クマガイクロアオゴミムシ Chlaenius quadrisulcatus
2025/4/27, 秋田県秋田市
Length: 16 mm
環境が極めて良い湿地にのみ生息する,アオゴミムシの中では異端な外見をしている種。乾燥すると真っ先に姿を消してしまうようで,常に湿潤な環境が保たれている湿地でないとまずその姿を見ることができない。国内では北海道,青森,秋田,栃木,千葉県から知られているが,このうち栃木,千葉では絶滅した可能性が高いとされている。秋田では,1997年に得られた個体を最後に長らく見つかっておらず,絶滅の可能性も考えられていた。今年,約30年ぶりに見つけることができた。
秋田県において,この虫は夏期にしか得られていなかった。しかし,今回の個体は,まだ肌寒い春先の晩,野外で活動していたものである。虫が活動するにはまだ少し早いと思われるような季節から,この虫は人知れず活動しているようだ。人間活動によって豊かな自然が失われつつあるなかで,本種のように逞しく生き残っている虫たちが,これから先も滅びないことを切に願う。ちなみに,隣の青森県では,この虫と,同じく湿地に強く依存するマークオサムシが同時に得られた場所がある。両種が同所的に生き残っているような素晴らしい湿地を,是非とも秋田県でも見つけ出したい。
