ギーガーといえば、中高生の頃、初めて、画集『ネクロノミコン』や『ギーガーズ・エイリアン』を見た時の衝撃が忘れられません。
彼が僕に教えてくれたことの一つは、単に「ホラー」などという枠におさまることが如何につまらないか、ということだったように思います。
ギーガーは勿論、筋金入りのアーティストであって、単なるエンターティナーではありません。僕の思うに、彼ほどフランシス・ベーコンの表現的深層に通じる作家はいなかった。
文明に対する洞察や、セクシャリティの根深さ。なんといっても、機械と肉体が完璧にミクスチャーされるというイメージの発明は、今日においても決定的な影響力を持っていますし、また、忘れてはならないのは、彼の表現とは、これら事柄を、あくまで散文的脈略によって語るのではなく、様式の独創そのものによって表現し尽した点です。
そもそもそんな在り方自体、つまり、彼が決して〝イラストレーター″などでなく、本物のアーティストであることを示しています。
しかも、ある種の表現ジャンルに於いて、今後恐らく、唯一無二の、絶対王者としての一人である筈なのです。
さらば、ネクロノミコン(魔導書)!
ご冥福をお祈りします。アーメン。
上の写真は「プレデター」のシルバーリング。最近、たまたま頂いたものです。
