荻原浩
「噂」
先月読んだ「明日の記憶」が良かったので、「噂」も図書館で借りてみた。
おそらく20年以上前に読んだことがあり、当時、面白かった旨を
読書家のクラブチッタのK氏に話したことを思い出した。
しかしながら、本の内容は全く記憶になかったわ。
改めて読んでみたが、やはり面白い。犯人は読み進めて行く内に
明らかになってしまったが、ミステリー小説としての完成度は高いと思った。
「オロロ畑でつかまえて」
「明日の記憶」「噂」と続けて良かったので、こちらも読んでみた。
作者がコピーライター出身という事もあるのだろう、広告代理店の様子が
詳細に記されている。
但し、村おこしに励む牛穴村の住人達の方言が気になり、読み辛い面もあった。
ユーモア小説というジャンルのようだが、あんまり好きなジャンルではない。
しかし、続編的な「なかよし小鳩組」という本も予約に入れてしまったわ。
「神様からひと言」
凄く良かった。最後「水戸黄門」ばりに主人公の佐倉涼平が、副社長やその
取巻き達の悪を成敗するシーンは痛快だった。
解説の藤田香織氏(昔の彼女と同姓同名なんだよなぁ....まさかねぇ...違うよな。)
も書かれているが、社内での出来事と平行して描かれている涼平の過去と現在。
このプライベートな部分が核を支えている。仕事で出会った人々との関係性と
愛する人や家族との絆が両輪となって主人公を支え、成長させていくのがいい。
次回は解説の中に記載がある「ハードボイルド・エッグ」「誘拐ラプソディー」
「母恋旅烏」「コールドゲーム」「メリーゴーランド」「僕たちの戦争」あたりを
借りてこようと思う。
「なかよし小鳩組」
「オロロ畑でつかまえて」の続編的は小説。主人公はユニバーサル広告社の杉山。
今回は暴力団のC・Iの依頼。このメインストーリーと平行して、杉山個人の
ストーリーも書かれている。特に物語の後半、組員の勝也と杉山とが参加した
七海市民マラソンの描写のシーンは胸が熱くなる。
「ハードボイルド・エッグ」
フィリップ・マーロウを敬愛する私立探偵の最上俊平の依頼される仕事はペットの
捜索が殆ど。グラマラスな美人秘書を募集するも現れたのは小柄なお婆さんの片桐綾。
そんな二人が巻き込まれる殺人事件は思わぬ展開に....。という感じのあらすじ。
なかなか面白かったし、最後は目頭が熱くなる....良い作品。