せたあと、私は部屋探しを始めた。
でも、不動産屋さんと話して、自分の置かれた現実を突きつけられる思いだった。
理想の部屋があっても、それを叶えるだけの財力はない。
数か月で劇的な昇給が見込めるわけでもないし、物価が下がる気配もない。
まとまったお金が入る予定もない。
こんなに「ナイナイ尽くし」の状況で、理想なんて語っている場合ではないのだと痛感した。
それでも、譲れない条件は一つだけある。
妥協はできても、自分を守るために譲れない線は、絶対に越えられない。
正直、何でもよいと考えているのなら、すぐにでも引っ越し先を確保できただろう。
でも、そうじゃない。
だから難しいのだ。
こんなとき、夫が相談に乗ってくれる相手ならどんなに心強かっただろう。
あの人はいつも、自分のことばかり。
実際、私が本格的に部屋探しを始めようとしたときも、全く頼りにならなかった。
おばあちゃんのこともあって、心ここにあらずの状態なのは仕方ないにしても、孤独感は募る。
こういう話をすると、よくこう言われる。
「相談できる人だったら、そもそも離婚なんて話になってないんじゃない?」
その通りだ。
私は一体、夫に何を求めていたのだろう。
離れることができても、私の心が自立しなければ、きっとまた別の何かでつまづく。
そうならないためにも、もっと強く、しっかりとした覚悟が必要だと、心の底から思った。
小さな希望を探して
もう少し快適な部屋に住みたいと思うなら、やはり家賃を上げるしかない。
その上で、なるべくお手頃な物件を見つけるのが現実的だ。
同じ家賃でも、設備や環境には大きな差があることもわかった。
だから、できるだけ多くの物件を実際に見て、比べて、学んでから判断することにした。
家賃を上げるためには、どうすればいいのかも考えた。
まず思いついたのは、固定費の見直しだ。
例えば携帯。
今のプランでも安いけれど、もっとお得なプランはないか探してみた。
ネットも同じで、節約できるところは限られている。
食費も元々カツカツで、これ以上削れば育ち盛りの子どもに影響が出てしまう。
光熱費も、普段からエアコンを極力使わず、扇風機や炬燵でしのいでいたので、大きな節約は難しかった。
我が家の家計を見直すと、削れるところはほとんどない。
節約で捻出できる金額にも限界があった。
ならば、と次に考えたのは「収入を増やす」こと。
正社員の給料だけでは足りないなら、アルバイトをする手もある。
幸い、会社は副業OKだった。
本業に支障が出なければ問題ないらしい。
ただ、子どもがいる時間は家に居てあげたい。
そこで、家にいながらできる仕事を探してみたが、怪しい案件ばかりで全く使えなかった(汗)
やっぱり、家にいながらプラスアルファの収入を確保するのは難しい。
世の中にそんなにおいしい話はないのだと、痛感した。
あの頃の私は、子どもに少しでも良い環境を与えたくて、もがきながら必死に方法を探していた。