今回は、アラフォー…いや40代中盤か、のふたり、稲森いずみさんとりょうさんのお二方がとてもキュートでした。
菅能(稲森いずみ)は男勝りな強気キャラだし、近江絵理子(りょう)は出来る女性を装いたがっている少し病んだ女性で、かわいい要素はあまりなかったはずなのですが、とてもかわいく見えました。迷って悩んで間違えて、それでも真摯に生きる等身大の女性を演じきってくれたからだと思います。
そして彼女らに負けず劣らずの熱演をみせてくれた早見あかりさんも女優として安定してきたように思います。キレイで演技ができていい女優さんなのですが、ちょっと体格がゴツイ(失礼)ので使い所が難しいかもしれません。ですが、充分力はあるので今後の活躍に期待したいところです。
羽生(神木隆之介)の童貞キャラもしつこいぐらいに重ねることで馴染んできました。ツッコミも冴えてきたんじゃないでしょうか。
ヒズミ(山本美月)も限られた出番でしかもセリフ無しの表情と態度だけの演技にも関わらず、面白みが出てきました。終盤彼女の抱える事情が物語に大きな影響を与えそうですが、どんな演技をされるのか、もし声を出すシーンがあるのならそれはどんなセリフをどんな風に話すのか。山本美月さんの正念場になりそうです。
気になるのはキャラクターや、シチュエーションはとても秀逸で引き込まれるのですが、エピソード事態が少し荒い、というか雑な部分がある点です。
今回も、なぜ犯人は爪切りを捨てなかったのか。捨てないにしても決定的な証拠である被害者の爪は普通処分するんじゃないか。という根本的な疑問が理由も提示されず見過ごされていました。
致命的な証拠がかなりご都合主義的に手に入ってしまっているのです。ミステリーとしてはそこはもう少し何か仕掛けが欲しかったところです。
シチュエーションで見せるキャラクター同士の掛け合いは一級品です。ですのでエピソードさえ緻密に組み立ててくれれば最高のドラマと断言できるのですが…次回期待します。