久々の五島美術館である。

 

 

「古裂賞玩 ―舶来染織がつむぐ物語」展である。

 

 

美しい舶来織物を集めた「裂手鑑」、「仕覆」、「名物裂」で表装された絵画、貴重な裂を収納した「裂箪笥」、茶道具に付属する「古渡り更紗」などが展示。

 

これは行かなくては!!と思っていたのだ。

 

展覧会のポスターである。

 

 

「叭々鳥図」 伝牧谿筆 五島美術館蔵

 元「東山御物」。牧谿筆と伝わる叭々鳥を描いた作品は多数あるらしい。

 こちらは飛んでいる叭々鳥が描かれている。

 本来は三幅対の1幅。他はMOA美術館と出光美術館に所蔵されており、こちらの五島美術館所蔵ものと出光美術館所蔵のものは同じ表装らしい。

 

「叭々鳥図」 伝牧谿筆 MOA美術館蔵

 こちらは木の枝にとまっている叭々鳥が描かれている。三幅対の中央だったらしい。表装は五島美術館蔵と同じものや色違いのものが使ってあるが使っている場所が違い並べるとオシャレな感じ。

 

 三幅が並んでいるところを見たかったものである。

 

「朱泥倶輪珠茶碗」付属 紋尽手更紗仕覆 静嘉堂美術館蔵

 仕覆の裂はインド製で17~18世紀のもの。

 解説パネルに「薄藍色に大小の花文様を色彩豊かに意匠化した『古渡り更紗』」で、この文様は日本で大人気だったらしい。確かに、とても素敵な布地である。

 「古渡り更紗」は18世紀中頃までにインドから伝来した更紗をいうらしい。

 

名物裂手鑑「文龍」 小堀遠州伝来 絹・木綿貼付/一帖 個人蔵

 現存する最古の名物裂手鑑だそうだ。

 手鑑は江戸時代(17世紀)に作られ、貼られている裂は、唐~明時代、7~17世紀のもの。

 小堀遠州蒐集の名物裂が収められている。

 解説パネルに「頁の周囲に段を設けて裂地の保存に配慮するなど鑑賞手鑑の形式を極める。さらに遠州が仕覆に取合わせた織物があることや裂地の色調、形状を巧みに組合わせた秀逸な頁構成なども大きな見どころ」とあった。

 小さな、様々な形の、つまり裂の切れ端が大切に大切に貼られたアルバムなのである。パネルに書かれていたように「色調、形状を巧みに組合わせた秀逸な頁構成」は確かに素晴らしく、そのものが芸術作品のようだ。

 

「青梅・若松・寒竹」 呉春筆 紙本墨画/三幅 江戸時代(18~19世紀) 個人蔵

 表装には一文字が省略されており、風袋と中廻しに白地草花文更紗(インド 18~19世紀)が使われている。この更紗はやや大柄でダイナミックな表装になっている。しかし、墨画と合うのだ。解説パネルに呉春の作品にはこの他にも更紗を使った表装があるそうだ。ほう…見てみたい。

 

今回の展覧会は古裂がテーマなので、表具、仕覆の解説が詳しくて大変勉強になった。

 

様々な「手鑑」「古裂帖」が展示されており、その中には仕覆の「解き裂」もあり、大変興味深かった。

この「解き裂」が縫われて仕覆として現役で使われていた時はどんなに美しかっただろう、どんな緒が合わせられていたのか…などと考えつつ鑑賞した。

 

美術館の広い庭園を散歩。

 

 

紅葉はまだのよう。

 

 

小さな石仏に陽があたって、柔らかな雰囲気。

 

 

お庭の冬支度がまさに作業中だった。

 

 

 

展覧会のチラシとチケット、そして美術館に置かれていた「日暮里繊維街まっぷ」!

 

 

日暮里繊維街に、インド綿プリント生地専門店があり、木版更紗を扱っているのを知って、行きたい、行きたいという気持ちがメラメラと湧いているのだが、少し前に仕覆用に刺繍地の布を求めたばかりなのでこれ以上新しい布を購入するのは…と気持ちを押しとどめている。

日暮里に行ったら、羽二重団子も良いよねえ…。