サントリー美術館に行ってきた。
「四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」展である。
有楽斎(「うらくさい」、どうしても「ゆうらく」と読めてしまう…)こと織田長益は、織田信長の弟である。
武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭「正伝院」を再興、隠棲し、その正伝院は明治時代に「正伝永源院」と寺名を改め、現在まで有楽斎ゆかりの貴重な文化財を伝えているとのことで、本展覧会には、正伝永源院所蔵のものが多かった。
以下、メモ。
「唐物文琳茶入 銘 玉垣」 一口 (南宋時代・12〜13世紀 遠山記念館)
これは、「マボロシの茶道具図鑑」で紹介されていたものではないか!
大阪夏の陣の焼け跡から発掘され、漆で継がれ家康に献上されたという「大名物」。
平成元年の解体修理で、分解→継ぎ直しの工程で、分解したところの写真が展示されていた。確かに茶入れの破片かもと分かるような大きさのものもあれば、小石、砂粒のようなものも…これがこのように元の茶入れに修復されたのか…。
単眼鏡で拡大しても継ぎ目などは見えず、完全なものにしか見えなかった。
「蓮鷺図襖」 十六面 狩野山楽 (江戸時代・17世紀 正伝永源院)
金字に緑の蓮の葉、白い花、鷺や燕が飛んでいる様子も描かれ、美しい。
「旧正伝院書院障壁画のうち山水図」 六面 長谷川等伯
(桃山時代 16〜17世紀 名古屋鉄道株式会社)
如庵の襖絵。長谷川等伯か…と思うとじっくり眺めてしまう。
「狸形壺」 一合 (明時代・15〜17世紀 正伝永源院)
壺の胴部に狸の顔が描かれ、足、尻尾が鋳出された蓋付き壺。
青銅製で表面は黒漆。丸くてぷっくらして、大変可愛い。
ミュージアムショップで、こちらのモチーフのグッズを発見して、思わず…。
手ぬぐいとマスキングテープ。
そうそう、こんなイメージの小さな「狸形壺」、レプリカをぜひ作って欲しい。
「御本狂言袴茶碗」 一口 (江戸時代 17〜18世紀 正伝永源院)
菊様の白絵象嵌に黒釉の点をあしらわれ、それが小さな花のように見え、それが3か所にある。器を一周する環線が白く象嵌されていて、それも素敵だった。
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月に1度は訪れたいと思っている割烹、2月はバタバタして行けなかったが、やっと昨日ランチに。
まずは、季節を感じるお野菜のお皿、ふきと菜の花。
この後、色々出て…。あん肝とフグ皮。
フグ皮の食感があん肝の味を引き立てる感じ?
白魚、筍、えんどうの実が可愛い感じ。
なぜか唐突に玉子焼きがどどんと。
ええ、こんなに大きいの?お腹いっぱいになっちゃわない?と思いつつ食べるのだが、お出汁がたっぷり含まれていてこの体積なので、意外とペロリといけてしまう。大変柔らかい。
こちらのランチは少しずつ、たくさん出していただける。
この他、お刺身とか、焼き魚とか、鯛の子とか…
最後に、意表を突くものが。
豚肉の生姜焼き。豚肉の肉の厚さにこだわったそう。
たしかにとても薄い感じだが、縮まず写真のように平らな感じを保つ厚さ。
大将こだわりのタレも良い感じ。
これにご飯と蜆の吸い物で終わり…ではなく、チョコレートケーキとコーヒーで終わり。