佐藤雅美:「幽斎玄旨」 | 歴史小説・鎖読(くさりよみ)

佐藤雅美:「幽斎玄旨」

細川藤孝、またの名を幽斎。

細川元首相の先祖としても有名ですが、

肥後の大名として信長、秀吉、家康の三代を生き抜いた文武両道の武将。

個人的には好きな武将ベスト3に入る人物です。


佐藤 雅美
幽斎玄旨

特に歌道の大家として名高く、

二条家の古今伝授(こきんでんじゅ)を受けました。

これは当時歌人としては最も名誉かつ実力を要することで、

関ヶ原の時に彼自身の命を救うほどの価値を持っていました。


本作は淡々とした語り口ながら、

幽斎の歌を交えて戦国をやや詩的に切り取った、

独特の小説に仕上がっています。

特に彼を強く捉えたであろう無常観がひしと伝わってきて、

読み終わった後もしばらく考え込むような後味がありました。