二度お邪魔しています。
一度目は、母方の谷中のお墓参りの後の夕会食に、
なかなかお目にかかれない穴子の刺身を目当てに訪問しました。
こちら、現在は写真のネット掲載はNGです・・・
(素晴らしい器とお料理。UPした方が絶対にインパクトあると思います。一応撮り、許可が下りる日を楽しみに保存しました^^)
こちらは2日前までの予約が必要です。
なぜかといえば、河豚のように刺身をねかせるためだそうです。
店の前に立つと、京都では民家の玄関先に子孫繁栄の御守として飾られている「鉾」が。
京風の品のある店構えで外見からも非常に清潔感が感じられます。
引き戸を開けると『ご予約ありがとうございます』という言葉と、にこやかな女将さんのお出迎え。
この姿勢から期待度はかなり高まります(o^o^o)
店内には優しくクラッシックが流れ、予想通りの清潔で白と焦茶色のシックな意匠、
それに、京都の「永楽屋」のとても美しい手ぬぐい額が拘りを伝えてきます。(*^▽^*)
この日頂いたのはお任せコース(10000円)。
まず、御盆にセットされた可愛い竹の箸置きに目が留まります。
なんという繊細な芸術。。。。
思わず質問すると、丁寧に箸置きのお店のことや、他の答えてくださり、この時点で
このお店のホスピタリティは確信です。
以下、説明から想像でご覧ください♪
■前菜・・・アボカドとクリームチーズに塩雲丹を乗せて&ホットワインとハチミツ
温めてアルコールを飛ばした赤ワインはそれからの食欲を活性化させる効能があるそうです。
ワインが苦手な方の為に、底にハチミツを仕込んであり、お好みでかき回していただきます。
アボカドとクリームチーズには調味料代わりの塩雲丹を混ぜながら頂きます。
ちらしてある「あられ」が食感に変化をもたらせ、いい感じのスターターです。
■お造り・・・穴子の菊造り&雲丹と長芋の味付け
穴子を刺身で頂くなんて、考えも及ばなかったのですが
この薄作りの穴子!!
ちゃんと寝かせています^^
それを河豚のように、万能葱と山葵をお好みで巻いてポン酢で頂くのですが
メっちゃ!!!
旨いぃ。
砂泥底生息の天然ものですのでやはり葱巻きが美味しいです。
付き合わせの雲丹と長芋の千切りも淡白な穴子にアクセントをつけます。
■椀・・・零余子(むかご)しんじょう、松茸の美しく盛られたしっかり目の出汁柚子がほのかに香ります。
このむかごのしんじょうも初めて頂きました。優しくてホッとする一品です。
■穴子白焼き
酢橘の泡寄せ(こちらのスペシャリテと思います)に色め綺麗にプチトマト、茶豆などを添えて
こちらを茶塩で頂きます。
穴子の白子焼き、茶塩で頂くんですね☆
■炊き物・・・穴子の黄身煮、お芋と出汁で炊いた物
これは珍しい。穴子が黄身をまとっているものを炊いてあります。
■無花果とお豆腐のワイン煮
素晴らしく綺麗なワインカラーのお汁にお豆腐が半分身を沈め、その上に艶やかな無花果!
無花果は予め焼いているようで薄っすらと焦げ目が付いていて
それがまた美しい、ワインカラー、白、黄色にこげ茶のコントラスト!
