予告編を見たときは正直、綾野剛さんのテンションが高すぎてちょっと引いてしまっていました(笑)
しかしながらとんでもない。物語もキャラクターも演出もどれをとっても非の打ちどころがありませんでした。満を持して始まった新ドラマ、まずは最高の滑り出しじゃないでしょうか。
訳ありの優秀な元捜査一課刑事と自由奔放でとんでもなくすぐれた感覚の持ち主である新米の組み合わせのバディもの。
片方が無茶で無鉄砲で、もう片方がそれを止めようとしながら引きずられて手助けする、というのがある意味パターンであり、このドラマでは無鉄砲な方が綾野剛さん演じる伊吹藍、常識派が星野源さん演じる志摩一未、ではあるのですが志摩もいざという時にはトンデモナイ行動に出るというのが描かれており、素直にパターンにはまるわけではないようです。志摩には何か重い過去がありそうで、そこにも興味を惹かれます。
主人公二人の関係だけでなく、もう一組のバディである先輩の陣馬(橋本じゅん)と良家出身のキャリア・九重(岡田健史)のある意味対極の組み合わせも面白そうです。他にも上司である桔梗(麻生久美子)と志摩、桔梗とその上司の豆治(生瀬勝久)など絡む人々の関係性が全部魅力的です。
脚本は野木亜紀子さん。当代一流の作家さんですね。「獣になれない~」は個人的に今一つだったんですが、こういう短い時間にいろんなことが起こる目まぐるしいお話は彼女の得意とするところじゃないでしょうか。原作モノの時にはその作品のエッセンス中のエッセンスを絞り出して、「どうだ!」とばかりに視聴者の前にどーんと見せてくるのが上手い脚本家さんですが、オリジナル作品でその手腕がどこまで発揮されるのか期待しています。
第一回は無駄なセリフやシーンが一つもない中身の詰まった1時間でした。登場人物がどんな人間なのかを行動でどんどん浮き彫りにしつつ、派手なカーアクションも含めてハイテンポで展開させて最後はおばあちゃんのはなしでほっこりホロっとさせる、上手いとしかいいようがないです。
王道でありステレオタイプな物語を踏襲しているようでどこか一筋縄ではいかない予感をさせるこのドラマ。周りが何と言おうが自分を信じる男と、自分を含めてだれ一人信じることができない男の組み合わせがどんな物語を生み出すのか、期待せざるをえません。
