「教場-後編」感想 | 感想亭備忘録

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最後までしっかり楽しませてもらいました。

木村拓哉さんは最後までちゃんと風間公親としての存在を全うし、今までのキムタクらしさを極力抑えた演技をしていてとても説得力があったと思います。年齢的に、「権威に逆らうはみ出し者の天才」ではなく、「経験を積み権威の側にいながらも信念を貫く男」という役をやれたのはよかったんじゃないかと思います。グランメゾンが今までの役柄の延長線上にあったものだとすれば、今回の風間公親は全く違った方向性に挑戦したものだといえるでしょう。見事に成功したと思います。今後「今までのキムタクらしさ」ではないキムタクらしさを作り出していけるのか引き続き注目したいですね。

 

演出的にも緊張感のある見せ方で楽しめましたが、もっとぎちぎちに緊張感を高めてもよかったんじゃないかと思います。テレビ取材に映りたがる女性教官とそれに突っ込む男性教官とかは無駄に弛緩させてしまってもったいなかったんじゃないでしょうか。

 

物語的には前編にも書きましたが、あまり風間が冷酷で理不尽な男には見えませんでした。言葉数が少なすぎるだけの人情派のような印象でした。原作ではどうなんでしょうか。

それよりも生徒側が覚せい剤使用に絡んでいたり、密造拳銃を持ち込んだり、警察官としての資質というより一般社会人としての資質にすら欠けるような人が混じっていて、そこがちょっと残念です。一般人としては問題ないが警察官としてはダメな部分を持っている人物がいれば、その差が興味深いものになったんじゃないかと思います。

最後の教室での都築(味方良介)の独白シーンは迫力があり圧巻ではあったのですが、すべてセリフで説明してしまっているところや、動きの少ないところが舞台の演劇を見ているようでした。今回はかろうじて成立していますが、もし次回以降があるのならば見せ方に工夫がほしいところです。

 

あと、富田望生さんはとても良い女優さんですね。美形ではないが親しみの湧くわき役というのは意外と人材が枯渇しているのでどんどん起用されそうですね。

 

最後の新入生役がかなり豪華だったのは、続編があるんでしょうか。三浦貴大さん、上白石萌歌さん、伊藤健太郎さん、佐久間由衣さん、嘉島陸さんと名の通った俳優さん(嘉島さんはあまり知らないのですが)が勢ぞろいです。見てみたい気もします。

 

あ、いろんなところでも言及されていますがCMの入れ方が非常にうっとおしかったです。スポンサーとの事情もあるのでしょうが集中力が切れるような頻繁なCM挿入は逆にスポンサーに対して苛立ちを感じてしまうこともあるんじゃないでしょうか。一考してほしいところです。