昨日、東京国立博物館に行き、「応挙館」の「TOHAKU茶館」でお菓子とお茶を楽しみ、本館の「総合文化展」を鑑賞した後、特別展「やまと絵-受け継がれる王朝の美-」へ。

 

 

公式サイトのⅩ(旧ツイッター)「会期後半は混雑が予想されますので、今が狙い目」のポストを見て考えた。

 

本展覧会で公開の「鳥獣戯画」絵巻の「甲巻」は10/11~22までの公開。

私は、ウサギとカエルが相撲を取っている有名なシーンのある「甲巻」が特に見たいので、10/11~22の間に行く必要がある。

 

まてよ…。同じように考えている人は多いのではないのか?

すると10/22に近づくほど混みあうのではないか?

2021年の「特別展 「国宝 鳥獣戯画のすべて」の時は「動く歩道」があったが、今回はない。

じっくり鑑賞するなら、早いほうが良いと、昨日金曜日に参戦(?)を決行したのである。

 

四大絵巻と言われる

「源氏物語絵巻」「関屋・絵合」(徳川美術館蔵)、

「信貴山縁起絵巻」「飛蔵巻」(朝護孫子寺蔵)、

伴大納言絵巻」「巻上」(出光美術館蔵)、

「鳥獣戯画」「甲巻」(高山寺蔵)

を鑑賞。

 

今回、「信貴山縁起絵巻」の「飛蔵巻」に非常に魅せられた。

画集などで見ていると思うが、実物を見たのはもしかすると初めてかもしれない。

いやあ、やっぱり全然違う。色、線、とても生き生きしていてきれいである。

 

倉が飛んでいるのも面白いが、倉の中に入っていた米俵が飛んで長者の家に戻ってくるところの表現が魅力的である。

人々の表情も一人一人違って見ごたえがある。

「延喜加持巻」、「尼公巻」も見たいと思った。

 

展示物全てが素晴らしかったが、リストにメモしたものを記録しておく。

 

詠草「泊瀬山」     藤原定家筆 1幅 鎌倉時代・13世紀 京都・陽明文庫蔵

 書かれた文字の素晴らしさは言うまでもないが、表装に使われた布地が素晴らしい。天地(天)は、黒い木の枝にとまった尾の長い黒いオウムのような鳥、天地(地)に黒の細い枝にとまった小さ目の白いすっきりとした姿の鳥が布に表現されている。最初は刺繍かと思ったが、単眼鏡で観察してみると、織りではないか?ひえー大変な手間がかけられている布である。(検索すると表装を含めた作品がヒットする)

 

「隆房卿艶詞」 1巻 鎌倉時代・13世紀 千葉・国立歴史民俗博物館蔵 

 重要文化財。彩色がなく黒い線のみで表現されている白描絵巻。この黒い線がとても美しい。

 

「百鬼夜行絵巻」 伝土佐光信筆 1巻 室町時代・16世紀 京都・真珠庵蔵

 重要文化財。ミュージアムショップにこの絵巻のキャラクターグッズがたくさん販売されていた。色が大変美しい。とってもきれいである。描かれた妖怪もユーモラスで魅力的。

 

通常は17時で閉館であるが、訪れた金曜日は、「やまと絵」展の会場のみ20時まで開館ということで、非常にゆっくりと見て回った。

 

会場を出るころにはすっかり夜。

 

 

私は普段、夜に出かけることが少ないので、暗いなか一人で帰るのは…少しワクワクとしたのであった。

 

 

東京国立博物館の夜景など、めったに見られるものではないと記念撮影。