一昨日の夜はいつもの店で、平日の空いてるカウンターでゆっくり飲みながらマスターと世間話をして、昨日の晩は仕事の後に買い物へ行ったら、玉子が売れ切れていて、ああ特売の日だったか、また明日寄ればいいや、晩飯は玉子を使わないメニューに変更した。
時より強い風が吹いて霧のような雨がどこからか運ばれてくる。
昨日は寒かったが、今晩はそうでもない。
着るものも一枚減らして、布団も薄いものに変えた。
カレンダーの切り替わり、今月から来月への移行。
3月から4月への変化は12月から1月とはまた違い、地球の回転を感じられる。
年が明けるのは人間の気持ちの切り替えだが、季節が変わるのは地球の気分のような気がする。
四季は日本独特のものだが、どこの国でも多少、移ろい方に差はあれど何かしらの環境の変化があるはずだ。
桜も先週からぽつぽつと咲いてるのをみかけた。
いつになったら満開になるのかとヤキモキしながらカレンダーをめくった瞬間から、葉桜になっている気がする。
暖かくなってきたし、コタツも早めにしまおう。
晴れる予定だから午前中は洗濯機を何回かまわして、ベランダいっぱい干してしまおう。
そして今朝、起きると不思議なことに“月曜日”だと思った。まだ木曜日なのに。
今まで曜日のことをすっかり忘れていた。
空いてるカウンターや玉子の特売日や、朝のゴミ出し、仕事の進捗状況、曜日のことを考えなくても感じる出来事は毎日どこかに潜んでいる。
いつもだったら週末に向かっていくテンションも、そういえば凪いでる。
カレンダーをめくった瞬間に曜日までリセットされてしまったのだろうか。
月曜日ってこんなだったっけ?
違う違う…今日は月曜日じゃない。
カレンダーを見る。
4月からの続き。
“昨日”はもう捨ててしまった。
何曜日でも、いいか。
月曜日が憂鬱だった。
楽しいことを終わらせて、好きな人と別れて、行きたくない場所でやりたくないことをする。
漠然とした悪夢の始まりのような曜日だった。
月曜日ってどこにでもあるんだな、そう思ったらなんでもないことのように思えた。
仕切り直し、スタート、これから…だ。
楽しいことが待っていて、好きな人に近づいていく。
生活をするために頑張って、帰り道に寄りたいところへ寄る。
始まりだ。
これから始まるんだ。
来月も楽しみだな。
来週も、明日も。
日々の移ろい、地球の気分、人間の気持ち。
いつも、ここから。