少し前に読了。

 

この年末年始はたくさん読書しよう!と自分のブログを検索して、

自分が読みたいと思っているが未だ読んでいない図書を探し出し図書館に予約して手にしたうちの1冊。

 

こちらは恩田陸氏の旅エッセイ「隅の風景」で紹介されていたパリ在住の中国人作家がフランス語で書いた小説。その日本語訳である。

 

天安門 (著)シャンサ(Shan Sa)

 

書名が「天安門」ということで、これは1989年の天安門事件について詳しく描かれているのだろうと思ったが、天安門広場での出来事は最初の一部であった。

 

主人公・雅梅は民主化運動のリーダーの一人である。

 

物語を時系列でたどっていくと、天安門広場内の様子、協力者の出現、雅梅の天安門広場からの脱出、逃亡。

 

この逃亡中に、雅梅が幼少期に両親が地方に送られ離れて生活していた頃の回想、そして、高校時代の回想が描かれるので物語は過去と現在を行ったりきたりする。

 

さらに、雅梅を追う趙中尉についても描かれている。

 

趙中尉の幼少期、貧しい農村に生まれたがゆえの入隊、そして入隊後の勤勉な様子が描かれると同時に、雅梅の捜索を進めていくうちに現れる趙中尉の変化も描かれ、これにや何だかしんみりしてしまった。

 

著者のシャンサ(Shan Sa)は漢字表記では「山颯」、これはペンネームである。

 

1972年北京生まれで小学生から詩で活躍していたそうだ。

1989年の天安門事件ではデモに参加していたが事件当日は天安門広場にいなかったため巻き込まれなかったそう。その後、パリへ移住したそう。

 

著者のシャンサの作品で『碁を打つ女』、『午前4時、東京で会いますか? パリ・東京往復書簡』も読みたいと思った。

 

 

 

 

 

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ちょっと前に食べたお菓子。

 

思い出せないが、雑誌かエッセイかで歴史のあるお菓子と紹介されていたもの。

 

「亀屋陸奥」の創業は1421年(応永28年)、室町時代中期と伝えられているそうだ。

 

デパ地下の「銘菓百選」コーナーで見かけて求めた。

 

「亀屋陸奥」 「松風」

 

 

「松風」というと、名古屋の栗蒸し羊羹を思い出す。

 

「松風」はカステラのような生地で、名古屋の栗蒸し羊羹は松風と刻み栗が入った蒸し羊羹が一体となったスタイル。

 

あのカステラ部分ようなものなのか?と包みを開けた。

 

 

お味噌の香りがする、割としっかり目のスポンジ生地という感じ。

しかし、西洋のスポンジ生地とは全く違う食感。もっちりしている。

 

「亀屋陸奥」webサイトによると、生地は、小麦粉、砂糖、麦芽飴に白味噌を混ぜ合せ、自然発酵させた生地を、一文字鍋で表面にケシの実を振りかけて焼くようだ。

 

ふむふむ。

 

ところで一文字鍋とは?「コトバンク」によると「鮎焼きやどら焼きの皮、きんつばなどの和菓子を焼くときに用いる鉄板」。ほう。