「つつましい怠惰」 NINA SIMONEを聞きながら | 卍老人残日録

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-真剣道継承未完- 

 

「つつましい怠惰」

         有限齋基輝

             令和6年紀元節 曇りのち晴れ

 

そうして 日常を強制された

なかでもとくに

荘重でつつましい怠惰を

その背中にたもち

僕を回復へとみちびく

 

僕たちは

故郷へのすべての距離を

おもうことなく

いのちを掩い

コトバをはなれ

約束を果たすため

いま、ここにいる

 

こういう時は

お互いに幸福なんだろうかね

 

猫よ

君の*主人の

孤独に

なにものも残してはならない

 

そうであれ、僕の生まれた町には

いまも一日違いで生まれたあの人が住んでいるだろう

 

*猫は主従関係を結ばない、自由な生き物で、私の修辞の関係からそう書いた。シニフィエは親友.