■盛皿
穴子寿司、穴子の煮こごり、鴨ロース、牛刺しポン酢のムース(泡寄)乗せ、螺貝、酢蓮、栗渋皮煮、
子茄子の揚げ味噌、小鉢など。
・・・その素材のバラエティと美しさで、目にも楽しいゴージャスな内容です。
■留鉢・・・鮑に鮑肝とチーズのテリーヌ、湯葉。
和食には珍しい薄ガラスの器に入っているのは鮑や肝とチーズのテリーヌ、湯葉など。
色目も綺麗に人参なども上手く取り込んでいます。
■麩のお蕎麦仕立て
・・・最後まで凄い拘りです。
このお麩の蕎麦仕立ては京都でもなかなか食べることが叶わない、非常に贅沢な一品です。
締めにこの椀物を出してくるって・・・・(惚www)
■甘味・・・柿と白寒天にお抹茶
白隠元の羊羹は上品で、柿の上品な甘さの邪魔をしません。
最後まで気を抜かないお料理の数々です。
とてもじゃないけど食べきれない量になるので、男性でも満足するはずです。
そして、こちら関東味です。
この辺りの方々は私と同じ、生粋の江戸っ子、入谷っ子、上野っ子が多いのでこの道で進まれるのかもしれません。
気になる方は予約の際に申し出ればよいと思います(。ゝェ・´)
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二度目に伺った時にいただいたのは、恐ろしいCPで超!!お勧めのコースです。
■穴子尽くしコース■4200円(税込、サ無し)
■八寸・・・鮟肝テリーヌの酢橘ムース乗せ、穴子の煮こごり、牡蠣、鴨ロース、螺貝
前回は八寸なんていう量じゃない盛皿でしたが、内容は被っています。
最初にこれを頂くのもウキウキして良いなぁ(*^▽^*)
こちらの得意技ムースをソース代わりに頂く一品は、お勧めの経験すべき感動です。
■お造り・・・穴子の薄造り
前回同様、わけぎを巻いて、今回は秋だからかな~もみじを一緒に巻いていただきました。
ふぅ・・・おいひい!!
■お椀・・・蟹しんじょう
今回もしっかり鰹と混布のお出汁にほんのり柚子の香り立つお椀です^^
■焼物・・・穴子の白焼き
季節や素材を凄く意識しているのが分かります。
今回は、なんと自家製ポテトチップが乗っていました(*^m^*)
あっさりしている白焼きですから案外合うんですよ、これが!
付いていた小鉢の紫菊の花弁のお浸しが乗った三つ葉と榎のお浸しも、小芋も気が利いています。
■揚げ物・・・天婦羅
穴子はどーんと出てくるのではなく、薄作りを頂くように一枚ずつわけぎを巻いて、それを串に刺して揚げてあります。
こんな穴子天婦羅は初めて頂きました★
そのほか、茄子、かぼちゃ、海老、舞茸。
■ご飯・・・穴子の胡麻ひつまぶし。
ん~・・・!!!これが鯛の胡麻和え茶漬けのような、でも穴子の脂の旨みを感じられる特別美味しい一品。
胡麻ダレをまとった穴子なんて、食べたこと無~~い★
あられの香ばしさを楽しみながら、途中からお出汁を掛けていただきます^^
こりゃぁ、参った!!
とにかく美味しいです。
あ~。。。でも、この日はちょっと酔いが回ってしましました。
お酒より、お料理の味をもっと堪能すべきでした・・・・orz
■甘味・・・柿と北海道小豆の寒天寄せにお抹茶
最後には、やっぱり優しい冷菓と和菓子にお抹茶を出すところが懐石ですね~。
こちらのご主人、若い方ですが、本当に腰が低く優しく、下町にピッタリの
素晴らしい垣根の無い優しさに溢れています。
ちょっと、器のことを訊いても、本当に感動するほど親切に教えてくださり、
女将さんも、本当に優しい笑顔を絶やさない方です。
★★この4200円のコースが税込み、サービス料など一切なしなんて、申し訳ないことこの上ない・・・・(;´▽`A
CP(コストパフォーマンス)もCS(カスタマーサティスファクション)も最高で、嬉しいお店です。
何方を連れて行っても恥ずかしくなく喜ばれるお店だと思いますよ。
接待の場合には、店前に値段付きメニューが出ていますので一言お願いしてください。
関東風塩加減が苦手な方は、予約の際に申し出れば大丈夫だと思うので
是非、穴子の薄造りや拘りの素材と料理、器の美しさ、〆のご飯を経験されてください。お勧め★★★