これはひどい。
さすがにこれはかなり厳しいです。
物語的には謎が解き明かされていく過程を楽しめる可能性もなくはないですが、演出というか見せ方というか、いややっぱり物語の構成もおかしいですね。
なにがおかしいって最愛の娘が誘拐されて生死もわからない状況で、タイムリミットも切られている状況にもかかわらず、余裕ぶっこきすぎなんですよ。
もっともっと気持ち的に追い詰められませんか?キレイにひげ剃って出勤してるのはまだしも、唯一の手掛かりである元妻をあんなあっさり逃がしてしまったのも許すとして、そのあと幼馴染と蕎麦屋行ってホームコメディーみたいなやり取りしますか?もっと鬼気迫るぐらいの余裕のなさが出てきませんか?
娘を攫ったと思われるピアニストのところへ行った時も、あんな会話で納得しますか?待ち伏せされたから逃げた?どなったわけでもなく穏やかに声かけたのに?まあ、百歩譲ってそれも納得したとして、そこに娘がいないとわかった後、幼馴染相手に長々と「娘の気持ちに気づいてやれなかったふがいない自分」を憐れんで悔やんで見せるって、もう娘死んだと思ってるんでしょうか。必死さも緊迫感もない弛緩した時間をだらだら過ごす余裕はどこから来るんでしょう。
元妻から、ある人物の部屋に忍び込んでデータを持って来いと指図された時も、娘の命がかかっているんだからもっと前のめりで必死になって「やる!」と断言しませんか?「えー…仕方ないなあ、やってやるよ」的なヤレヤレ感を出す演出の意図はどこにあるんでしょう。
しかも幼馴染と一緒に妙に楽しそうに忍び込む場所へ向かうって遊んでる感覚なんでしょうか。
その上パスワードで保護されたパソコンをようやく開いたと思ったらその場でデータをじっくり見始めるって頭も悪いんでしょうか。大容量の記憶媒体を持って行って全部コピーするだろ普通!家帰ってから調べろよ!
ついでに誰かが途中できたときにどうやって知らせるか決めてないのは…まあ緊張感もなく遊び半分でやってる以上そんなもんですかね。
もうこれ主人公がサイコパスかソシオパスじゃないと収拾つかないですよ?主人公が頭のおかしい悪人であり全ての元凶で、娘も元妻も何とか建設もみんな協力して主人公をやっつけようとしている、というお話ならまだつじつまが合うかもしれません…けど…。
ああ、会社の玄関のド真ん前で賄賂の受け渡しをするとか正気の沙汰ではない、というツッコミを忘れていました。いやもう何がなんやら。
