本日は、「サントリー美術館コレクション展 名品ときたま迷品」展に再び行ってきた。
訪れたのが夕方だったので、空いており、じっくり鑑賞。
国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」 (鎌倉時代 13世紀)
こちらは文句なしの「名品」。なんたって「国宝」である。
2017年6月「神の宝の玉手箱」展で修理後初公開時に鑑賞している。
その時のスライドレクチャーでその背景を知り、ぐっと魅力的になった。
その後、2020年「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展でも鑑賞。
この展覧会のラインナップも良かったなあ…。
重要文化財「泰西王侯騎馬図屛風」 四曲一双 (桃山時代 17世紀)
解説パネルに「初期洋風画の名品」とあった。
そして、「アムステルダムで刊行された世界地図の、周囲に描かれた図を拡大して彩色を施し、大画面へと仕上げられた」そうだ。
私はてっきりヨーロッパで制作された絵画を屏風に仕立てたのだと思っていたが、「洋風画」だったとは。
解説パネルの「学芸員のささやき」によると、こちらは戊辰戦争、太平洋戦争の東京大空襲にも遭遇しながらも焼失を免れたそうだ。ほう…。
「おようのあま絵巻 上巻」 二巻のうち (室町時代 16世紀)
老法師の草庵に、「御用の尼」という老女が訪れ、身の回りの世話をする女性を紹介しようと持ち掛けるが、自分が老法師の妻になるという物語。
「色絵赤玉雲龍文鉢」 有田 (江戸時代 17~18世紀)
「色絵桜文透鉢」 古清水 (江戸時代 18世紀)
青、緑で彩色されているため、解説パネルを読むまで、何の花が描かれているのか分からなかった。
見込みに描かれているのは桜の花と枝、花と枝は青で描かれている。
「色絵梅枝垂桜文徳」 古清水 (江戸時代 18世紀)
頸の部分に青い梅花文、胴に青と緑で枝垂桜が描かれている。
「緋綸子地葵藤牡丹扇面模様打掛」 (江戸時代 18世紀)
パネルの「学芸員のささやき」によると、「打掛は江戸時代の武家の女性が、秋から春にかけて着用した礼服」であり、小袖を重ね着した上に羽織るとのこと。
小袖の枚数で温度調節していたのか。
裾の先端の綿は、引きずって歩く際に美しく見せるためのものらしい。
そうだったのか!
時代劇で目にしても「そういうもの」だと思っていて、裾の先端に綿が入っている理由については考えたことがなかった。
「灰釉平茶碗」 瀬戸 (室町時代 15~16世紀)
「色絵七宝繫文茶碗」 野々村仁清 (江戸時代 17世紀)
パネルの「学芸員のささやき」のタイトルが「京土産?色絵の仁清」であった。
「いかにも京都の公家が好みそうな雅やかな雰囲気を漂わせていますが、こうした華麗な作品は、むしろ武士、特に江戸や地方の大名が求めたものでした」とあった。
うむ…。
まあ、そうかも知れない。
現代でも都会の人は意外とシンプルな装いのことが多いような。
私はこういう「雅やかな雰囲気を漂わせて」いる作品は大好きである。
「赤楽茶碗 銘 熟柿」 本阿弥光悦 (江戸時代 17世紀)
実物はもっと明るい色だったような。
「織部縞文振出」 美濃 (桃山時代 17世紀)
こちらは、見立てで振出として使われていたのではないかとのことだ。
確かに。取っ手が付いており、なんとなく典型的な振出のような形ではないように思う。
パネルの「学芸員のささやき」によると、織部焼は南蛮文化の影響がみられる作品が多いらしい。
この作品の横じまの模様も「南蛮貿易によって伝えられた南の「島」の染織品に由来するものと思われます」とある。
頭の中に「ハメハメハ、ハメハメハ…」と軽やかな歌が流れてきた…。
「松竹朝顔蒔絵茶籠」 江戸時代 19世紀
蓋表には若竹と若松が金の蒔絵で描かれている。
蓋と身の側面には朝顔が金の蒔絵で描かれている。
「藍色ちろり」 日本 (江戸時代 18世紀)
こちらの作品を見ると、2023年4月「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」展を思い出す。この「藍色ちろり」を再現制作しようという取り組みが作品、映像とともに紹介されていた。
パネルの「学芸員のささやき」に「和ガラスの極み」とも評されるとあった。
美しい作品である。
飾枕(籠枕) (江戸時代 18世紀)
最後の展示は、なんと枕。
とても繊細な籠編みの枕で美しい。
横からみたところ。
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本日は5月5日のこどもの日である。
新潟伊勢丹の地下食料品売り場「越乃雪本舗大和屋」で求めた「鯉のぼりサブレ」
鯉の形の最中皮の中は、こしひかり生地のサブレ。
さっくさくで美味しい!