先日読んだ「老後の資金がありません」が殊の外面白かったので、
再び、垣谷作品を選択してみる。
今回は「嫁をやめる日」。
小説は嫁の立場で書かれているが、
男のオレでも非常に面白く読めた。
読了し、結婚生活って大変だな。
結婚しなくて良かったと痛感した。
勿論、結婚して良かった、と思う人も多くいるだろう。
お互いを思い合う生活や血を分けた子供の成長が楽しみ、
といったポジティブな事柄もあるとは思うが、
結婚は夫婦二人の個人の問題だけではなく、
お互いの家族、親族が付いてくる事を
理解する必要があるんじゃないだろうか。
長年連れ添った、仲の良い夫婦の間でも分かり合うのは難しい。
ましてや義両親や親戚なんて、更に分からないのは当たり前。
文中に、主人公の実父が主人公の夏葉子に言う、こんなセリフがある。
「相手の考えてることなんか、わかるはずねえだろ。
結婚して何十年も経つけど芳枝(妻)がいったい何考えてるんだか、
俺はいまだにわからねえもん。
いくら母さんでも、口に出すことと思っていることが
いつも一致しているとは限らねえだろ。
いつ何時も馬鹿正直に自分の気持ちを言うヤツが
この世の中にいるかよ。」
特に日本人は本音と建前を使い分けるのが上手い。
マジでその通りだと思った。
夫婦間に限らず、仕事仲間や友人など親しい間柄でも、
言葉と思っている事が一致しているとは限らないと言う事を
改めて認識し直した。
夫婦、親子、姑舅、姉妹、親戚・・・など色んな人間関係が
ぐちゃぐちゃに絡まった糸が、実父のサポートにより解け、
人間って面白いと思えた。