中央区の大川端(佃リバーシティ)に住んでいた頃、散々お世話になった和菓子やさん。
古い古い、明治元年創業の、今も品のいいおばあさんが店番をしていらっしゃいます。
私の目当てはいつも、『ぽっくり栗むし羊羹』。
リバーシティといえば、トレンディドラマの撮影には頻繁に登場するし、メディア露出も非常に多い場所なので
川に挟まれた逆デルタ地帯のような、高層マンション郡の煌びやかでブルジョアジーな街の様子はご存知の方も多いと思いますが、
そのすぐ隣には江戸からずっとあるような古民家、長屋などもまだあったりして
素朴な人情や人の生活が息づいている、そんなところが大好きです。
そう隣は『もんじゃの町 月島』ですしね。
今でも佃には友人が多いので時折行きますが、そんな時、自宅用お土産に購入することの多い和菓子です。
写真をみてください。
ブルジョアジーな街に似つかわしくない、このハンドメイドさ。
丁寧に餡子で栗や小豆を包みこみ、ひとつひとつラップでくるんで蒸すんです。
そして、それを包む竹皮と、安っぽいけど懐かしい薄紙の包紙。
全てに愛情が感じられるこの手作りの和菓子は、何時まで頂けるのかと心配になりながら
大切に、大切に、一切れずつ頂くのが至福の時なのです。
大きな栗とむっちりした羊羹、甘さ控えめ。
この情緒が分かる人なら、きっと嬉しい 「時代のアルバム」的お店です(。ゝェ・´)