仙台から東京に帰る日の午前中に、以前から大変気になっていた老舗和菓子屋「賣茶翁」を訪れた。

 

 

何だかここだけ雰囲気が違う。この段階でノックダウン状態。

 

 

店内は入口付近にショーケースがあるのみで、2~3人でいっぱいになるため、待つことになったが、待つのも苦にならない。

 

 

禅宗寺院の「雲板」を模した看板。

 

 

「雲板」は食事の時間になったことを知らせる鳴り物だ。

どうも初代店主は座禅の修行をしていたらしい。なるほど。

 

 

ん?この手桶は?

 

 

「あんこちゃや」と書いてある。

 

 

こちらで、色々求めて、もちろん評判の「どら焼き」も求めてお店を後にした。

お店と道路を挟んで、「西公園」という広い公園がある。

 

蒸気機関車 C60 1号機(SL広場)

 

 

こちらは昭和17年に旅客用機関車として東海道本線、山陽本線で活躍し、昭和28年に改造されてからは、主に東北本線の北部で活躍したそうである。

 

 

運転席にも上がれるのである

とてもきれいに保存されている。

 

 

私がのんびり公園で過ごしていると、保存会のウエアを着た方々が掃除していらした。素晴らしい活動だ。

 

この公園から広瀬川も眺められる。

 

 

この西公園SL広場で、先ほど「御菓子司 賣茶翁」で購入したものをいただくのだ。

包み紙は仙台の手漉き和紙「柳生和紙」だそう。素敵!

 

 

保冷剤とともに、スプーンまで入れていただき、感激!!

 

 

左は「玉藻羹」、濃茶蜜、その下に黒糖寒天、その中にこし餡である!!!上に丹波大納言甘納豆が2粒のっているのもイイ。

ばんばん技が繰り出されているのだ。ああ、美味しかった…。

 

右は「水羊羹」。言うまでもなく美味しかった。

口の中で液体に変化するタイプである。

 

 

ここで、気の利いた茶籠セットなど持っていたら…と痛感。
お茶碗までは難しくても、お皿とスプーンなど持っていたら、また違うよなあ…しっかりと考えようと思った。

最近、旅行にいくといつもそんなことを書いていると思う。

ちゃっちゃとせいよ、と自分で思うのであった。

 

こちら西公園には、高たかさが7.4mもある「こけし塔」があるのだ。

 

 

これには驚いた。大きい。

鳴子こけしの形で、体に描かれている「菊」の花が切り取られていて、内部に塗られた赤色が見えるようにデザインされている。

 

 

西公園を後に、並木が美しい定禅寺通を歩いて、「せんだいメディアパーク」へ。

 

 

伊東豊雄氏設計の有名な建築物である。

内部右が「ミュージアムショップ」。

地元の名産工芸品なども置いてあり、素敵だった。

 

 

そして、こちらは新幹線の中である。

せっかくの包み紙が…。

 

 

「雲板」タイプの看板がシールやハンコになっている。

 

「どら焼き」

 

 

写真のとおり表面がこんがりとした色をしおり、少し香ばしい。

しかし、それがアクセントとなる感じで生地はふっくら。

そして、中の餡も美味しい。

今まで色んなどら焼きを食べてきたが、どれとも違うなあという印象である。

 

帰宅後、生菓子を。

 

 

とにかく美しい生菓子たちである。

 

 

左上から、雨上がり(錦玉製、白こし餡)、葛饅頭(本葛製、小豆こし餡)

左下から、刺繍花(道明寺羹、丹波白小豆羊羹)、紫陽花(きんとん、丹波大納言粒餡)

 

初蛍(薯蕷饅頭、小豆こし餡)、薔薇いろ(練り切り製、小豆こし餡)、泉声(外郎製、粒こしまざり餡)

 

どれも美味しかったが、「泉声」は特に好みだった。そして、薯蕷饅頭の「初蛍」は本当に美味しかった。もう、気が付いたら食べ終えていた。ああ、もっとよく考えて食べればよかった…。

 

この他、日持ちのする煎餅なども購入したので、ゆっくりと味わうことにする。