読了。

大変面白く、あっという間に読み終えた。

 

本作品は、第1話が社会人になり憧れの1人暮らしを始めた御厨美帆が主人公、第2話が美帆の祖母である琴子が主人公、第3話が美帆の姉であり琴子の孫である29歳専業主婦の井戸真穂・・・・という「ロンド形式」の連作短編集。

 

三千円の使いかた  (著)原田ひ香

 

各短編の主人公は、それぞれお金についての悩みを持っている。

 

第2話の主人公・73歳の御厨琴子(美帆、真穂の祖母)、琴子の若い友人である小森安生、安生の恋人・本木きなりが、第3話の主人公井戸真穂(御厨琴子の孫)宅を訪問し、会話をするシーンがある。(太字部分は本書からの引用)

 

本木きなりはフリーランスのライターである。元証券会社勤務の井戸真穂に老後の生活設計を話していて、

年金はiDeCo(確定拠出型年金)にしていて・・・」「絶対、おすすめ。税金控除の対象になるから」「退職金は、小規模企業共済っていうのを積み立てているの。これも税金の控除になって、少し利率もいいんだ

などという会話が繰り広げられ、おお・・・。私もキチンと考えないと。

 

また、家計簿は明治37年の羽仁もと子監修、婦人之友社から出版されたものが最初であるそうだが、琴子の祖母は「羽仁先生はちょっとお厳しいお方だから」、比較的庶民的、新しいタイプの「主婦之友」派で、主婦之友社の「模範家計簿」を初版からずっと使っていたそうである。琴子の母も「生活家計簿」という家計簿をずっと使い、琴子も家計簿を付けている。こういうエピソードも勉強になる。

 

このようにお金の話題を盛り込みつつ、登場人物たちの「行く手」にも変化が。

いやあ、面白かった。

 

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週末に所用があり東急東横線祐天寺駅近くに行った。

以前から大変気になっていた、「全国来々軒のルーツ」の「祐天寺来々軒」を覗いてみた。

 

 

午前11時半ということもあって、お客さんは2組ほど・・・ガラガラ状態だったので、思い切って入店。

 

私はメニューに「ご飯の上にふわふわのたまごをのぜ 四川麻婆餡をたっぷりかけた 食べ応えのある来々軒の賄い丼です」と書かれて魅力を感じ、

来々軒史上最強の賄い 麻婆天津丼」をお願いした。

 

 

ピリッと辛みのある天津丼。

私は辛いものが苦手なのだが、しっかり最後まで味わえた。

 

同行者は「元祖 東京ラーメン」。

 

 

取り皿をいただけたので、試食させてもらった。

これは・・・しょうゆ味スープで、細い麺がとても美味しい。

おお・・・。次回祐天寺を訪れる機会があれば、私はこれを食べる!