赤坂の改札を出て目の前のエスカレーターを上がると赤坂サカスに入っていきますが
店から一番近い4番出口は階段オンリーなので、こちらのエスカレーターの方が雰囲気もよく便利かも知れません。
少し遠周りになっても、それでも駅から徒歩2分程度です。
さて、日常から隔絶した時間を過ごしたくて訪れた赤坂のこの店『ルチアーノショー』。
ビルの9階がグリル&シガーバー、10階がメインダイニングのレストランになっていて、
それぞれのフロアーでダンスショーを見ながらの晩餐や、大人の時間を楽しむ空間作りに全力を注いだ雰囲気が溢れています。
(20歳以下は不可です)
エレベーターを降りると、丁寧なスタッフのお出迎えがあり、
プレミアのレッド・カーペットを髣髴とさせる赤い絨毯に
宝石質の破片、貝殻化石の入ったようなキラキラ光るラメ入り御影石のような人工大理石のフロアー。
映画のフィルムをモチーフにしたロゴが遊び心を表し、ゴージャスな気分にさせてくれる演出が徹底されています。
この雰囲気はバブルをも髣髴とさせますが
ここに来て改めて感じたのは、
バブル時代の良さって、しっかり仕事、仕事が終わったオフは仕事を忘れる楽しみ、
というメリハリやオンオフのコントラストがはっきりしていたことでもあったと、今は思います。
あまりにもゴージャスが徹底されているので、
このご時勢に誰の経営?とも思ってしまいますが、相当な資金力で開店したことは間違いないですね。
なんせ、内装費に4億円かけているそうですよ・・・(*´Д`*)
大人のシガーバーはカードゲームも出来るシートもあり、カウンターあり、
ダンスショーを楽しめるテーブル席もありで、余裕を楽しめる大人の為の空間です。
席について程なく始まったダンスショーは、
映画「マスク」の音楽に乗って軽快に始まりました。
ダンサーはロシアの新体操のオリンピック選手だった女性、USA、アルゼンチン、ウクライナと綺麗な方ばかり。
さて、本日のお目当ては、
9階で提供されるメニュー「ジャンヌダルク」(10,000円税込、サ別途10%、19時以降要カバーチャージ)
プレミアムモルツをお願いしたら、ムースクリームのようなきめ細かな泡が蓋をしたグラスがサーブされて
ここから既にお店のこだわりが感じられます。
■アミューズ
左上の黒いものから時計回りに、
1)しいたけのリゾットのブリット
割ると、小さなしいたけの上にリゾットが。
炭を纏わせて揚げているのかな・・・そこには宇宙がありました。
2)とうもろこしのムースリーヌカダイフ巻き&カカオのグリシーニ
アイスのような冷たいムースにカダイフの香ばしさ、そこにビターなカカオのグリッシーニ!!
初めて体験するコラボですが、これが面白いバランスで一体になっています。面白い!
3)カマンベールのフリット
カマンベールの周りのグリーンの食材は忘れてしまいましたが、割るとカマンベールとバジル?が入っています。
こんな小さな、でも既製品のような綺麗な色と形のフリットの中にこんな食材が隠れているとは・・・驚きです。
■アペタイザー
左上から時計回りに
1)マグロとトマトとアボカドのタルタル 赤紫蘇のジュレとマンゴーのパヴェ仕立て
クリームのように食材を繋ぐのはリコッタチーズ。
そこから宝石採掘の如く、赤い鮪、黄色いマンゴー、緑のアボカドが現れ上には紫蘇のゼリーが・・本当に芸術品のようです。
紫蘇の酸味とリコッタチーズの薫香も素晴らしい。
2)ガスパチョ
トマトの冷製スープですが、スガハラのガラスの器も涼しげで浮かんだオリーブオイルが凄く綺麗。
3)ピスタチオとフォアグラの生ハム巻き
生ハムのピンクにピスタチオのグリーン、フォアグラの茶に金箔のGOLD☆
一口で頂くこの芳醇で奥深い、そして甘くて塩分のいい加減のワンスプーン前菜は幸せ~と言いたかったw
■朝獲れ鮮魚の串焼きグリル
カジキ鮪とズッキーニ、しし唐、マッシュルームを串焼きスタイルで出されます。
付けるソーズがブラックオリーブ、ケパー、にハラペーニョ。
柚子胡椒とも似ているこの奥深いチョイ辛が淡白な食材を惹きつける悪魔に変えてしまいます。
美味しい!
■焼き帆立と海老のカッペリーニ
暑い季節に相応しい冷製のパスタが綺麗なレ久タンギュラーのキューブ型に。
添えられた、炙った海老とホタテの炭焼きならではの香ばしさが口から鼻から幸せです。
カッペリーニは甲殻類の甘味をオリーブオイル、グレープフルーツとトマトで爽やかに演出しています。
添えられたチェリーとトマトの甘いこと☆
■冷製のボルシチ
これが絶品でした。
ビーツのピンクのスープはヨーグルトの酸味と相まって爽やか、且つ濃厚。ドンブリで頂きたいほど美味しかった。
中にはサイコロ状のビーツがゴロゴロはいっています。
冷製スープは好きですが、ショックを受ける程の感動。
■季節野菜のグリリア
パプリカ、珍しく皮の付いたままのヤングコーン、かぼちゃとおくら。
炭火焼の香ばしさが野菜の甘味を引き立てて、野菜も主役になるんだと唸ります。
■口直しのラッドオレンジのグラニテ
ブラッドオレンジのグラニテ。爽やかです。
■鳥取大山鶏のグリル小悪魔風
鳥取大山鶏は肉厚で弾力があり、旨味が豊かですが、それを香ばしく炭火焼きにして
スパイシーに仕上げてあります。
エリンギとパプリカのの甘さとピリッとした後味がアクセントでジューシーで美味しいメイン一品目でした。
話は横道にそれますが、
こちらの器やグラス類はホントにお洒落。
スガハラガラス製の物が多かったですが、
■短角牛の炭火焼(グリリア)
備長炭でじっくり焼き上げた牛肉はバルサミコソースでしまった一品でした。
若干サクサクした歯ごたえがありますが、肉質を感じるものでした。
■ドルチェ
ポルト酒でコンポートしたアメリカンチェリー、バナナクレープとバニラアイス、金箔を纏ったスティックカカオショコラ。
黒いディッシュの上に、美しいスガハラグラスの器。
その中に赤のチェリー、白いアイス、黄色のクレープと金箔で化粧したショコラとサクサクのキャラメリゼ。
食事は目からも、を実践したお料理の集大成とも言える目に美しいドルチェです。
バナナの香りは然程感じなかったけれど、コンポートしたチェリーは奥深い。
とにかく美しい☆☆
■最後のカフェの器はノリタケ製。
最後に・・・お化粧室もまるでハリウッドの楽屋風。
ライトに縁取られた鏡は外のガラス窓に立ち上がり、
鏡を見ながら視線を外せば外の赤坂BLITZが眼下に見えます(o^-^o)
総10皿のジャンヌダルクは17品。
美しく、美味しくバブルの儚さではなく、舌にもしっかり印象を残し且つ夢も見させてくれる満足のコースでした。
グリル&シガーバー ルチアーノショー
(炭火焼き
/ 赤坂駅
、溜池山王駅
、赤坂見附駅
)
夜総合点★★★☆☆ 3.5