「奥様は取り扱い注意」第4回感想 | 感想亭備忘録

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水戸黄門的安定感ですね。

決まった時間にアクションシーンが入ってめでたしめでたし、です。それはそれで悪くはないのですが、やっぱり悪人への制裁が生ぬるく感じますね。今回も主犯の女の子がちょっと可愛そうな設定を持っていたりして、スカッと勧善懲悪!という訳にはいかない感じでした。

まあ、綾瀬はるかさんのふんわりした雰囲気やドラマ自体のおとぎ話的な感じからしてあまり凄惨な暴力は受け付けないだろうとは思いますが、カタルシスに欠ける気がします。まあ、毎回言っているんですが。

 

少し気になるのは、演出や脚本が雑になってないか、ということです。細かいことなんですが、誘拐犯がアジトで時間を潰すためにゲームをしているシーン。無音なんです。無音でシューティングゲームってなんか特殊な事情でもない限りしないんじゃないですかね。

もちろん誘拐事件を引き起こしているので特殊な状況ではあるんですが、にもかかわらず、緊張感もなく普段通りに遊んでいるという描写のはずなんです。無音でなければセリフが聞き取りづらいのが理由なんでしょうが、そんなメタな理由を想像させる時点で駄目だと思います。

 

もう一つは、物語上のことです。主犯の女の子にかわいそうな事情を背負わせてしまったがために、一番悪いのは誘拐された子供の父親、ということになってしまっています。なのになんのペナルティーもなしで(最後に「離婚した」と突然説明されますが)終了では本当にスカっとしないもやもやとした結末になってしまっています。

 

ワンパターンならワンパターンでいいので、前半我慢に我慢を重ねて最後に思いっきりスカッとさせる、という王道を極めて欲しいのです。古くは「必殺仕事人」、2000年代の「ごくせん」、テイストは違いますがワンパターンならではの良さが両作品にはありました。もし底を目指しているのならもっとはっきりメリハリを付けてカタルシスを味あわせてほしいと思います。

 

もちろん、ワンパターンを裏切って驚きを与えてくれるのならそれも大歓迎ではあるのですが。どちらにしろこのままの生温いワンパターンで最終回まで行くのは厳しいように思います。

 

余談ですが、冒頭の回想シーン。不良と言う割にはやたらと制服をきっちり着こなしていましたね(笑)あれなら普通に「いい子たち」として認識されてそうなもんですが…。

 

もう一つ余談ですが、平穏な街、平和な街、とナレーションが何度も入りますが、「DV」「脅迫」「いじめ」「誘拐」とかなり事件が多発しているような…。治安悪いんじゃないでしょうか(笑)